映画

映画『未帰還の友に』

福間雄三監督×主演・窪塚俊介

この度、太宰治の没後75年を記念し、太宰治が戦争を描いた隠れた短編名作「未帰還の友に」を、監督・福間雄三×主演・窪塚俊介がタッグを組み映画化。2023年12月15日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国順次公開となります。
『未帰還の友に』
永遠のベストセラー作家・太宰治の知られざる名作短編「未帰還の友に」は、戦争を背景にしながら、その時代に生きた人々の生活を描かれているが、本作はこの短編小説もストーリーに、当時の風俗として歴史に名を残している新宿ムーランルージュのエピソードを付け加えて、映画としてのオリジナルな物語を作り上げています。
未帰還の友に
メガフォンをとったのは、太宰治の「女生徒」も映画化している福間雄三監督。
本作の<語り部>として物語をリードしていく「先生」には、大林宜彦作品などで異彩を放つ窪塚俊介。出征したまま未だ帰って来ない教え子の安否を心配しながら、戦争によって引き裂かれた教え子の切ない初恋を回想する先生。教え子の鶴田には土師野隆之介、その恋人を清水萌茄というフレッシュキャストが熱演。また井伏鱒二役に詩人の萩原朔太郎の孫としても知られている萩原朔美、そして水島裕子などが脇を固めています。本作は戦争下を時代背景とした作品ながら、その時代に生きた青年たちの淡い恋を描いた切ないラブストーリーです。

木村綾子よりコメント

太宰治研究家・木村綾子よりコメントが到着しました!

木村綾子(太宰治研究家)

君は、君が、君の、君に──。
繰り返し「君」と呼び、語りかけるように綴られる原作の言葉を、文字ではなく音として、
ずっと聴いてみたかった。ひゃっぺん繰り返した妄想を、本作が鮮やかに書き換えてくれた。先生が友を呼ぶ声とは、ふたりのあいだに流れていた時間とは、こんなにも優しく、切なく、そして愛おしいものだったのか。

プロフィール

1980年、静岡県生まれ。文筆家、企画、太宰治研究。中央大学大学院にて国文学を専攻し、太宰治を研究。文学修士課程修了。2009年から「太宰治検定」実行委員として企画運営を行う。2021年から下北沢の書店「B&B」の立ち上げ、蔦屋書店とのパートナー契約を経て、2021年より独自の特典とともに書籍を届けるオンライン書店「COTOGOTOBOOKS(コトゴトブックス)」をスタート。文筆家やイベントプランナーとして、数多くのプロジェクトを手掛ける。著書に「いまさら入門 太宰治」(講談社)、「太宰治と歩く文学散歩」(角川書店)、「太宰治のお伽草紙」(源)など。

『未帰還の友に』

2023年12月15日(金)よりアップリンク吉祥寺ほか全国ロードショー

現在も多くのファンを作り、様々な作家に影響を与え、何本も映画化されている永遠のベストセラー作家・太宰治。彼が手がけた幻の名作短編「未帰還の友に」が没後75年を記念して初めて映画化されました。本作は太宰の作品としては珍しくストレートに反戦をテーマにしている点や、何度も取り上げている恋愛や友情を並行して描いている点が特異な原作で、さらに福間監督は当時の風俗として歴史に名を残している新宿ムーランルージュのエピソードを付け加えて、映画としてのオリジナルな物語を作り上げています。出征したまま未だ帰って来ない年少の友の身の上を思い、太宰を思わせる先生が懐かしく、にがく回想し、教え子の切ない恋愛と戦争によってちりぢりになってしまった二人のはかなさが描かれます。
監督は『女生徒・1936』の福間雄三、主人公の先生には大林宜彦作品などで異彩を放つ窪塚俊介、教え子鶴田に土師野隆之介、その他萩原朔美、水島裕子などが脇を固めています。
『未帰還の友に』

未帰還の友に 未帰還の友に

ストーリー

小説家の先生(窪塚俊介)を慕う学生たち。先生は中でも、鶴田(土師野隆之介)に特別に友情を感じるようになる。そんな中鶴田は出征が決まり、一時先生と酒を交わす時間が取れる。二人の常連の居酒屋の娘・マサ子(清水萌茄)は新宿ムーランルージュの舞台に立っていたが、鶴田との恋は手紙のやりとりで続いていた。だが出征が決まった鶴田は苦しみながらも彼女との別れを決心し、先生にそのことを告げるのだった‥。そして時代は戦争の泥沼の中で、多くの若者たちの犠牲を強いていく。

映画『未帰還の友に』作品情報

公開日 2023年12月15日公開予定
キャスト 監督:福間雄三
原作:太宰治
出演:窪塚俊介 土師野隆之介 八島諒 亮王 清水萌茄 蒼井染 君澤透 名倉右喬 橘レイア 水島裕子 萩原朔美
配給 トラヴィス
制作国 日本(2023)
年齢制限 PG-12
上映時間 75分
公式サイト https://www.mikikan.com/

(C)GEN–YA FILMS 2022

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