映画

『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』公開記念舞台挨拶

(左から)綱啓永、久間田琳加、藤吉夏鈴、髙石あかり、中井友望、小林啓一監督

公開記念舞台挨拶
日時:8月10日(土)
場所:テアトル新宿
登壇:藤吉夏鈴、髙石あかり、久間田琳加、中井友望、綱啓永、小林啓一監督

『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』の公開記念舞台挨拶が8月10日(土)にテアトル新宿で行われ、藤吉夏鈴(櫻坂46)、髙石あかり、久間田琳加、中井友望、綱啓永、小林啓一監督が登壇した。

本作は、日本大学藝術学部・映画学科在籍中に原案の宮川彰太郎が授業の課題で制作した1つの企画書からスタート。着想した高校3年生の時に世間を賑わせていた悪質タックル問題。母校の不祥事を目の当たりにし、熱量を詰め込んだその企画書を原案に、気鋭のキャスト・スタッフを迎えて製作されした。主人公の私立櫻葉学園高校新聞部・新米記者“トロッ子”こと所結衣役に櫻坂46のメンバーとして活躍しながら女優としても注目を集めている藤吉夏鈴が映画初出演にして初主演に抜擢。共演には髙石あかり、久間田琳加、中井友望など新世代を担う新星が集結した。メガホンをとったのは小林啓一。

藤吉は、初主演を果たした映画について、「1年前に撮影した作品がようやく世に出るというのが初めての経験なので、とても不思議な感覚です。皆さんに観ていただけることがとても幸せです」と感慨深げに語りました。撮影の中でも特に印象に残っているラストシーンについて、藤吉は「その瞬間、涙が出そうになり、心が揺さぶられることが少なくなっていた時期だったので、とても貴重な感情だったことを覚えています」と回想しました。

藤吉夏鈴(櫻坂46)

また、そのシーンについて共演者の髙石は「その感情がしっかり伝わってくる瞬間でした。かさねと結衣というキャラクターとしてだけでなく、藤吉さんと私自身の関係性が積み重なり、言葉では表現できない特別な空気感があったと思います」と述べています。さらに「監督から、自由なタイミングでセリフを言っていいと指示されていたので、本当に私たちの感覚に基づいてセリフを交わしていました。その瞬間の雰囲気が今振り返っても鳥肌が立つほど印象深いです」と振り返りました。

髙石あかり

久間田は「今までに経験したことのない役柄だったので、演じるのに苦労しました」と振り返り、キャラクター作りの過程で多くのセッションを重ねたと明かしました。

久間田琳加

また、中井は自身の役について「この中では一番普通の女の子」と語り、「かさねの物語がどんどん加速していく中で、結衣も一緒に前に進んでいく。そんな中で、春菜がいることで少しでも物語を減速させる役割を果たせればと思っていました」と回顧しました。

中井友望

藤吉は、共演したキャストたちについて「皆さん、どっしりと構えている姿がとてもかっこよく見えました」と述べ、そのコメントに笑いを誘いました。

綱はこれまで明るい役が多かったが、今回挑戦した役柄では「何かを秘めたキャラクターを演じる楽しさを感じました」と語り、完成した作品を観た後には「この映画には独自の魅力があり、他では味わえない青春エンターテインメントだ」と感想を述べました。

綱啓永

一方、藤吉は「撮影中は初めての経験が多く、暗い部屋にいるような感覚でしたが、時間が経つにつれ、貴重で幸せな時間だったと感じるようになりました」と振り返り、「監督からの手紙で“戦友”と呼ばれたことが本当に嬉しかった」と、小林監督への感謝の気持ちを込めて語りました。

高石は、小林監督の現場について「画へのこだわりが尋常ではなかった」と述べ、特に中井が顔を上げるわずか2秒のシーンで、13回もカットを撮影したことを振り返りました。小林監督もそのこだわりを認め、「光の当たり具合など細部にこだわっていた」と明かしました。

また、久間田は「綱とのシーンでは、教室に差し込む光を待って撮影が行われた」と、小林監督の徹底したこだわりを語りました。

綱は「小林監督は演技に真摯に向き合ってくださり、この作品を通じて演技がさらに好きになりました」と自身の思いを語りました。藤吉もまた「ずっと隣で寄り添いながら指導してくださり、とても幸せでした」と撮影を振り返りました。そして藤吉は「多くの方と一緒に作り上げたこの作品を皆さんに観ていただけて本当に幸せです。ぜひもう一度観ていただけると嬉しいです」と観客に向けてメッセージを送りました。

イベントで、「新聞記者」をテーマにした本作にちなみ、キャストたちは最近の“身近なスクープ”をフリップで発表しました。

久間田は「164」と書かれたフリップを掲げ、「少しだけ身長をサバ読みしていたんですが、ついに公式プロフィールの身長に到達しました。身長が伸びたんです」と明かし、会場を笑いに包みました。

久間田琳加

続いて、綱は「綱啓永、体改造」と書かれたフリップを見せ、「最近、体のほくろを2つ取り除いて、体がつるんときれいになりました」とコメントし、会場から笑いを誘いました。

一方で、中井は「最近家の鍵をなくしたのが3回目なんです。どうしたらいいのか考えた結果、キーホルダーを5個付けました。これでなくさないかなと思って…」と、ユニークなエピソードを披露しました。

髙石は「仕事場?仕事中にポップコーンを爆食い」との“スクープ”を発表し、映画館で行われる舞台挨拶の控室でポップコーンを食べることがあると照れ笑いを浮かべつつ話しました

藤吉は、「○○デビュー」と書かれたフリップを掲げ、「宇多田ヒカルさんがレコードをリリースされていて、これを機にレコードプレイヤーを購入しました」と“レコードデビュー”のエピソードを披露しました。しかし、「レコード針を落とすのが難しく、まだうまく使いこなせていません。」と語り、「練習します」と誓い挑戦していく様子を明かしました。

イベントでは、映画のタイトル「新米」にちなみ、キャストたちが「新たに挑戦したいこと」をフリップで発表する場面もありました。綱は「スポーツ観戦」と書いて、「先日、始球式を務めさせていただき、その後の試合観戦がとても面白く感じました。これからもっとスポーツ観戦に行ってみたいです」と語りました。

綱啓永

続いて久間田は、「今年から野球にハマっていて、球場に足を運んでいます。今、特に気になるスポーツがたくさんあるので、もっと観戦に行ってみたい」とスポーツへの関心を語り、「どのチームを応援しようか悩んでいて、まずはいろいろな試合を見て決めたいです」と笑顔を見せました。

また、中井は「バンジージャンプ」と書かれたフリップを掲げ、やってみたいと話すと、他の登壇者たちも興味を示しました。しかし、藤吉は「すごく嫌です…」と驚きを隠せない様子でした。

中井友望

髙石は「新米デビュー」と書かれたフリップを持ち、「お米が大好きなので、新しい品種に挑戦してみたいです。いろんな種類を試して、お気に入りが見つかったら教えてください」とコメント。さらに、「食べた時の感覚で、このお米は主役っぽいなとか、引き立て役だなと、自分の中で味わいを組み立てています」と語り、会場からは大きな拍手が起こりました。

髙石あかり

「家具づくり」と書いた藤吉は、「アンティークショップで机をそのまま持ち帰るほどハマっていて、作る側にも挑戦してみたい」と語りました。彼女は近くのアンティークショップで机を購入した際、配送を頼まず自分で運んだ経験を振り返り、「歩いて10分だから、自分で運ぶことにしたんです」と説明。これに対し、髙石は「藤吉夏鈴さんが机を担いでいるのを見た人がいるってことですよ」と驚きの声を上げ、藤吉は「かなり目立ってしまいましたが、気づかれないようにサササッと運びました」と笑顔で答え、会場を盛り上げました。

藤吉夏鈴(櫻坂46)

最後に小林監督は、「率直な感想を広めていただけると嬉しいです」と言いつつも、「ただ、褒めるのは98%くらいでお願いします!」とユーモアたっぷりにリクエストしました。藤吉は、「多くの方々が関わって完成した作品を皆さんに観ていただけることを、本当に幸せに感じます」と感謝の気持ちを述べ、イベントを締めくくりました。

小林啓一監督
『新米記者トロッ子-私がやらねば誰がやる!』

『新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!』作品情報

公開日 2024年8月9日公開中
キャスト 監督:小林啓一|脚本:大野大輔|原案:宮川彰太郎
出演:藤吉夏鈴 高石あかり 久間田琳加 中井友望

綱啓永 外原寧々 ゆうたろう 八木響生 筧美和子
石倉三郎 / 髙嶋政宏
音楽 主題歌:クレナズム「リベリオン」(MMM RECORDS / RED)
製作:金子保之 直井卓俊 川村岬 久保和明 柳裕淳 加瀬林亮|エグゼクティブプロデューサー:佐藤現|プロデューサー:久保和明 浅木大 松嶋翔|企画:直井卓俊|撮影・照明:野村昌平|録音:日高成幸|美術:竹渕絢子|編集:田村宗大|VFX スーパーバイザー:桑本祥一|スタイリスト:阿部公美|ヘアメイク:夏海|スケジュール:伊藤一平|助監督:山口雄也|制作担当:三谷奏|キャスティング:伊藤尚哉|サウンドデザイン:山本タカアキ|スチール:柴崎まどか|宣伝プロデューサー:山澤立樹|宣伝デザイン:寺澤圭太郎|特別協力:東日印刷株式会社|制作協力:NeedyGreedy|制作プロダクション:レオーネ|
配給 東映ビデオ=SPOTTED PRODUCTIONS
制作国 日本(2024)
上映時間 98分
公式サイト https://torokko-movie.jp/

(C)2024「新米記者トロッ子 私がやらねば誰がやる!」製作委員会

(取材編集作成 酒井 修)