完成披露試写会
日付:5月21日
登壇:京本大我、古川琴音、横田真悠、尾美としのり、河合勇人監督
2007年に公開され、台湾で大ヒットした同名映画を原案とする本作は、音楽大学を舞台に淡く切ない恋を描いた作品です。京本は、過去の出来事から思うようにピアノが弾けなくなってしまった音大生の湊人を演じ、古川は明るく魅力的ながらもある“秘密”を抱えるヒロインの雪乃を演じています。
撮影は約1年前に行われ、京本は「丁寧に作り上げた作品が皆さんに届けられることを嬉しく思います」と笑顔を見せました。台湾で上映されたオリジナル作品も観たことを明かし、「この作品に携われることを誇りに思いますが、観客の反応が気になります」と正直な気持ちを吐露。公開後は観客の感想を確認するつもりであるとも述べました。
久しぶりの映像作品で初の恋愛映画のヒロイン役に挑戦した古川は、「この役を私にオファーしてくださったことに驚きました」と語り、「純粋で無垢な役をどう演じるか、新しい挑戦だと感じました。京本くんのファンが怒らないか心配もしました」とファンを気遣う場面もありました。
湊人の幼馴染である浅野ひかり役を演じた横田は、役柄について「おしゃれ好きな大学生という設定だったので、等身大で演じることを心がけました。音大生らしい服装や髪型のアレンジを楽しみ、外見の役作りに加え、思ったことを素直に表情に表すように意識して演じました」と語りました。
京本の父親役を演じた尾美は「京本くんのお父さん役は(京本)政樹さんが適任では?」と笑いを誘いつつ、京本の印象について「非常に真面目な人 ずっとピアノを触っていた。会話も挨拶程度で近寄りがたかったけれど…」と評しました。撮影中、京本はほとんどの時間をピアノの練習に費やしており、その姿を見て「本当に避けていたわけじゃない」と弁明する京本に、会場からは笑いが起こりました。
京本は「最初の段階では、マネージャーから「ピアノはどれくらい弾けるの?」とふんわりした質問を受けました。私は「独学なので大したことはできません」と正直に答えました。その後、マネージャーから「ピアノを演奏する音大生を描いた映画の話が来ているけれど、どうですか?」と具体的なオファーがありました。2段階に分かれたオファーの形だったので、自分の実力を伝えた上で、クラシックの演奏が求められるこの役を引き受けることに対して、大きな責任感とプレッシャーを感じました。」
「現在はさまざまなドラマに出演していますが、この作品のオファーを受けた当時は映像の仕事が7年ぶりで、本当に久しぶりだったため、ただただ緊張していました。不安もありましたが、非常に素晴らしい機会だったので、お受けすることにしました。」
‐現場ではやはりそれほどピアノを触ってないと?
京本は「琴音ちゃんはピアノ経験者ですが、僕はほとんど独学だったため、スキルの差を強く感じました。課題曲も多くて、7曲前後あったと思います。セリフだけでも大変なのに、演奏もあるので、時間に追われる日々でした。次の日が来る前に少しでも練習しようと、現場でも家でもずっとピアノを弾いていました。とにかく寝るまで練習することが重要だと思っていました。」
河合監督「とにかく二人ともピアノの練習がとても大変だったのですが、私たちの要求は、弾けることが当たり前の状態から芝居を始めるというものでした。そのため、彼らには「ピアノの演奏に必死にならないで、そこから湊人と雪乃の役柄を始めてほしい」と強く伝え、プレッシャーをかけていました(笑)。」
‐横田さんに対しては?
河合監督「横田さんが演じたひかりは湊人の幼馴染で、ひかりは一途に湊人に恋をしています。どれだけ冷たくされても、ひかりは湊人を支え続ける役柄なので、「強い心を持って演じてください」とお願いしました。」
映画を観た京本は自身のXで「とにかくボロッボロ涙が溢れました」と投稿し「自分の芝居に感動したわけではなくて、ただただ作品が良すぎて、出演した主観ではなく客観的に映画を観に来た人としてボロボロと涙が出ました」と明かし、試写で号泣する京本に対し、河合監督は「珍しいですよね、自分の主演作品で泣いているから…。なかなかだなあと。でも凄く純粋な人だと思いました」と語り京本は「恥ずかしい!」と赤面し、「目が腫れてしまってヤバくて、いったんトイレに行って直してから監督に会いに行きました。それくらいボロボロ。みんなから“主演が泣く!?”とイジられました」と恥ずかしがっていました。
‐本作は音楽も鍵になっていますが、京本さんと古川さんはピアノの連弾にも挑戦されていますが、実際の撮影ではいかがでしたか?練習の量も含めまして。
京本は「クランクインの3ヶ月前から、週に一、二度個人レッスンを受けていました。琴音ちゃんはクランクインの1ヶ月前からレッスンを始めました。連弾の練習も1ヶ月前から始めていたので、クランクイン前からお互いに交流がありました。撮影期間中も、少しでも時間があればどちらかが練習しているところに入っていって、一緒に連弾を自然に始めることができました。」
古川は「撮影現場ではどこでも近くにピアノがあったので、学校で撮影している時もピアノがある教室に行き、どちらかの音が聞こえたら教室を覗いて一緒に練習したりしていました。撮影期間中はとにかくずっと練習していました。」
京本は「時間を見つけては一緒に練習していたので、本番ではガチガチに緊張することはありませんでした。良い緊張感で臨むことができました。琴音ちゃんは経験者でもあり、堂々と弾いてくれたので、その気持ちに乗って楽しく連弾をしていたら自然とOKが出ました。本当に良い練習法と環境に恵まれたと感じています。」
古川は「京本くんはほとんど独学で、クラシックをゼロから始めたにもかかわらず、非常に上手であることに驚かされました。特にショパンはクラシックの中でも難しいとされていますが、その中でも難しい音大生のピアノバトルのシーンで見せた彼の演奏は驚異的でした。」
「私は自分と同じく1ヶ月前から練習を始めたと思っていましたが、どこでどうやってそんなに上達したのか疑問に思いました。共同の取材で、「3ヶ月前からやってました」と聞いて、一安心しましたが、それでも彼の演奏は非常に素晴らしかったです。」
京本は「映画をご覧いただく皆様には、ピアノのシーンのハードルが高すぎるかもしれませんが、ピアノのシーンが一回だけではなく、連弾や他の様々なピアノシーンがあることを考えると、その魅力もぜひお楽しみいただきたいと思います。」
イベントでは、映画のタイトルにちなみ「言えない秘密」を告白するキャスト陣に質問する。
河合監督「映画の内容は言えないのですが、現場でたまたま京本と古川の2人の演技を見ていて、後半のシーンでちょっと涙が出ちゃったことがありました。それはあまり公に言いたくなかったですが。」
尾美は「ピアノに関連する話題で言えば、昔、私が若かった頃に出演した『さびしんぼう』という映画で、ショパンの「別れの曲」をピアノで弾くシーンがありました。私は京本くんのように練習していたわけではなく、全く弾けなかったので、撮影の際には大林宣彦監督が二人羽織のように後ろから手を伸ばして、それで弾いてくださいました。私はただ泣いているだけでした。 その場面では、監督の手が映っていることもありました。カメラが引いていくと、監督の手がスッと後ろに引っ込むという演出でした。」
横田は「ひかりの役をいただいた際に、ピアノが関係すると聞いて、少し心配になりました。弾けないという事実が頭をよぎりました。しかし、撮影ではピアノに触ることはなかったので、安心しました。」
古川は「(これまでのインタビュー取材で)言えない秘密を言えた秘密に変えてしまっていて、どうしよう?言ったことでもいいですか?」前置きした上で
「どのシーンかなって楽しみが増えるかなっていうお話なんですけど、京本くんの握力が強くてですね。でもすごく良いシーンだったんですよ。キュッって握ってくれたときに、私の指の関節がパキパキパキっって鳴って、でもすごい気持ちを込めてらっしゃるし、集中してらっしゃるので言えなかったけど、「痛っ!」って一瞬思いました」
京本は「最近、恋愛もののドラマに挑戦する機会が増えていますが、キスシーンなどがあります。ただ、そういう場面で下手だなと感じます。近づくときに早く目を閉じてしまい、相手の顔の位置がわからず、結果的にNGを出すことがよくあります。具体的には、鼻やホッペにキスしてしまうことがあります。それが秘密というか悩みというか。ネタバレできないんですけれども、本編を観ていただいて。」
「ちょっとプライベートでもうちょっと頑張ってみます。」プライベートで練習すると宣言しました。
最後に京本は「この作品は、平和なキャストと監督、そしてスタッフの皆さんで一緒に作り上げたものです。撮影は1年前ですが、今日こうして皆さんと再会して話してみると、あの楽しかった日々が思い出されます。この作品を観てくださる皆さん一人一人に、僕自身がインタビューしたいくらい感想が気になります。“秘密”というテーマ通り、驚きの展開がたくさんあり、ただのラブストーリーではありません。」
「公開はこれからですが、今日の皆さんの熱意や感想、メッセージが非常に重要になってくると思います。どうかお力をお貸しください。一緒に『言えない秘密』を盛り上げていただけたら嬉しいです。これからもよろしくお願いします。本日はありがとうございました!」と述べ、観客に映画を盛り上げる協力を呼びかけました。
物語・・・ ピアノ留学から帰国し、音楽大学に編入してきた湊人(京本大我)は、取り壊しが近い旧講義棟の演奏室で、神秘的なピアノを奏でる雪乃(古川琴音)と出会う。今までに耳にしたことのない美しい旋律に強く惹かれた湊人は雪乃に曲名を尋ねるが、「それは秘密」と耳元で優しく囁くだけだった。雪乃に会うたびに心惹かれていく湊人はトラウマだった音楽に向き合う事ができるようになっていく。しかしある日突然、彼女は湊人の前から姿を消してしまいーーー。 |
「言えない秘密」作品情報
公開日 | 2024年6月28日公開予定 |
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キャスト | 出演:京本大我 古川琴音 横田真悠 三浦獠太 坂口涼太郎 / 皆川猿時 西田尚美 尾美としのり |
監督 | 河合勇人 |
脚本 | 松田沙也 |
製作 | 「言えない秘密」製作委員会 |
音楽 | 富貴晴美 |
配給 | ギャガ |
制作国 | 日本(2024) |
公式サイト | https://gaga.ne.jp/IenaiHimitsu/ |
公式 X | https://twitter.com/Ienai_H_movie |
@ienaihimitsu_movie |
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