映画

「アンダーカレント」公開記念舞台挨拶

【日程】 10/7(土)
【時間】 15:00の回(上映終了後舞台挨拶)/18:35の回(上映前舞台挨拶)
【場所】 新宿バルト9((東京都新宿区新宿3丁目1-26 新宿三丁目イーストビル9階)
【登壇】 真木よう子、井浦新、永山瑛太、今泉力哉監督(以上予定)

映画『アンダーカレント』は、豊田徹也の同名漫画を基にした作品で、深いヒューマンドラマが魅力です。タイトルの「アンダーカレント」は、表面には見えない水流や底流を指し、登場人物たちの内面に秘められた複雑な感情や葛藤が物語とともに浮かび上がってくることを象徴しています。

真木よう子は、角膜ヘルペスのために眼帯を付けて登壇しました。永山瑛太や井浦新ら実力派俳優たちとの共演について、「瑛太は家族みたいな存在。瑛太がいると安心するんで、よかったって思いましたね。新さんはがっつりお芝居するのが初めてだった。現場では役の関係性を壊さない程度に、ものすごく居心地のいい距離感でいてくれて。撮影に入ると堀さんになっちゃう。なんちゅうバケモノなんだと。光栄でした」と撮影を振り返りました。

舞台あいさつの中で、真木よう子がマイクを握り、観客に対して次のように語りかけました。「ちょっと怖いというかどうお感じになったのか? エンタメ作品じゃないんで、しーんとなるのは当たり前なんですけど。すごくいろんな感情がぐるぐるとしているんじゃないかと思います」と述べたところ、観客から「よかったよ!」という声が飛びました。そして、真木は自身が原作のファンであることを触れながら、「かなえちゃんにはトラウマがあって。それを私は忘れられずに、ずっと演じていました。思い出すと切ないです」と語りました。

井浦新は、「かそけきサンカヨウ」以来の今泉組参加として、自身の参加について次のように語りました。「2回目ということで、監督との向き合い方もいろんな実験をしてみたいなと思っていたんです」「20年間俳優として積み重ねてきたものを放棄して、デビュー当時のようにできないことのほうを多くしていきたい。そして堀を演じ、監督に自分を捧げながら、真木さんとのお芝居を楽しんでいく。そういう向き合い方で作品に参加しました」と述べました。

永山瑛太は、台本と原作を読んで、自身が演じる役に共感できるかどうかについて不安を感じたと明かしました。「悟というものを体に入れていったときに、どこか共鳴していない、苦しい状態でした」と述べ、あるシーンの撮影を振り返りながら、「真木ちゃんと向き合った瞬間、理屈じゃなく肉体が反応した。それは真木ちゃんが目の前にいて、監督が受け止めてくれたからだなと思いました」と語りました。今泉監督も感動し、「本読みのときに、瑛太さんの演技が正直不安で。でも現場では本読みとは違ったものが出ていた。今の話を聞いて感動しました」と述べました。

イベントの中盤では、真木よう子が井浦新と永山瑛太との共演について語りました。「一応自分の名前がトップにある作品。瑛太はずっと一緒にやってきて、出番が多くないのに出演してくれた。すごく感謝しています」と控えめに語り、その後、「新さんは、がっつりお芝居をするのは初めて。私の脳内にある新さんのニックネームは“樹齢1000年の木”なんです」とユニークな表現で会場を笑わせました。そして、「現場では穏やかで、ものすごくいい距離感でいてくれて。でもカメラが回ると、堀なんです。なんちゅう化け物だ!と。一緒にやってもらって光栄です」と伝えました。

井浦新は、「映画で初共演したときから真木さんは化け物だと思っていて。その化け物に『化け物だ』と言われて、仲間入りする覚悟を持ちました」と茶目っ気たっぷりに返し、さらに、「気持ちでやる方なので、いつも芝居を超えてくる。魂をぶつけてくる真木さんによって、堀の輪郭ができていった。大きかったですね」と感謝の意を表しました。最後に井浦新は、映画の中で堀が高台から眺めるシーンが、実は自分の実家の近くで撮影されたことを明かしました。「あの場面は堀でありながら井浦新でもありました。そうなかなかできないお芝居、演じられない一瞬をいただいたシーン。2回目を観る機会があったら、それを意識していただけるとうれしいです」と語りかけ、真木よう子は「映画を観て、いろいろ家に持ち帰っていただけると思います。何か自分の中で感じるものがあったら、友人やご両親にご紹介をお願いします」とアピールしました。

なお、イベント中には、真木よう子の誕生日が10月15日であることから、登壇者たちがサプライズでお祝いをしました。贈られたケーキを前に、真木は「英語をマスターしてハリウッドに行きます!……できれば、できればね」と抱負を述べ、会場を沸かせました。

ギャラリ-

ストーリー

家業の銭湯を継いだかなえ(真木よう子)の順風満帆な日常は、夫の悟(永山瑛太)の失踪と共に突然、終わりを告げる。途方に暮れながらも、一時休業していた銭湯を再開するかなえ。数日後、銭湯組合から紹介されたという謎めいた男・堀(井浦新)が、“働きたい”とやって来る。その日から、住み込みで働くことになった堀とかなえの不思議な共同生活が始まる。並行して、友人の菅野(江口のり子)から紹介された胡散臭い探偵・山崎(リリー・フランキー)とともに、期間限定で悟の行方を捜し始めるかなえ。その目の前に、悟に関する知られざる事実が次々と明らかになっていく。それでも、堀と共に過ごす心地よい時間の中、徐々に穏やかな日常を取り戻していくかなえ。ところが、あることをきっかけに、悟、堀、そして、かなえ自身も閉ざしていた心の奥底に沈めていた想いが、徐々に浮かび上がってくる。それぞれの“心の底流”(=アンダーカレント)が交じりあった先に訪れるものとは……。

映画『アンダーカレント』作品情報

公開日 2023年10月6日公開
キャスト 監督:今泉力哉
原作:豊田徹也
出演:真木よう子 井浦新 リリー・フランキー 永山瑛太 江口のりこ 中村久美 康すおん 内田理央
配給 KADOKAWA
制作国 日本(2023)
上映時間 143分
公式サイト https://undercurrent-movie.com/

 

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