５月3日から3日間にわたって開催された「第一回横浜国際映画祭」は、映画と横浜の魅力を国内外に発信することを目的としています。期間中にはレッドカーペットや船上パーティー、プレミア上映、コンサート、トークセッション、モリコーネ特集など、さまざまな企画が行われました。
初日のレッドカーペットでは、クロージング作品である『DAUGHTER』の出演者や主題歌を担当したKIM SUNGJE（SUPERNOVA）が登場しました。映画祭のアンバサダーを務める竹中直人は、「横浜の出身地である映画祭のアンバサダーとしてレッドカーペットを歩くことは想像していなかった。たくさんの人に出会ってもらえることを願っています。第1回から続いていくことを願っています。」と呼びかけました。その後、『美男ペコパンと悪魔』、『BRAVER』、『DOUBLE ROLE』、『YOKOHAMA』、『イルカはフラダンスを踊るらしい』、『取り残された人々：日本におけるシングルマザーの苦境』、『スパイスより愛を込めて』、『魔女の香水』、『犬、回転して、逃げる』、『まなみ100％』、『たたら』、『決着』、『いちばん逢いたいひと』、『インターミッション』、劇場版『名探偵コナン 黒鉄の魚影』、『UMAMI』の出演者も登場しました。
音楽家兼映画監督の菅野祐悟は、自身が初めて映画監督に挑戦した作品『DAUGHTER』について、「娘と父親、死んだ母親の三角関係を量子物理学を用いて描きました。普通に生きていたら気付かない視点や世界観を表現したかった」と説明しました。彼はこの映画祭について、「映画だけでなく、トークショーやコンサートなど一般の人々も楽しめる映画祭だと思います。『カンヌ映画祭』のように皆で集まってワイワイ交流し、そこから制作が始まるようなものになってほしい」と期待を寄せました。
主演の関川ゆかはレッドカーペットについて、「温かい気持ちで歩かせていただきました。嬉しかったです」と笑顔で語りました。
「菅野監督はどんな時も自分のなかに正解を持っている方なので、スタッフみんなが同じゴールを見ることができるいい現場でした」と振り返りました。山田孝之と阿部進之介は「ミラーライアー・フィルムズ・フェスティバル」の実行委員であり、「多くのクリエイターがもっと気軽に映画づくりに参加できる場を設けることを目的に始めました。日本は映画に対しての敷居が高いと思います。映画館の料金も安くないし、映画産業自体、国内がターゲットだからというのもあってか、広がりに限度があるのではないかと思います。これらの新しい映画祭を通じて、新たなクリエイターたちが映画界に参入してくれることを願っています」と語りました。また、阿部進之介は「YouTubeと比べて映画は受け取り側の空気感が硬くなりがちです。もっと身近な生活の中で映画を楽しんでほしい」と課題を指摘しました。
山田孝之は「ミラーライアー・フィルムズ・フェスティバル」について、「第一回となるミラーライアー・フィルムズ・フェスティバルは、限られた人数で運営しており、みんなが一丸となって頑張っています。映画に関わる人たちは、同じ目的である『いい作品を撮りたい』という思いを持っています。だからこそ、業界全体で手を取り合うことが重要です」とコメントしました。阿部進之介も「相乗効果に期待しています」と述べ、山田の意見を補完しました。
■イベント情報
「第一回 横浜国際映画祭」
5月3日(水)～5日(金)
会場：横浜みなとみらいエリア
公式サイト：http://yiff.jp
