ナチス・ドイツによって略奪されたエゴン・シーレの名画「ひまわり」をめぐり、美術オークションの世界で繰り広げられる駆け引きをスリリングに描いたフランス映画「オークション ~盗まれたエゴン・シーレ」が、2025年1月10日より劇場公開されることが決まった。
「オークション ~盗まれたエゴン・シーレ」は、2000年代初頭にフランスのミュルーズ郊外の若い工員の家で見つかったひまわりを描いた風景画が、エゴン・シーレの作品であることが判明した事実を基にした作品。パリのオークション・ハウスで働く有能な競売人(オークショニア)のアンドレ・マッソンは、エゴン・シーレと思われる絵画の鑑定依頼を受ける。贋作と疑うアンドレは、元妻で相棒のベルティナとともに、絵が見つかったミュルーズを訪れる。絵があるのは化学工場で夜勤労働者として働く青年マルタンが、父亡き後に母親とふたりで暮らす家で、絵は間違いなくシーレの傑作だった。思いがけなく見つかったエゴン・シーレの絵画をめぐって、さまざまな思惑を秘めたドラマが動き出す。
監督は、ジャック・リヴェットの脚本を数多く手がけたパスカル・ボニゼール。美術品のオークションの世界を舞台に、その業界の内部構造、富裕層と労働者階級の世界を描き出す。辛辣な皮肉を込めてリアルに描き出されたアート・ビジネスの世界と、綿密な取材に基づくオークションの臨場感が見どころとなっている。競売人(オークショニア)のアンドレを演じるのは、小説家、映画監督、お笑いタレントとしても人気を誇るアレックス・リュッツ。アンドレの元妻で頼もしい仕事の相棒、いつも恋を求めているベルティナ役は、「ジュリアン」のレア・ドリュッケールが務めている。
【作品情報】
オークション ~盗まれたエゴン・シーレ
2025年1月10日(金)、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下 ほか 全国ロードショー
配給:オープンセサミ、フルモテルモ
©2023-SBS PRODUCTIONS