トッド・ヘインズ最新作『メイ・ディセンバー ゆれる真実』のオルタナティブビジュアルが解禁された。
本作は、全米にかつてない程の衝撃を与えた、90年代に実際に起きた13歳少年と36歳女性のスキャンダル(“メイ・ディセンバー事件”)の真相を、様々な角度から見つめる心理ドラマで、唯一無二のセンセーショナルな脚本が一躍脚光を浴び、海外の有力媒体で2023年ベスト映画として選出、第34回インディペンデント・スピリット賞ほか多数の賞レースで脚本賞を受賞、さらに本年度アカデミー賞®で脚本賞にもノミネートされる快挙を果たした。『エデンより彼方に』『キャロル』など甘美な世界観と複雑に交錯する人間模様を映し出し多くの映画ファンを虜にしてきたトッド・ヘインズが、ナタリー・ポートマンとジュリアン・ムーアという豪華オスカー女優を迎え、過去と現在、真実と憶測が混ざり合う心理戦を描き出す。グレイシーとジョー、2人の関係は犯罪だったのか、純愛だったのか、はたまた他に真実があったのか…。
今回、本作をオルタナティブビジュアルとして表現したのは、広告、CM、アパレルブランドとのビジュアルコラボレーション等、幅広い分野でデザインを手がけ、国内外で注目されているコラージュアーティストのQ-TA氏。シュールな中に美しさやポップさを共存させた数々の作品は、観る者を惹き付けてやまない。
Q-TA氏は本作の、“美しいのに恐ろしい”という二面性に着目。劇中で重要なモチーフとなっている鏡を中心に全体を形どるのは、互いに向き合い、心を覗き合う女たち。 “隠された目”や“フェンス”は、相手を見つめているつもりでも、全てを覗き見ることはできない事を暗示している。手を添えて外向きに差し出される<作られた花>と、人物の心に根をはり、下へと伸びていく<枯れてゆく花>の対比は、一見美しく見えているものも、実はどこか腐っていたり傷を負っていたりする…という人の心のメタファーとして捉えることもできる。よく観察してみると、オオカバマダラ(蝶)の幼虫も描かれていることも、本作を鑑賞するうえで、重要な役割を持っている。
Q-TA氏は「観る確度によって想像が膨らむように描いた。劇中で、真実が常に揺れ続けるように、このオルタナティブビジュアルの解釈も、観る人によってそれぞれの解釈が出来得るし、“近づくほどに、真実は見えなくなる”のかもしれない」と語る。なおビジュアルは、劇場パンフレットの表紙にもなっている。公開日からは、ポスターをプレゼントする感想投稿キャンペーンも開始される。
メイ・ディセンバー ゆれる真実
2024年7月12日(金) TOHOシネマズ 日比谷ほか全国公開
監督:トッド・ヘインズ(『キャロル』) 脚本:サミー・バーチ 原案:サミー・バーチ、アレックス・メヒャニク
出演:ナタリー・ポートマン、ジュリアン・ムーア、チャールズ・メルトン
配給:ハピネットファントム・スタジオ
2023年|アメリカ|カラー|アメリカンビスタ|5.1ch|英語|字幕翻訳:松浦美奈
原題:MAY DECEMBER|117分|R15+
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