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映画『鉛筆と銃 長倉洋海の眸』

9月12日(火)〜9月24日(日)東京都写真美術館ホールほかにて公開のフォト・ドキュメンタリー『鉛筆と銃 長倉洋海の眸(め)』の公開日、ポスター&場面写真、監督コメントが到着しました。

俺、長倉洋海。ハードボイルドな物語だ。半世紀にもわたって、地球のあらゆる角からシャッターを切り続けてきた写真家だ。この壮大な叙事詩を紡ぐぜ。「写真家は過去にさかのぼり未来を見通すシャーマン。」だから、俺はカメラを手にし、世界を独特の視線で切り取り、その一瞬の愛と人間性を写し出してきた。

運命ってのも面白いもんだ。俺の運命が動き出したのは、「文明の十字路」って呼ばれるアフガニスタンだ。そこでソ連軍と戦う抵抗運動の指導者、マスードに出会った。マスードとその仲間たち。その出会いが俺の写真家としてのスタイルを塑造した。ドキュメンタリー映画『鉛筆と銃 長倉洋海の眸(め)』は、マスードが自爆テロで倒れる2001年までの記録を切り取っている。マスードの教育に対する情熱、それを継ぎ支える北部パンシール渓谷の山の学校。それが俺の魂を揺さぶるものだった。

歴史ってのは止まらない。大河のように流れ続ける。俺はその河辺に立ち、レンズを通して世界を観察した。人間の業を見た。希望を見た。マスードの闘いや山の学校の子供たちを撮った写真は、第十二回土門拳賞や講談社出版文化賞を受賞した。そして2017年、NHK ETV特集「アフガニスタン・山の学校 マスードと長倉洋海の夢」を制作。その後もアフガニスタンの変容を見つめ続け、俺はこの作品に込めた。

時は流れ、2023年7月、コロナ禍を乗り越えてついに完成。9月12日から24日まで、東京都写真美術館ホールで公開される。それが俺、長倉洋海の軌跡だ。切れ味鋭く、叙事詩的に描かれた物語。俺の写真家としての旅路、そしてマスードの夢。観てくれ。

【ギャラリー】

【ストーリー】

大学時代、冒険クラブに所属していた長倉洋海は、ベトナム戦争の報道写真に感銘を受け、報道カメラマンを志すことを決意します。「歴史の一ページが目の前で展開される瞬間に立ち会い、感動を共有したい」という思いで通信社に入社しますが、その願いはかなわず、1980年にわずか3年で退社しフリーランスとなります。

1982年、中南米のエルサルバドルで3歳の少女・ヘスースと出会います。この出会いが、長倉の写真スタイルを大きく変えることになります。「ニュース写真ではなく、現場に長期間にわたって通い、一人の人間を深く観察する」ことを重視するようになります。

1983年、アフガニスタンではソ連軍の侵攻に対する戦闘が続いていました。若き司令官マスードの写真を撮ることを決意し、100日間にわたりイスラム戦士(ムジャヒディン)と共に過ごします。この間、二人は強い信頼関係を築いていくのです。

しかし、2001年9月9日、アメリカ同時多発テロの2日前、マスードはイスラム過激派によって暗殺されてしまいます。マスードの1周忌に訪れたパンシール渓谷の山の学校で、長倉は村全体で小さな学校を守り続けていることを知り、感動します。彼はマスードの教育への思いを受け継ぐために、NGO「アフガニスタン山の学校支援の会」を設立し、支援活動に取り組むことを決意します。最初は手元にある寄付金を活用して机や椅子などを提供します。そして、その後も長倉は毎年のように男女共学の小さな学校を訪れ、子供たちの成長を写真に収め続けます。

長倉洋海(ながくら・ひろみ)Profile

1952年、北海道釧路生まれ。写真家。通信社勤務を経て1980年よりフリーランスとなり世界の片隅に取り残されたような国々を取材。地を這うように、シベリア・アマゾン・エルサドバドル・アフリカ・シルクロードなどを撮影。なかでもアフガニスタン抵抗運動の指導者マスードの戦い、北部パンシール渓谷の山の学校の子どもたちを捉えた作品群は、第十二回土門拳賞、講談社出版文化賞などを受賞した。

【作品概要】『鉛筆と銃 長倉洋海の眸』

9月12日(火)〜9月24日(日)東京都写真美術館ホールほかにて公開

東京都写真美術館ホール
9/12(火)〜9/24(日)
平日 13:30 / 16:00 / 18:50  ※ 9/19(火)休館
9/16(土)&9/18(月・祝)13:00 / 15:30 / 18:00
9/17(日)9/23(土)9/24(日)18:00

監督・撮影 河邑厚徳
製作・著作 アフガニスタン山の学校支援の会
ルミエール・プラス
配給宣伝 アルミード

©2023 アフガニスタン山の学校支援の会 ルミエール・プラス

公式サイト:
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