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映画『ヨーロッパ新世紀』

映画『未来のヨーロッパ』が、2023年10月14日(土)から全国のユーロスペースなどで順次公開されます。本作は、トランシルヴァニア地方に広がる小さな村を舞台に繰り広げられる群像劇です。分断と葛藤に揺れる現代ヨーロッパの様相を浮き彫りにし、新たな世紀の幕開けに対する警鐘を鳴らす社会派サスペンス映画として描かれています。

物語の舞台であるトランシルヴァニア地方は、古くからの伝統が息づく場所であり、ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』でも知られる土地です。ここではルーマニア人、ハンガリー人、ドイツ人、ロマなど異なる民族が共存し、多様な言語が交わされる特異な地域です。本作はこの地の風土を丹念に捉え、異なる民族の村で繰り広げられる対立と暴力を描き出しています。ヨーロッパの未来に潜む不穏な兆候を描くことで、現代社会の葛藤と矛盾を浮き彫りにしています。

【ストーリー】

突如として訪れたトランシルヴァニア地方の村。かつては繁栄を極めたが、閉鎖された鉱山の影響で経済的に困窮している。村には過去の傷を抱えた男、マティアスが帰郷する。かつてドイツでの出稼ぎ先で暴力事件を引き起こした彼は、帰郷後も悩みに苛まれていた。妻との関係は冷え切り、幼い息子はある出来事を機に口をつぐんでしまい、衰弱した父に対する対応にも悩む。そんな中、マティアスはかつての恋人、シーラに癒しを求める。しかし、シーラが責任を持つ地元のパン工場が外国人労働者を受け入れることから、異国の人々との対立が勃発する。村人たちの心には不穏な空気がただよい始め、小さな諍いが次第に村全体を巻き込む激しい対立へと変わっていく。マティアスとシーラの運命も、この対立の渦中で大きく揺れ動くことになる。

【ギャラリー】

【作品詳細】
映画『ヨーロッパ新世紀』
公開日:2023年10月14日(土)
監督:クリスティアン・ムンジウ
出演:マリン・グリゴーレ、エディット・スターテ、マクリーナ・バルラデアヌ
日本語字幕:関美冬
配給:活弁シネマ倶楽部/インターフィルム
原題:R.M.N.

©Mobra Films-Why Not Productions-FilmGate Films-Film I Vest-France 3 Cinema 2022

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