映画『こんにちは、母さん』初日舞台挨拶
日時:9月1日(金)
会場:丸の内ピカデリー
登壇:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌、山田洋次監督
本作は、山田洋次監督の90本目となる記念すべき作品で、吉永小百合さんにとっては123本目の映画出演となります。山田洋次監督と吉永さんは、『母べえ』(2008年)と『母と暮せば』(2015年)以来、8年ぶりにタッグを組んでいます。この作品は東京の下町で現代の家族像を描き、吉永さんは主人公の母・神崎福江を演じ、大泉洋さんが息子・神崎昭夫役で共演しています。
【ステージ グリーティング】
吉永小百合さんは、彼女のキャリアの中で本作品で123作目の出演を果たし、その節目について「60年以上、健康だったからここまで来られたと思いますし、素晴らしい監督やスタッフ、キャストの皆さんに引っ張られながら来られて感無量です。」と述べました。また、「本当はここで辞めようかなと思っていたんですが、“123”で外に飛び出すような数字なので、もう少しやってみようと思います」と、彼女は続ける意志を示しました。
大泉洋さんは、吉永さんとの親子役での出演が決まった際には「吉永小百合から大泉洋は産まれない」とコメントしていましたが、この撮影を通じて「今や母としか思えない。『吉永小百合からは大泉洋しか産まれない』と思っていますよ」と前言を撤回しました。さらに、「これからも小百合さんが続けるということであれば、どんな映画であろうが息子は私であってほしい。息子が出てこなくても裏設定では私が息子。違う役者がやるっていうなら決闘ですね。」と語りました。
司会:「吉永さん、全ての映画の息子役は大泉さんで大丈夫ですか?」
吉永さんも笑顔で「よーくこれから考えてみます。」という返答しました。
大泉さんは続けて、「なかなかここで即答しないってのは賢い方だなと。よーく考えないといけない。そのとおり」と苦笑いしながら、吉永さんへのリスペクトを示しました。そして、大泉さんは「吉永さんから、俺は産まれないと思ったけど、セットでお会いした瞬間、母さん!って思ったんです。まあ、俺の娘が永野芽郁というのも変ですが」とぼやきました。
吉永小百合さんは、永野芽郁さんに対しても、彼女の演技について「芽郁さんの映画はたくさん観ていて、素晴らしいお芝居をなさりますよね。芽郁さんは8歳から子役をやっていらして、私は11歳から。そのあたりは負けていますね。」と絶賛しました。永野さんは恐縮しながら「私も123作品目指してがんばります!」と意気込みました。
山田洋次監督は、吉永さんと大泉さんの親子役ぶりについて、「おふたりのキャスティングが決まってからはずっと親子をイメージしてましたから、僕はなんの矛盾もなくそう思っていました。」と太鼓判を押し、彼らの素晴らしい共演を称賛しました。
舞台あいさつの最後に、吉永小百合さんは大泉洋さんから123本の赤いカーネーションの花束を贈られました。大泉さんは吉永さんに向けて「先ほどは、ああは申しましたけど、確かに、どの作品でも私が息子というのは、ちょっとおかしいと反省しております。家にやってくる配達員でも、今や構いません。また、ぜひお仕事させていただければ。お母さん、ありがとうございました」と、今後の再共演を求めました。
吉永さんは感謝の意を表して、「大変、失礼なことを申しましたけれど本当に、ありがとうございます。撮影の間、うれしく、楽しく、いろいろおしゃべりをさせていただきました。感謝しています」と笑顔で応え、感謝の気持ちを伝えました。
【ギャラリー】
【ストーリー】
大会社の人事部長として日々神経をすり減らし、家では妻との離婚問題、大学生になった娘(永野芽郁)との関係に頭を悩ませる神崎昭夫(大泉洋)は、久しぶりに母・福江(吉永小百合)が暮らす東京下町の実家を訪れる。「こんにちは、母さん」しかし、迎えてくれた母の様子が、どうもおかしい…。割烹着を着ていたはずの母親が、艶やかなファッションに身を包み、イキイキと生活している。おまけに恋愛までしているようだ!久々の実家にも自分の居場所がなく、戸惑う昭夫だったが、お節介がすぎるほどに温かい下町の住民や、これまでとは違う“母”と新たに出会い、次第に見失っていたことに気付かされてゆく。
【作品詳細】
出演:吉永小百合、大泉洋、永野芽郁、寺尾聰、宮藤官九郎、田中泯、YOU、枝元萌
加藤ローサ、田口浩正、北山雅康、松野太紀、広岡由里子、シルクロード(フィッシャーズ)、明生(立浪部屋)、名塚佳織、神戸浩
監督:山田洋次
脚本:山田洋次、朝原雄三
原作:永井愛
©2023「こんにちは、母さん」製作委員会
公式サイト:https://movies.shochiku.co.jp/konnichiha-kasan/
公式Twitter:@konnichihakasan