映画

『大きな玉ねぎの下で』の完成披露舞台挨拶

■日程:1月15日(水)18:00〜19:10

■場所:ユナイテッド・シネマ豊洲 スクリーン10 (江東区豊洲2-4-9 三井ショッピングパーク アーバンドック ららぽーと豊洲 3F)

■登壇者:神尾楓珠、桜田ひより、山本美月、中川大輔、asmi、西田尚美、原田泰造、江口洋介 草野翔吾監督、MC:壮口彰久

ロックバンド・爆風スランプが1985年にリリースした楽曲「大きな玉ねぎの下で」は、日本武道館の屋根上にある光る擬宝珠を指したタイトルが特徴のバラードソングです。この楽曲は、ペンフレンドとして文通を続けてきた相手と日本武道館で初めて会うという淡い恋模様を描いており、多くの人々に感動を与えてきました。

この楽曲に着想を得た作品では、主人公の2人は昼はカフェ、夜はバーとして営業する「Double」という店で働く大学生です。丈流(神尾楓珠)は将来への希望を見失い就職活動に行き詰まりを感じており、一方の美優(桜田ひより)は夢を追う中で自身の未熟さに悩み葛藤しています。2人を繋ぐのは、バイト用の連絡ノートで、業務連絡にとどまらず、お互いの趣味や悩みを綴るようになります。そして、素性を知らぬまま「大きな玉ねぎの下<日本武道館>」で初めて会う約束を交わします。

また、物語の一部では、ラジオ番組を通じて語られる30年前の淡い恋が描かれています。顔を知らない文通相手と、日本武道館で初めて会う約束をした当時のエピソードが語られ、物語に深みを与えています。

神尾楓珠

初披露となった今回のイベントでは、上映前にキャスト陣が作品への思いを語りました。主演の神尾楓珠は、「自分の演技を客観的に見るのは難しいですが、皆さんがどう感じるのか気になります」と述べつつ、「評判が良いと聞いているので、良い作品に仕上がったと思います」と笑顔を見せました。

桜田ひより

一方、桜田ひよりは「ようやく皆さんにお見せできることができて嬉しいです」と喜びを語りました。

桜田はイベントの中で、共演した神尾楓珠の印象について「陰のイメージがあったのでコミュニケーションが取れるか不安でしたが、実際に話してみるととても気さくで、たくさん話しかけていただきました」と、親しみやすさを明かし、

中川大輔
草野翔吾監督

中川は、神尾さんとの撮影が多かったことについて振り返り「親友役ですが、神尾さんには実際の親友である伊藤あさひさんもいて、すでに出来上がった空気感がありました。その親友関係にどう溶け込むか悩みました」と明かしました。また、「監督から『今回の作品では神尾さんの笑顔をたくさん撮りたい』という話があり、ムードメーカーの役としてできるだけ神尾さんを笑わせようと意識して演じました」と撮影時の意気込みを語りましたが、完成した作品を見た中川「一番良い笑顔を引き出していたのは桜田さんでした。悔しかったです」と苦笑いを浮かべ、「勝てなかった」と桜田さんへの嫉妬心を冗談交じりに語り、会場の笑いを誘いました。

『大きな玉ねぎの下で』が1985年にリリースされたことにちなみ、当時の思い出について質問された。

西田尚美

当時15歳だった西田は、爆風スランプの楽曲を歌番組で耳にしていたと回想。「『大きな玉ねぎ』が何を指しているのか最初は分からなかったが、友人に教えてもらいました」と当時のエピソードを明かした。また、文通はしていなかったものの、手紙の交換が流行していたことを思い出し、「この映画にはとても胸がときめきます」と語った。

原田泰造

原田は、「15歳か14歳で、思いっきり反抗期でしたね」と懐かしそうに語りました。また、「好きな子がいて、たぶんサトウカナちゃんって名前だったと思います。声が『クリィミーマミ』の声にそっくりで。告白して一度付き合ったんですが、2か月で別れました。その後、13回も告白しました」とエピソードを明かし、会場を驚かせました。「引きますよね?」と自身の行動に苦笑いを浮かべ、観客を和ませました。

江口洋介

一方、江口は、「二十歳前後の頃、武道館の近くを通ると金色の玉ねぎがとても印象的でした。曲を聴くとドラマチックな気持ちになったのを覚えています」と、当時を振り返り語った。また、爆風スランプのボーカルであり「Runner」の作詞者でもあるサンプラザ中野くんとの交流があり、これまでに江口自身も2~3曲の作詞を提供してもらった経験があるという。「その時の恩返しも兼ねて出演を決めた部分もあります」と笑いを交えつつ語り、会場の笑いを誘った。

asmi

イベントでは、主題歌「大きな玉ねぎの下で」を担当したasmiが楽曲を披露しました。この楽曲についてasmiは、「リリース当時、私はまだ生まれていませんでした。この曲の思いを令和の時代を生きる幅広い世代の皆さんに届けられるよう、責任を持って歌いました」と振り返りました。

パフォーマンスを終えたasmiは、「こんなに緊張したのは初めてかもしれません」と率直な心情を語り、「聞いていただいてありがとうございました」と感謝を伝えました。その言葉に続いて、会場は大きな拍手に包まれました。

神尾は、asmiが披露した主題歌「大きな玉ねぎの下で」について、「本当に素敵でした。情景がそのまま浮かび、歌詞が自然と心に入ってきます。包み込まれるような心地良さを感じました」と感想を述べ。また、桜田は、「撮影中、asmiさんのこの曲をずっと聞きながら過ごしていました。生で歌を聴けて本当に嬉しく、感動しました」と喜びを語りました。

同作のキャッチコピー「恋ってときどき目に染みる」にちなみ「最近涙したエピソード」を聞かれると、「この年齢になるといろんなことで泣けてしまいます。特に好きなのが、SNSで見られる『軍隊から帰った人がワンちゃんと再会する動画』です。見ていると『うわ~』って泣いてしまいます」と話しました。また、「番組中に名倉潤さんがトイレに行ったのに、また『あかん、出る』と言って行った場面を見て、『もう潤ちゃん……やめて!』と思いながら泣きそうになりました」とユーモアを交えて語り、会場の笑いを誘いました。

続いて、山本は、「子どもと一緒にアニメ映画を見ていたとき、子ども向けの映画なのに意外と感動的で、胸に迫るものがありました。私のほうが真剣に見て泣いてしまいました」と、母親らしい一面を覗かせさらに、「子どもは戦いのシーンや鳥が鳴いている場面に夢中で盛り上がっていました。特に鳥が好きみたいで、鳴き声のシーンだけ何度も巻き戻して見ていました。私は物語の展開に感動して泣いているのに、視点が全然違っていて面白かったです」と微笑ましいエピソードを語りました。

さらに神尾は、本作について「『大きな玉ねぎの下で』という楽曲を知っている方も知らない方も楽しめる素晴らしい作品です。同じように悩んでいる方々の背中を押せる映画になれば嬉しいです」とコメント。桜田も「私たち世代から親世代まで、幅広い世代の方々に共感していただける素敵な映画です」とアピールしました。

■公開情報
『大きな玉ねぎの下で』
2025年2月7日(金)全国公開
出演:神尾楓珠、桜田ひより、山本美月、中川大輔、伊東蒼、藤原大祐、窪塚愛流、瀧七海 、伊藤あさひ、休日課長、和田正人、asmi、飯島直子、西田尚美、原田泰造、江口洋介
Inspired by 爆風スランプ「大きな玉ねぎの下で」
監督:草野翔吾
脚本:高橋泉
ストーリー原案:中村航
音楽:大友良英
主題歌:asmi「大きな玉ねぎの下で」(Sony Music Labels Inc.)
制作プロダクション:ダブ
製作委員会:東映、U-NEXT、ダブ、ニッポン放送
配給:東映
©2024 映画「大きな玉ねぎの下で」製作委員会
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