日程:7月8日(土)
場所:ポレポレ東中野
登壇:ラム・サム監督、アンジェラ・ユン(キャンディ役)
MC:矢田部吉彦(前東京国際映画祭ディレクター)
通訳:伯川星矢
香港映画『星くずの片隅で』の舞台挨拶付き先行上映会が2023年7月14日(金)からTOHOシネマズ シャンテやポレポレ東中野を含む全国で順次公開されることとなりました。
本作の監督であるラム・サム監督と、香港のトップモデルでキャンディ役を演じたアンジェラ・ユンさんが登壇し、舞台挨拶が行われました。舞台挨拶では、ファッションブランド「TOGA」のデザイナーである古田泰子からアンジェラ・ユンさんへのサプライズメッセージが読み上げられました。
そして、アンジェラが演じたシングルマザーのキャンディ役では、アドリブで日本語のセリフを追加したことを明かし、「映画の後半ではコスプレ大会が登場しますが、キャンディも香港の若者と同じく、日本の文化に影響を受けているキャラクターです。そこで、日本語を普通に話していてもおかしくないと思い、日本語のセリフを加えました」と説明しました。また、キャンディが着こなす原宿系の奇抜なファッションもアンジェラのアイデアであり、「キャンディは社会的弱者でありながら、傍から見れば無責任な女性かもしれませんが、自由な発想で自由に生きている人物だと感じました。そのような複雑なキャラクターをファッションでも表現しようと思いました」と狙いを明かしました。
清掃員のザクとキャンディの2人は心を通わせつつも、恋愛関係にはなりません。この点について、ラム監督は笑いながら「それは僕と脚本家が恋愛物語が苦手だからです。コロナ禍の中でさえ、恋愛はできるのでしょうか?と考えました。ザクとキャンディの2人はコロナ禍という状況下で助け合う関係ですが、必ずしも愛情にはならないのではないかと思いました」と説明しました。アンジェラも「2人が一緒になってもいいと思ったのですが、役者として脚本に従いました。ただ、一緒になるとそれまでの設定がおかしくなってしまうと感じたので、マイルドな方向に落ち着きました」と納得していたようです。
ここで、アンジェラには内緒でサプライズが行われました。なんと、アンジェラが大好きな日本のファッションブランドTOGAのデザイナーである古田泰子氏から、「世界中の政治家や権力者が、この映画が描く世界のように理解と優しさを持ち、全てのマイノリティにとって最低限の生活がしやすい社会を築いてくれたらよいのに。そんな願いが叶わずとも、せめて自分の小さな世界の中で、隣人や相手の気持ちに寄り添える存在でありたいと強く思いました。TOGAを好きと言ってくれてありがとう」とのコメントが届きました。アンジェラは大好きなブランドのデザイナーからの意外なメッセージに驚きながらも、古田氏からのコメントに感極まり、涙を流しました。「サプライズがあるなら教えてください!」と驚きながらも、古田氏からのコメントに感動し、号泣してしまいました。そして、「今回キャンディを演じて、社会的弱者の無力感を味わいました。香港だけでなく、世界中の弱い立場にある人々に対して優しさと理解を示せれば、世界は変わると思います」と訴えながら、「本来、泣く予定ではありませんでした。シャシン、ストップ!」と泣き笑いの可愛らしい姿を見せました。最後に、ラム監督は来週の7月14日からの日本公開に向けて、「この映画を観て温かさを感じていただけると嬉しいです。もし何かしらの力を得られたのであれば、周りの人にも勧めていただき、その力をたくさんの人に知ってもらいたいです」と、日本での大ヒットを祈願しました
【作品概要】
※大阪アジアン映画祭上映時のタイトルは『窄路微塵(きょうろみじん)』
原題:窄路微塵
英題:The Narrow Road
2023年7月14日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ、
ポレポレ東中野他全国順次公開!
公式HP:
https://hoshi-kata.com
ルイス・チョン(張繼聰) アンジェラ・ユン(袁澧林)
パトラ・アウ(區嘉雯) トン・オンナー(董安娜)
監督:ラム・サム(林森)
プロデューサー:マニー・マン (文佩卿)
脚本:フィアン・チョン (鍾柱鋒) 撮影:メテオ・チョン (流星) 美術:ウミ・ンガイ(魏鳳美)
編集:エミリー・リョン (梁汶姍) 音楽:ウォン・ヒンヤン(黃衍仁)
日本語字幕:最上麻衣子
宣伝デザイン:100KG
予告編監督:秦岳志
配給:cinema drifters・大福・ポレポレ東中野
宣伝:大福・木村洋子
原題:窄路微塵 英題:The Narrow Road
2022|香港|カラー|DCP|5.1ch|115分
(C)mm2 Studios Hong Kong
映倫番号:G-49727