映画化やドラマ化もされ、1995年に「坊っちゃん文学賞」の大賞を受賞した、敷村良子による同名青春小説の、初となる劇場アニメーション「がんばっていきまっしょい」の、本予告映像が公開された。アイドルグループ“僕が見たかった青空”による主題歌「空色の水しぶき」に乗せて、ボートにかける女子高生たちの青春が切り取られている。
本予告は、「自分なんて、特別じゃない」とさめた言葉をつぶやきながら、毎日を過ごす主人公・悦子の姿から始まる。どこか複雑な気持ちを抱えながら、つまらない毎日を送っていた高校2年生の悦子だが、転校生のリーに誘われたことをきっかけに、幼なじみのヒメや、ダッコ、イモッチという仲間とともに、色鮮やかな青い海にボートを浮かべ、一歩を踏み出していく様子が収められている。ボート部として練習に励み始めた5人だが、初めは息を合わせてボートを漕ぐのもままならない。だが、弱音をこぼしながらも、いつしか全員がボートに夢中になっていき、何をするにも無気力だった悦子が、「わたし、もっと上手くなりたい、ボート」と、練習ですり切れた手のひらを強く握りしめ、強い決意を見せる姿も見られる。
3DCGによって鮮やかに映し出される海や山が印象的な映像の中で、悦子が頬をぶたれて仲間との衝突や葛藤を予感させる一幕や、一緒に美しい夜空の花火を見上げるシーンなど、高校生らしい青春のみずみずしい様子も描かれ、最後は、「何も頑張れないと思ってた。だけど、みんなと一緒なら」という悦子の言葉とともに、きらびやかな水面に力強くオールを漕ぎ入れる5人の姿で締めくくられている。
「がんばっていきまっしょい」は、自然豊かな愛媛県松山市を舞台に、ボート部に青春をかけた女子高校生たちの成長や等身大の心のゆらぎを、みずみずしく描く作品。監督を、宮﨑駿監督の短編「毛虫のボロ」のCGディレクターを務めた櫻木優平が務める。声優キャストには、主人公・村上悦子役の雨宮天をはじめ、ボートに青春を捧げる部員たち演じる伊藤美来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美が名を連ねる。
【作品情報】
がんばっていきまっしょい
2024年10月25日(金)全国公開
配給:松竹
©がんばっていきまっしょい製作委員会