映画

『追想ジャーニー リエナクト』公開記念舞台挨拶

公開記念舞台挨拶
日時:10月19日(土)
場所:池袋シネマ・ロサ
登壇:松田凌、渡辺いっけい、樋口幸平、福松凜、新谷ゆづみ、岸洋佑、谷健二監督
MC:家田紗綾子

2022年に劇場公開され、高崎映画祭邦画ベストセレクションに選出された藤原大祐初主演の映画『追想ジャーニー』。
過去と未来の自分との会話劇を軸に人生を舞台と捉え、ステージ上で展開する独特の表現方法が話題となり、多くの声援を受けて遂に第2弾となる『追想ジャーニー リエナクト』が10月18日(金)より公開となりました!

この度、本日10月19日(土)に池袋シネマ・ロサで、公開記念舞台挨拶を実施しました。30年前の過去の主人公・横田雄二役を演じる松田凌、30年後の現在の主人公・横田雄二役を演じる渡辺いっけい、演劇仲間の峯井役の樋口幸平、中村役の福松凜、麻美役の新谷ゆづみ、主題歌を担当する岸洋佑そして、谷健二監督が登壇しました。

それぞれに昨日10月18日より公開した今の気持ちを聞くと、主人公で若き日(30年前)の横谷雄二を演じた松田は「それぞれのキャストが素晴らしいお芝居、魅力を本作に注いで作った作品が、みなさまの心に届く日を迎えられたことがとてもうれしいです」と公開の喜びを改めてコメント。
『追想ジャーニー リエナクト』舞台挨拶
現在の横田雄二役の渡辺は「現場ではストイックな空気が流れていて、反応がわからない中で演じていたので、映画は観ていただく方がいて成立するものだと改めて感じました。ここからだという気持ちです」と話しました。
『追想ジャーニー リエナクト』舞台挨拶
雄二の演劇仲間となる峯井役の樋口は「グッとくる、この作品がみなさんの元に届いて、何か前に進むきっかけをこの作品から感じてくれたらいいなと思っています」と想いを伝えました。
『追想ジャーニー リエナクト』舞台挨拶
同じく演劇仲間の中村を演じた福松は「この日を楽しみにしていて、みなさまが楽しんでもらえたら嬉しいです」とコメント。
『追想ジャーニー リエナクト』舞台挨拶
麻美役の新谷は「公開して嬉しいです。一人一人の役柄に対しての気持ちなど、どう届くのかみなさまの感想など楽しみです」と話し、
『追想ジャーニー リエナクト』舞台挨拶
谷監督は「うれしいです!」と率直な気持ちを伝え、さらに自らが作った「追想ジャーニー」のTシャツもアピールしました。

主題歌を担当した岸は、作品を1回だけ見てその場で歌詞を書いたといい、「主題歌「表絵紙-samune-」が映画に寄り添えることを第一に作ったのはもちろんですが、この楽曲が誰か一人でも「これでもいい人生か」って思えてもらえるように作りました。一人でも「この人生いいじゃん!」って思ってもらえたら嬉しいです」と曲への想いや、誰かに届けたい想いを語りました。
『追想ジャーニー リエナクト』舞台挨拶
本作の横田雄二が脚本家であることから、もし脚本家だったらどんな脚本を書きたいか質問すると、松田は「映画が本当に好きでたくさん観ていますが、いつになっても観てしまうのが青春映画なんです。今観ると感じ方が違ってあの時の青い衝動だったり衝撃は僕にもあったし、あの頃の僕を追想していくとあまりそういった役柄を今まで演じたことがなかった気がして、10代から20代にかけての言葉に言い表し難い、だから俳優になったところもありますが自分だけの人生のえぐみとか若い青い炎を4人組くらいの男女それぞれの物語を書いてみたいなと思いました。人間が構築されるうえで、誰にも理解されないようなその時を言葉で表す能力があるなら脚本家として若き日々を書いてみたいなとおもいました」と青春映画を書きたいことを語りました。続いて渡辺は「漫画になりたくて、この渡辺いっけいという名前もペンネームにしたいと思っていたのですが、ストーリーが浮かんでこなくて…画としては子どものミュージカルが撮りたいです。最近の子はスキルのある子どもが多いので明るさだったり恋だったりなどミュージカルを書いてみたい気持ちになりました」と漫画が夢であったことも告白し、子どものミュージカルへの想いを話しました。この質問をされる前から既に脚本を書いてみたいと考えていたという樋口は「(自身の)夢や歳を重ねたときに、僕自身や共演した人などに本当に波乱万丈な人生を歩んできた人が俳優には多いイメージで、昔は何をやっていたの?とか聞くと、そんな人生普通ある!?みたいなことが多い職業だと思っているので、僕もサッカーをやっていて駄目だったので苦しかったこともあり、いつか自分の本で苦しかった、嫌だったとか全部詰め込んだ本を書きたいなとか思っていました。それでちょうどこの質問がきたので、僕が惚れ込んだ人の人生を映画にしたいと思えたら、その時、僕自身がさらにステップアップした時なのかなと思いました」と自身のことを含めて話しました。福松は「僕と岸さんと谷監督の共通点でもあるんですが」と前置きをして「尾崎豊が大好きなんです!僕の夢でもあるんですが、尾崎豊の人生を演じてみたいと思っていて、小さいころからたくさん影響を受けてきました。小さい頃はわからなかった言葉の意味も年を重ねるごとに、そういうことを言っているんだとわかるようになって、その時に涙が止まらなくなることがあって、何度も救われました。だから日本で一番、尾崎豊を演じられるのは僕だと思います!」と宣言し脚本から参加とMCに促されると、「脚本は谷監督で!」と答え笑いを誘いました。渡辺にリアル世代ではないのにどうして好きになったのか質問されると父親の車の中でCDが流れていたことを明かしました。続く、新谷も「実は私もお父さんの影響で尾崎豊が好きで…」といきなりの告白をすると「奥さん役で!」松田、樋口はエキストラなどキャストそれぞれで妄想で盛り上がるも、脚本を書くならの話に戻ると「すごくコメディが好きで関西出身なので、小さいころからお笑いに触れる機会がすごく多かったのでコメディをやってみたいなと思います!下町のコメディみたいなものをやってみたいです」と話しました。ここでも松田が樋口とともに「関西人二人いるので、通行人役で!」と笑いを誘いました。
谷は「(この「追想ジャーニー」を)シリーズ化していきたいです。3も4もタイムリープとタイムスリップなもので、シリーズ化したいなと思っています(笑)」と今後に意欲をみせました。最後に作詞という言葉を扱うことを既にしている岸は「言葉を扱う仕事なので幸平くんが言ったことはすごくよくわかります。惚れ込んだ誰かの人生を脚色して書きたい!基にしたおもしろいものにしたくてフィクションにはしたくないと思いました」と話しました。

松田が登壇者を代表してご挨拶。
「昨日、全国公開したこの『追想ジャーニー リエナクト』何を伝えたらいいんだろうかって思うのですが、この作品はスポットライトが心の隅に置いてきた、一人一人を照らしてくれると思います。その照らされた瞬間に向き合える何かを、この作品から感じ取ってくださったら嬉しいし、クラウドファンディングという形で多くの方のお力添えのもと、この映画が完成しました。撮影期間から期間が経って公開しましたが、僕自身実際に本作を見たときに映画っていいなって改めて思いました。ここにいるキャストのみなさま、谷監督もこの映画界でさらなる活躍をされていくし、さまざまな世界に飛び出していくと思いますが、まずはみなさまのお力もお借りして、一人でも多くの人に本作を届けられたらいいなと思っております。本日はありがとうございました」と感謝の気持ちを込めて挨拶をし舞台挨拶は幕をおろしました。

物語

次回作の筆が一向に進まない悩める脚本家の横田雄二(渡辺いっけい)の元に差出人不明のメールが届く。メールには「退行睡眠 失った記憶を取り戻し現代人のストレスをなくします!」の一文。横田は退行睡眠を使い30年前の自分に会い、助言し鼓舞することで、売れる脚本家へと導こうと試みる。
一方、過去の横田(松田凌)は描いていた自分の理想像とかけ離れた自分に当惑するものの、未来から来たと言う自分の勧めに応じ、演劇仲間である峯井(樋口幸平)、中村(福松凜)と固く結んだ約束や、自分のファンである麻美(新谷ゆづみ)との出会いを契機として分岐する新たな世界線を辿ることになる。
選ばなかった選択を過去の自分に選ばせることで、物語は追想の域を超えて展開し始め、クライマックスへと向かっていく。果たして横田は自身の手で未来を変えることができるか?

『追想ジャーニー リエナクト』

出演:松田 凌 樋口幸平 福松 凜 新谷ゆづみ 高尾楓弥(BUDDiiS) 宮下貴浩 根本正勝 / 渡辺いっけい
監督: 谷健二
脚本:私オム
主題歌:「表紙絵 -samune-」岸 洋佑
配給:S・D・P 製作:映画『追想ジャーニー リエナクト』製作委員会
©映画『追想ジャーニー リエナクト』製作委員会