映画

『STEP OUT にーにーのニライカナイ』沖縄公開記念舞台挨拶

3月7日(金)から沖縄で先行公開されている映画『STEP OUT にーにーのニライカナイ』の沖縄公開記念舞台挨拶が、3月8日(土)に沖縄の桜坂劇場で開催された。主演の仲間由紀恵のほか、息子役を演じたSoulと、娘役の又吉伶音が登壇。ふたりの子どもたちからサプライズで熱い感謝の手紙をもらった仲間が、感極まって目を潤ませる一幕があった。

本作は、シングル・マザーの朱音(仲間)のもとで、苦しい生活の中でもダンサーの夢を追いかける踊(Soul)や、兄を慕う舞(又吉)らが、友人や地元の人たちの温かい輪の中でニライカナイ(理想郷)を見つけていくヒューマン・ストーリー。

「桜坂劇場に(出演者として)来るのも一つの夢だった」と語った仲間は、満員の客席に「2年前に撮影をいたしました。スタッフ・キャストみんなで思いを込めて作った作品です。今日は皆さんに観ていただけて本当に嬉しいです」と安堵の表情を見せた。

Soulは「たくさんの方々に集まっていただいて、初めての映画を皆さんに見ていただいて本当にありがとうございます」と感謝し、又吉も「初めての映画がこの大きい舞台でできるなんて嬉しい」と歓喜していた。

堤 幸彦監督とは10年ぶりのタッグとなった仲間は「そんなに年数が空いていたかなと分からなくなるくらい、すぐに監督のやりたいこと、希望・期待してることがすっと入ってきて、いつものリズムで撮影が進めたのが嬉しかったです。沖縄の湿度とか、風とか、自然なものを肌に感じながら沖縄で生きている女性、生きている家族を演じることができました。監督も沖縄のことが昔から大好きで、沖縄へ思いを持っていらっしゃる監督と一緒に、この作品を完成することができて本当にありがたく感じています」と撮影を振り返った。

すると、現場での仲間と堤監督ふたりの様子をSoulが「ふたりの漫才がもう最高でした!」と暴露。あわてて仲間が「(漫才ではなく)“会話”なんだけど、自然とああなっちゃうのよ……」と失笑しつつフォローするも、「ナチュラル漫才です」とさらにSoulが続けると会場は笑いに包まれた。

撮影中のエピソードを聞かれたSoulは「撮影前に演技レッスンをしている時に、兄妹感を増すために(ショッピングモールの)パレットを、兄妹のようにふたりで手を繋いで歩いておしゃべりしていました。その頃はまだ話す機会はなかったんです」と答えると仲間が「その時にふたりで何を話したの?」と又吉に質問。又吉は、「エスカレーターの速さとか、そこにトイレット・ペーパーがあるよとか、変なことをしゃべっていました。周りからの視線がちょっと気になって(恥ずかしかった)」と答えると会場は笑いの渦に。又吉の遠慮ない発言にSoulは「いっぱい話題を振ったつもりだったのに……」とタジタジだった。

そんな役作りをしていたふたりに仲間は「微笑ましいです」と語りつつ、「Soulくんは伶音ちゃんの面倒をよく見ているな、よく話しかけているなと思ったし、伶音ちゃんもすごくSoulくんを信頼しているんだろうなという自然な空気がもう出来上がっていたので、撮影のときには全く分からなかったです。いい兄妹だなと思って見ていました。沖縄の女性たち、お母さんたちは、大変だけど“なんくるないさ”で頑張っていこうという明るさがあると思っていますので、私も、何とかなるかなっていう思いで頑張っているお母さんを演じました」と母の顔をにじませていた。

さらに仲間にはサプライズで、ふたりの子どもたちからの手紙が朗読された。

Soul「お母さんへ。お母さんとの出会いは2年前で、今でも鮮明に覚えています。レッスンの帰り道、マネージャーさんから合格のお知らせとともに『お母さん役は仲間由紀恵さんです』と聞いたとき、『えっ! あの“ごくせん”の!?』と興奮したことを、もう一昨日の出来事のように覚えています。とても緊張してクランクインしましたが、お母さんはとても優しく、リラックスして撮影ができて、踊が寝落ちして毛布をかけてくれるシーンでは本当に安心して寝てしまいました。そんな優しいお母さんが大好きです。本当にお世話になりました」。

会場は大きな拍手に包まれ、仲間は「嬉しい、驚きました。(泣きそうで)危ない」と涙をこらえつつ手紙を受け取った。

続いて又吉が「心を込めて言います!」と気合を入れて読み上げた。

又吉「仲間由紀恵さんへ。いつもテレビで見ている仲間由紀恵さんと共演させてもらえると知ったとき、嬉しすぎて心が躍りました。初めてお会いしたときはすごく綺麗でびっくりしました。空港のシーンでは、お母さん愛をいっぱい感じることができました。待ち時間ではいっぱいおしゃべりできて嬉しかったです。私も将来、仲間由紀恵さんみたいな、かっこいいかわいいだけではなく、心も温かくて、かわいいかっこいい女性になれるよう頑張ります。これからも体に気をつけて頑張ってください。ありがとうございました」。

ふたりからの温かな手紙に会場からも大きな拍手が上がり、仲間は「嬉しいです。心のこもった手紙を読んでくれて泣きそう。Soulくんと伶音ちゃんとまたお仕事一緒にできるようにしたいです」と子どもたちからの手紙に瞳を潤ませ、感無量の様子だった。

最後に仲間は「本当にしっかりした子どもたちを持てて幸せです。スタッフ・キャストみんなで本当に心を込めて作りました。この映画を観ていただいて、共感する部分や何かを感じていただけることがあるかと思います。観ていただいた皆さんそれぞれのニライカナイ(理想郷)を考えてみてください。この映画を、沖縄の方だけでなく全国のたくさんの方たちに観ていただけるよう、これからもお届けしてまいります。本日は本当にありがとうございました」と熱い思いで締め括った。

動き出す運命。憧れだったダンスパートナー、友人や地元の人々、大切な母、そして妹との繋がりの中で揺れ動く踊。踊が自分と向き合って選んだニライカナイ=理想郷とは…。

シングルマザーの朱音役を演じるのは監督の堤とは20年以上の親交があり、自らも沖縄県出身の仲間由紀恵。朱音の息子・踊を演じるのは、2023年に再始動となった沖縄アクターズスクール出身のSoul。兄を慕う妹の舞役には同じく沖縄アクターズスクール出身の又吉伶音。そして物語の鍵を握る音楽プロデューサーをEXILEの橘ケンチが演じる。
『STEPOUT』本ポスター

出演:仲間由紀恵
Soul 又吉伶音 伊波れいり 松田るか 津波竜斗 内田樹 盧礼欧 玉城敦子 城間やよい
津嘉山正種 橘ケンチ(EXILE)
監督:堤幸彦
共同監督:平一紘
脚本:谷口純一郎 ダンス振付:YUKI(Sound Cream Steppers)
配給:ギャガ 配給協力:大手広告
製作委員会:フェローズ VAP  YOUR FACE CLINIC 大手広告大阪本社 BS-TBS 沖縄テレビ放送
制作プロダクション:PROJECT9
制作協力:オフィスクレッシェンド
©「STEP OUT」製作委員会

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