映画

『ボルテスV レガシー』初日舞台挨拶

初日舞台挨拶
日時:10月18日(金)
場所:新宿バルト9
登壇:小林千晃、金城大和、花倉桔道、小市眞琴、中島愛、諏訪部順一、マーク A. レイエス V監督
MC:奥浜レイラ
フィリピンの大きすぎる愛で実写化『ボルテスV レガシー』が10月18日(金)より公開中です。
『ボルテスV レガシー』
そして、10月18日(金)に初日舞台挨拶がおこなわれ、小林千晃、金城大和、花倉桔道、小市眞琴、中島愛、諏訪部順一、マーク A. レイエス V監督が登壇しました。
吹替を担当したキャスト陣にどんなところに愛を感じたか聞くと・・・。
小林は「全部愛情だらけでしたが、原作アニメから続くロボットの合体シーン!クオリティがすごいですし、原作愛溢れる演出も相まってめちゃくちゃグッときました。合体シーンの楽曲も、日本語版で流れるとは思わなかったのですごくうれしかったし、光栄な気持ちになりました」と回答。
小林『ボルテス V レガシー』初日舞台挨拶
金城は「Vの字斬りのあとに出てくるVの文字。原作通りであり、リアルである描写の仕方がかっこいいなと思いました」。
金城『ボルテス V レガシー』初日舞台挨拶
花倉は「あのエンディングが、愛に溢れすぎていて、もはや『やりすぎだろ!』くらい(笑)実写でここまでやるか!と思って、収録の際は思わず笑ってしまいましたね」と明かす。
花倉『ボルテス V レガシー』初日舞台挨拶
小市も「マリアンヌがボルテス・チームに対して、『ボルテスVに乗るのよ!』と言って、ボルテス・チームが搭乗用の椅子に駆けていくんですが、マリアンヌは彼らを振り返らないのに、最後の1人が通り過ぎた瞬間に振り向く、その瞬間がアニメと同時で、ここまでアニメなんだ!と感動しました」と原作アニメとのリンクを挙げた。
小市『ボルテス V レガシー』初日舞台挨拶
中島は「メカももちろん、コスチュームや世界観、ビジュアルに圧倒されました。あとはお母さん役が堀江美都子さんというのが…本当にグッときました」と原作アニメに携わった堀江美都子が吹替版キャストとして出演したことを挙げた。諏訪部は「ひとつだけって絞れないですね。全てにおいてフィリピンの皆さんの思いが感じられる作品に仕上がっていると思います。僕は幼稚園のころに観ていたので、ロボットが地球への侵略者を倒す、くらいの内容しか覚えていなかったんです。今回をきっかけに改めて再度鑑賞したらこんなに深いドラマがあったんだと思いだして、そのドラマや魂が『ボルテスV レガシー』にも受け継がれていると思いました」と語った。
中島『ボルテス V レガシー』初日舞台挨拶
小林千晃が演じた主人公スティーヴ・アームストロングは、必殺技をはじめ、叫ぶシーンの多い役で、これまで演じてきた他の作品のキャラクターとは少し異なる役柄だ。原作アニメの主役の白石ゆきながの演技も参考にしたという小林に演技のポイントを尋ねると、「戦いのなかでたくさん叫んでいますが、すべてが同じだと一辺倒になってしまうので、これはお母さんへの嘆きとか、これは初の戦闘への恐れとか、ひとつずつにいろんな思いを込めて演じました」とコメントした。
小林と、ともにアームストロング兄弟を演じた花倉(ビッグ・バート・アームストロング役)と、小市(リトル・ジョン・アームストロング役)に、堀江美都子が演じる兄弟の母マリアンヌを含む家族4人でのアフレコについて聞くと、小林からは「4人横並びで、仲良くアフレコさせていただきました。堀江さんも久しぶりで緊張するわ、なんて、アットホームにお話してくださって、リラックスして収録できました」、花倉からは「僕は堀江さんの隣に座っていたので、おしゃべりしながら。何度も聴いている歌を歌っている方方だと思って緊張しましたが、すごく優しくて、最初からお母さんのように思って演技ができました」、小市からは「家族みんながわちゃわちゃするシーンとか、誰がどこを喋ってるかわからなくなるくらい盛り上がったりして(笑)別々のことを話しているけどこの空間楽しいな、という、本当の家族みたいな空気がありました。それが皆さんに伝わっているといいなと思います」と感想があがった。
青いコスチュームをまとったマーク・ゴードン役を演じた金城。『獣電戦隊キョウリュウジャー』のキョウリュウブルー以来の青の戦士を演じた金城は「11年前もブルーヒーローとして地球を守らせていただいて。今回お話をもらって、本編映像をみたらマークが青いコスチュームをまとっていて、『青!』と思わず声が出ました。今後青を背負っていく覚悟と、そしてもう二度とレッドになりたいとは言いません。一生“ブルー”宣伝です」と感慨深く語った。
ジェイミー・ロビンソンを演じた中島は、フィリピン人の母が今回の出演をとても喜んでくれたという。「歌はみんな歌えるし、兄弟みんなでひとつのTVに集まってみていて、それが日本との初めての出会いだったとか。自分の娘がボルテス・チームの一員になるということについては、こんな未来があるの?と、決まってからずっと言っています。今日母が劇場に観に行ってくれたみたいで、感動した、子供のころに戻れたと話していて、よかったなと思いました」と母の様子を振り返った。
そして、実写化発表当初にSNSで「プリンス・ハイネルをやりたい」と発言したことがきっかけでプリンス・ザルドス役へのキャスティングに繋がった諏訪部は、根っからのボルテスVファン。プリンス・ザルドス、そしてアニメ版のハイネルの魅力について、「フィリピンで実写化されるという情報が出て、映像の一部や写真の一部をネットで見るにとんでもないものができているぞ!と。日本で吹替版を作るならぜひやりたいと思ったときに、どのキャラクターなら狙えるか…!?と考えて(笑)ハイネルなら雰囲気的に狙えるか!?と計算して、“ボルトイン!”したら、本当に“ボルトイン!”できました」と計算高い一面を明かし、会場の笑いを誘う。さらに、「ボルテス・チームももちろんですけど、ザルドスもストーリーの上で重要な役ですので、担当させていただいて本当に光栄でした。幼稚園のころの私には想像もできないような出来事です」と放送当時のボルテスVファンとしての心境を明かした。
ロボットものとして敵を倒す爽快感がありながら、単純な勧善懲悪の話ではないところが特徴の本作。キャスト陣に一度見ただけだとわからないけれど、ぜひここに気付いてほしいという、個人的な注目ポイントを伺うと、小林は「ボルテス・チームのお母さんが亡くなったあとに、戦いの最中にリトル・ジョンとビッグ・バートがすごく泣くんですけど、スティーヴだけは泣かずに戦う。そして勝利して帰還してから泣くというのが、戦士としての覚悟を感じてすごく好きでした」と回答。金城は「“大きすぎる愛”というワードは、もちろんフィリピンの皆さんの愛やリスペクトという意味合いがあると思うんですけれども、それに加えて、マリアンヌが身を挺するところが、マリアンヌの母から子供たちへの“大きすぎる愛”だなと思っています」と新解釈。花倉は「真ん中っこなので、弟でもあり、息子でもあり、兄ちゃんでもあるといういろんな側面があって。誰と喋っているかでキャラクターが変わっているようで、すごく魅力的なキャラクターでした。家族という面がすごく感じられる作品だと思います」とコメント。小市はリトル・ジョンについて「家族4人で話すシーンで、お母さんから『お兄ちゃんをからかっちゃだめよ!』とたしなめられるのですが、それに対して謝るんじゃなくて『ケーキ!』とつぶやいているのがかわいくて!そのシーンは細かいセリフがたくさんあるので、注目してほしいです」とアピール。中島は「私は日本とフィリピンにルーツを持っていますが、要所要所にフィリピンっぽい感情表現があって、そこが個人的にうれしいところでした。日本とフィリピンのよさがどちらも詰まっているので注目してください」と中島らしい注目ポイントを紹介。諏訪部は「ボルテス・チームが戦いから戻ってきて、アームストロング兄弟やジェイミーが親に抱きしめられているなか、(両親のいない)マークだけ孤独になってしまうシーン。切なくなりますね」と明かした。

監督登壇!

ここで、スペシャルゲストとして、マーク A. レイエス V監督が登壇!初日舞台挨拶を祝ってフィリピンからボルテス・チームのキャスト陣とともに日本に駆け付けた。レイエス監督は「映像作家として、監督として、満席に埋まっている客席を観ること、これ以上に光栄なことはありません。この場をお借りして、厚く御礼申し上げたいと思います。SNSでもいろんな感想が上がっていますが、本当にありがたいです」と日本公開を迎えた喜びを語った。楽しみだった日本語吹替についても「皆さん本当にありがとうございます。フィリピンでお仕事してくださるならボーナスを差し上げます」と冗談混じりに感謝を伝えつつ、「テレビアニメシリーズを英語字幕・日本語音声で観ていました。当時のアニメシリーズと比べても本当に素晴らしい日本語吹替をやってくださったと思います」と念願が叶った嬉しさを告げた。

最後に、小林が「本当に愛の結晶と言っても過言ではない作品となっています。僕自身は放送当時の世代ではないんですが、花倉さんが「スパロボ」で通ってきていたり、諸先輩方からボルテスVが好きだ、吹替版に出られるなんて羨ましいという言葉をたくさんいただいていて、日本を代表して携われることを嬉しく思っております。ぜひ皆さんの周りの方々、また皆さん自身にももう1度鑑賞いただきたいと思っておりますので、『ボルテスV レガシー』を愛してくださると嬉しいです」と挨拶し、大きな拍手に包まれて舞台挨拶は幕を下ろした。
『ボルテス V レガシー』初日舞台挨拶

物語
ある日地球は“ボアザン星”からやってきたプリンス・ザルドス率いる軍隊からの攻撃を受ける。通常の兵器が全く通じない中、スティーヴ、ビッグ・バート、リトル・ジョンのアームストロング3兄弟とマーク・ゴードン、ジェイミー・ロビンソンの5人は、密かに製造されていた5機のマシンに乗り込み戦いに挑む。
敵側は勝利を確実なものとするため、より強大な獣型ロボット“ビースト・ファイター”を繰り出してきた。5人はそれに対抗するため「レッツ・ボルトイン!」のかけ声とともにマシンを合体させ、巨大な人型ロボット“ボルテスV”となる。
果たしてボルテス・チームの5人は、地球を守ることができるのか――。
『ボルテスV レガシー』

監督:マーク A. レイエス V
脚本:スゼッテ・ドクトレーロ
シニア・エグゼクティブ・プロデューサー:ヘレン・ローズ・セセ、ラーソン・チャン
エグゼクティブ・プロデューサー:ダーリング・プリドトレス、ティージェイ・デル・ロザリオ、白倉伸一郎
キャスト:
ミゲル・タンフェリックス、ラドソン・フローレス、マット・ロザノ、ラファエル・ランディコ、イザベル・オルテガ
マーティン・デル・ロザリオ、リーゼル・ロペス、カルロ・ゴンザレス、エピ・クウィゾン
アルバート・マルティネス、ガビー・エイゲンマン、デニス・トリロ、カーラ・アベラナ
©TOEI Co. Ltd, Telesuccess All Rights Reserved
製作国:フィリピン
原題:Voltes V: Legacy
製作年:2024年
日本配給:東映