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「違国日記」公開直前イベント

「違国日記」公開直前イベント
日付:5月29日(水)
登壇:新垣結衣、夏帆、瀬田なつき監督

「違国日記」は、ヤマシタトモコ氏の漫画を原作とする実写化作品です。主演の新垣結衣が演じるのは、少女小説家の高代槙生というキャラクター。彼女は、15歳で両親を交通事故で失った田汲朝を引き取ります。この田汲朝役を演じるのは早瀬憩で、槙生にとって朝は大嫌いな姉の娘、つまり彼女の姪です。

満席の客席を見渡し、新垣は照れ笑いを浮かべながら「あの今日はイベントなので、いつもの舞台挨拶と違い皆さんといつもより近い距離でお会いできてうれしいです。皆さんの顔がよく見えて、私の顔も良く見えてちょっと恥ずかしいですけど、今日は楽しんでください。」とコメントしました。

夏帆「みなさんこんばんは、夏帆です。皆さんまさに今、ご覧んにくださったと言ううことで、いろいろ作品のことを話せたらと思います。最後までよろしくお願いいたします。」とコメント

瀬戸監督「今日は、ありがとうございます。作品を見終われ、皆さんの顔が穏やかで、ちょっとほっとしております。この3人で、話すことないので、ちょっとドキドキしております。今日は、宜しくお願い致します。」

この日は、新垣は作品についての感想を述べました。彼女は「私も出演が決まる前から原作を読んでいて、とても好きでファンだったんで、完成したものを普段は出演作品を見ると反省点ばかり目につき、なかなか客観的になれなかったですが、でも初見からは、今回の作品は心が洗われるような気持ちになりました。シーンごとの空気感がすごく伝わってくるな、なんだろう? 夏の湿気まじった緑の匂いとか土の匂い、体育館の冷える感じとか槙生ちゃんの部屋の匂いなどシーンごとに空気感が伝わり物語に引き込まれました。朝(早瀬憩)ちゃんの歌唱シーンに心洗われて、晴れたような気持ちで試写室を出たときには、監督と笑顔を交わした記憶があります」と話しました。

夏帆は「本当に、キューッとするところがあって、私のとっても大切な作品なんですけど、その『違国日記』と瀬戸監督の世界感が合わさった時に、どんな映画になるか楽しみだったんです。原作の空気感と映画の中で、すごく共通しするものがあるなと思い、それだけで原作ファンとして、とても嬉しかったんです。瀬戸監督が撮る感性がみずみずしい年頃の女の子を撮るところが好きで、今回もそれが炸裂していたと思います。」と話しました。

また、新垣は自身の役柄についても触れ、「この作品の中での言葉にはウソがなく、自分にも他人にもウソがないことが表情に表れていると思います」とその魅力を語りました。

新垣結衣と夏帆が共演した映画『違国日記』のイベントで、共演前に打ち合わせをしたかと尋ねられると、二人は「打ち合わせはしていないですね」と声を揃えました。新垣は「10代の頃にお芝居とは違う仕事で一緒になったことがあり、そこから10年以上共演していなかったけど、ずっと昔から知っている感覚があって」と話しました。そして、「本読みが初顔合わせだったけれど、その時から『久しぶり』という感じで、距離がないように感じだったんで。夏帆ちゃんが醍醐を演じると聞いた時も、キャラクター的にピッタリだと思ったし、撮影に入る前から安心感があるなと感じていて。不思議な感覚でした」と語りました。

夏帆も「原作ほど醍醐と槙生の関係性が描かれていないので、短い時間の中で二人の雰囲気をどう表現できるかリハーサルの前に考えていました。でも実際に結衣ちゃんに会ったら、久しぶりに会ったはずなのにその時間を感じず、すぐに友達同士になれた気がしました。特別なアプローチや話し合いをしなくても大丈夫だと撮影」と同意しました。

さらに夏帆は「特別10代の時に仕事をして、その後は挨拶程度で会うことはあっても、特別な仕事を一緒にしたり話したりすることはなかったけど、ずっと見てきていたからかな」と率直な思いを述べました。新垣は「その感覚って自分だけかもと思うけれど、顔を合わせたらやっぱりという気持ちがあって」と答え、

さらに新垣は「撮影が始まってからも、夏帆ちゃんは醍醐として現場の雰囲気を和やかにしてくれました。劇中では槙生が醍醐に度々助けられるシーンがありますが、私自身も夏帆ちゃんの存在にとても救われました」と述べ、夏帆への感謝の気持ちを強調しました。

新垣と瀬田監督は頻繁にディスカッションを行い、台本の細部まで話し合っていた。瀬田監督は台本を持参しながら「槙生は新垣さんそのままのようで、正直で誠実なキャラクターです。台本についても、彼女は率直に意見をくれました」と語った。劇中で「かけがえのない存在ってあると思うよ」と朝が槙生に言うシーンは、最初の台本にはなかったという。

監督は「原作にはこのセリフがありますが、映画では醍醐と槙生の関係がまだ描かれていないため、分かりにくいかと思って削除しました。しかし、新垣さんが『そのセリフはあった方が伝わる』と提案してくれて追加しました。こういったディスカッションが多くありました」と振り返り、新垣の原作への思いとセリフ追加のエピソードを紹介した。

新垣は「瀬田監督は話をよく聞いてくださる方でした」と説明し、「原作が多巻にわたる中で、映画の尺に収めるのは難しい作業です。言葉を大切にした作品なので、どれだけピックアップできるかが重要でした」と制作の難しさを語った。

最後に新垣は「この映画で伝えたいメッセージはたくさんあります」と述べ、「『違国日記』というタイトルの通り、登場人物たちはそれぞれ異なる境遇を抱えています。異なる人間同士が一緒にいることで、時にはトラウマに触れて痛みを感じる瞬間もあるかもしれませんが、同時に優しい時間を共有することもできます。それが救いになるのです」と話し、優しい笑顔を見せた。

さらに彼女は「原作を読んでいても、そうした優しい物語だと感じました。その空気感が映画にも表現できたと思いますし、観る人にも感じてもらえると嬉しいです。優しい気持ちになってもらえたらと思います」と呼びかけ、イベントの締めくくりました。

▼ 映画『違国日記』予告映像

違国日記

「違国日記」作品情報

公開日 2024年6月7日より全国ロードショー
キャスト 監督:瀬田なつき
原作:ヤマシタトモコ「違国日記」 (祥伝社 FEEL COMICS)
出演:新垣結衣 早瀬憩夏帆 小宮山莉渚 中村優子 伊礼姫奈 滝澤エリカ染谷将太 銀粉蝶 瀬戸康史
音楽 高木正勝
劇中歌 「あさのうた」(作詞・作曲:橋本絵莉子)
製作 「違国日記」製作委員会
配給 東京テアトル=ショウゲート
制作国 日本(2024)
上映時間 139分
公式サイト https://ikoku-movie.com/
公式X @ikokunikkimovie
Instagram @ikokunikkimovie 
TikTok @ikokunikkimovie

(C)2024 ヤマシタトモコ・祥伝社/「違国日記」製作委員会

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