『あまろっく』完成披露舞台挨拶
日付:3月13日(水)
場所:新宿ピカデリー
登壇:江口のりこ、中条あやみ、笑福亭鶴瓶、中村和宏監督
巨大な閘門(こうもん)“尼ロック”によって水害から守られている街・兵庫県尼崎市を舞台にした本作は、父の再婚で騒動が巻き起こる“ご実家ムービー”。理不尽なリストラに遭い実家でニートのような生活を送る39歳の近松優子を江口、父・竜太郎の再婚相手で20歳の早希を中条、65歳の竜太郎を鶴瓶が演じた。
約1カ月、関西で行われた撮影を振り返った江口は「関西で生まれ育ったので、1カ月も滞在して仕事ができたのがうれしかったです。それだけで、台本を読む前に参加しようと思ったくらい。尼崎は初めて行ったんですが、住みやすくてとてもいい街。中古の炊飯器を買ってホテルでご飯を炊いてました」と当時の様子を語り
中条は「大阪が地元なので、撮影現場には実家から通っていました。お母さんが朝ごはんを作ってくれたり、台本の読み合わせを一緒にしてくれたり。こういった時間を過ごしながら、撮影できることはなかないので、幸せな現場やなと。それに、こんなにがっつり関西弁でお芝居することはこれまでもなかったし、これからもないと思います」とうれしそうに語る。 江口と中条からのラブコールを受けて参加したという鶴瓶は「2人がやるというので僕もぜひと」「まったく気を使わなかった」と自然でいられたと話した。また鶴瓶が「撮影では、ほぼ初対面やったのに中条から耳にフーフーと息を吹きかけられました」と明かすと、中条は笑いながら「監督から『夫婦っぽく仲良く歩いてほしい』と言われたので、距離を縮めるために“耳フーフー”をしたんです!」と説明する。
「尼崎を舞台にした理由は?」と聞かれた中村監督は「小学校6年まで尼崎で育ったんですが、6年くらい前に関西に大きな台風が来たときに、“尼ロック”のことを初めて知ったんです。尼崎は3分の1くらいが海抜0mの地域なので、“尼ロック”がなかったらすぐ水浸しになる。でもそこに住んでいる人にも知られていなくて、隠れた英雄的な存在。それが本作の中の竜太郎さんなんだと考えています」と述べた。
共演の感想を尋ねられた中条が「2人とも個性が強い」「負けないようにがんばろうと思っていましたが、江口さんは自然体な姿を見せてくれましたし、お二人ともこんな私を見守ってくれて……」と言うと、
鶴瓶から「本当に(江口と中条の)2人はいいですよ。良さを引き出し合ってる」と称賛し。江口も「この2人と一緒じゃなかったら、あんなに自然な感じにできなかったと思います。感謝しています」と信頼をのぞかせつつ「あやみちゃんとは、空き時間に近所の神社にお参りに行ったり、食堂で食事したりと、あの街で一緒に過ごしたのが楽しかったです。言葉で相談しなくても、芝居を何回かやっていく中でお互いに寄り添ってやっていけた感じがありました」と回想した。続けて鶴瓶が江口を褒めていると、
まじめに撮影していたと振り返る鶴瓶に対し、中条は「ずっと昼寝してたじゃないですか、台本も覚えんと」と微笑み暴露。鶴瓶は「家で下読みしてきて、初めてのようにやるんです。台本見たやろ?」と返すも、中条は「絶対(台本を)見てない。しわしわになった台本ですか?わざとお風呂につけてきたんですよね?」と鶴瓶の冗談を否定し、江口が「ほんの何十分かで覚えるんです。でも、映画を見ると何の違和感もなくできている」と仲睦まじいやり取りで会場を和ませていた。中条は「すごくいい映画だと思って涙を堪えて試写室を出たんです。それで監督を見たら、監督がどーっと泣いて。それで私もどーっと泣いてしまいました」と試写のようすを語った。鶴瓶も「すべてのキャストがうまいこと生きてますよ」と力を込めて語り、
MCから「鶴瓶が(劇中と同じように)旦那さんだったらどうなんですか」と問われると、中条はそっと鶴瓶に近づき、ハートを作った。そして「年の差を関係なく、(劇中の主人公が)すてきな方だと思うのもわかります。鶴瓶さんじゃなかったら、この歳の差はできないなと思うので、包み込んでくれるものがある」と鶴瓶を絶賛した。
試写の日についてもトークが弾む。中条は「すごくいい映画だと思って涙を堪えて試写室を出たんです。それで監督を見たら、監督がどーっと泣いて。それで私もどーっと泣いてしまいました」と心温まるエピソードを披露。鶴瓶も「すべてのキャストがうまいこと生きてますよ」と力を込めて語り、最後の挨拶では「本当に温かい、今必要な映画やと思います。人や家族の愛情、思いやりといったものが生きている。(近松家は)いい家族ですよ」とアピールしてイベントを締めた。
「あまろっく」は4月12日より兵庫県で先行上映され、19日に新宿ピカデリーほかにて全国公開される。また、このたびYouTubeではユニコーンによる主題歌「アルカセ」のMVが公開に。MVは「あまろっく」アナザーストーリーとして制作された。
あらすじ 巨大な閘門”尼ロック”によって水害から守られている街・尼崎。理不尽なリストラで失業し、この街に戻ってきた39歳の近松優子(江口のりこ)はニートのような日々を送っていた。ある日、「人生に起こることはなんでも楽しまな」が口グセの能天気な父(笑福亭鶴瓶)が突然、再婚すると言い出し、20歳の早希(中条あやみ)を連れてきた! 家族だんらんを夢見る早希と、自分よりずっと年下の“母”の登場に戸惑う優子の共同生活は噛み合うはずもなく、一家は騒動の連続。しかし、ある悲劇が近松家を襲い、優子はこれまでの人生を振り返り、家族の“本当の姿”に気づいていく。 |
『あまろっく』作品情報
公開日 | 2024年4月19日公開予定 |
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キャスト | 監督:中村和宏 出演:江口のりこ 中条あやみ 松尾諭 中村ゆり 中林大樹 駿河太郎 紅壱子 久保田磨希 浜村淳 後野夏陽 朝田淳弥 佐川満男 笑福亭鶴瓶 |
製作:池邉真佐哉 小西啓介 藪内広之 小林栄太朗 奥田良太 宮沢一道 エグゼクティブプロデューサー:首藤明日香 小西啓介 渥美昌泰 プロデューサー:辻井恵子 岩﨑正志 制作プロデューサー:谷口美希子 音楽プロデューサー:島津真太郎 監督補:永冨義人 撮影:関照男 |
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主題歌 | 「アルカセ」ユニコーン Sony Music Labels Inc./ Ki/oon Music |
配給 | ハピネットファントム・スタジオ |
制作国 | 日本(2024) |
上映時間 | 119分 |
公式サイト | https://happinet-phantom.com/amalock/ |
(C)2024映画「あまろっく」製作委員会
(取材編集作成 酒井 修)