「人間レンタル屋」の舞台挨拶には、主演の塩谷さん、川上さん、白石さんが参加しました。塩谷さんは自身の役どころについて感激を語り、「監督からお話を頂いて2年という時を経て皆さんにお届けすることができました。僕自身、特別な想いのこもった作品です」と述べました。彼は両親がいない複雑な家庭環境で育った経験を踏まえながら、俳優になる夢を追い求めてきたことを明かしました。そして、この作品に出会えたことが20年という節目に意味があると感じていると話しました。撮影中、彼は自身が子供の頃にレンタルお父さんがいたらどうだったろうかと繰り返し考えたといいます。彼は多くの人々に支えられて今ここに立っていることを忘れず、この映画が観客の心の支えになることを願っています。
川上さんはシングルマザーの役どころに挑戦し、「一人娘を育てるシングルマザーという役どころも含めて、新たな挑戦が沢山ありました。題材も特殊なので複雑な気持ちを抱きながら演じました」と熱演したことを報告しました。
白石さんは塩谷さん演じるレンタル父親を本当の父親だと信じて育ち、母の死後に初めて真実と向き合う役どころでした。彼女は塩谷さんのアイデアで行われたアドリブのシーンについて語り、「最初はわけがわからなかったけれど、その気持ちこそ菜々子のお父さんへの気持ちと一緒だと思った。それを引き出してくださったきっかけが塩谷さんから提案頂いたアドリブでした」と感謝の気持ちを述べました。塩谷さんも「長回しの中で本当の気持ちをさらけ出して本物に近い感情が得られたらと思い、実験的にやりました」とその狙いを明かしました。