「恋恋豆花」「青すぎる、青」で知られる
「顔さんの仕事」は、台湾で映画館の前に飾る絵看板を50年以上描き続け、台北映画祭で卓越貢献賞を受賞した絵看板師・顔振発(イェン・ヂェンファ)を追ったドキュメンタリー。イラストレーターの三留まゆみがインタビュアーを務め、台湾の俳優・柏豪が通訳として参加した。今関は「誰よりも僕自身が顔(イェン)さんのことを知りたかったし、仲良くなりたかった。言い換えると『顔さんの仕事』は僕の今のアイドル映画だったりもする(笑)」とコメントしている。
岡山の離島・北木島を舞台とする「しまねこ」は、捨て猫たちが擬人化されたファンタジー。猫語で話す少女たちが人間たちと触れ合い、自由でありながらも必死に生きる姿がつづられていく。セリフの多くが「にゃ~」などで構成されており、同部分は字幕付きで上映される。ヒロインのチョコ役で「かそけきサンカヨウ」の
今関は「しまねこ」について「《少女という存在》はずっと小動物的と思っていて、僕の映画の少女はそんな風に描いてきたけれど、照れなのか多少オブラートに包んで表現してきたような気がしている。今回はストレートに少女を猫という小動物として描いてみようと思った」と回想。「猫語だと知った時にはかなり困惑していたのにやっていくうちになんの違和感もなく猫語を喋っている私達がいました」と語る鎌田は「正解がないので全てが自由、それがまた猫っぽくて。たくさんの挑戦をした作品です」とつづっている。
映画「顔さんの仕事」予告編
映画「しまねこ」予告編
「顔さんの仕事」コメント
今関あきよし
台湾にハマり何度も通ううちに、多くの人に台湾の魅力を伝えたくて「恋恋豆花」という台湾の《食の魅力》にスポットを当てた映画を撮り、今度は人間《顔振発》の存在と技を伝えたくてこの映画を作った。そして誰よりも僕自身が顔(イェン)さんのことを知りたかったし、仲良くなりたかった。言い換えると「顔さんの仕事」は僕の今のアイドル映画だったりもする(笑)。
三留まゆみ
その映画館=全美戯院は地続きの映画館、すなわち地面を歩いてそのまま入れるむかしながらの劇場で、道を挟んだ向かいの歩道が顔さんのアトリエだ。私たちはそこで一枚の巨大な看板絵が出来上がるまでを見た。それはなんて素晴らしい時間だったろう。たくさんの奇跡の瞬間(顔さんの筆はまるで「魔法の杖」だった)を焼きつけた映画「顔(イェン)さんの仕事」はさらなる奇跡を起こした。6月末、舞台になった全美戯院でプレミア上映が決まり、顔さんは自分の映画の看板絵を描いたのだ。そして、私はこの映画を満員の映画館で顔さんの隣で観た。子どもみたいな笑顔でスクリーンを見上げる顔さんの横顔を決して忘れないだろう。そう、映画はいつも看板絵と共にあったんだ。
「しまねこ」コメント
今関あきよし
《少女という存在》はずっと小動物的と思っていて、僕の映画の少女はそんな風に描いてきたけれど、照れなのか多少オブラートに包んで表現してきたような気がしている。今回はストレートに少女を猫という小動物として描いてみようと思った。それは美しい瀬戸内の小さな島との出会いがあり、この地ならファンタジーとリアルが混在する世界を、躊躇なく映像化出来ると確信したからだ。
鎌田らい樹
猫役は初挑戦です!(笑)
猫語だと知った時にはかなり困惑していたのにやっていくうちになんの違和感もなく猫語を喋っている私達がいました。完成した作品を観た時には、人間が猫をやるからこその表情がみえたりして面白いんです。正解がないので全てが自由、それがまた猫っぽくて。たくさんの挑戦をした作品です。是非ご覧ください!
増井湖々
猫のココア役として出演させて頂きました、増井湖々です。お話をいただいた時、台詞が猫語と聞いて不安や心配があったのですが、今関監督をはじめ共演者の方々と話し合い、一緒に演じていく中で完成することができました。北木島の美しい景色や猫同士のやり取り、人間との関係に注目して見ていただきたいです。
美咲姫
全編「猫語」で外国語とも違う言語を扱うことに不安も覚えました。ですが、頼もしいスタッフやキャストに支えられ素敵な作品ができました。
初めは恥ずかしさもありましたが、今ではチョコとココアと猫語で会話するほどには成長でき、貴重な経験になりました。北木島のエネルギーを感じながら撮影してきました。是非、3匹の猫を見届けてほしいです。にゃ。