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第2回新潟国際アニメーション映画祭「大川博賞&蕗谷虹児賞」受賞者決定 「世界の潮流」ラインナップ決定

アジア最大のアニメーション映画祭「第2回新潟国際アニメーション映画祭」が3月15日(金)~20日(水)に開催。このたび、「大川博賞・蕗谷虹児賞」が決定した。技術的貢献に対するアワードで、今年は蕗谷虹児賞にクリエイター(アニメーター/美術/脚本)3名と大川博賞にアニメスタジオひとつを顕彰。また、受賞者関連作品を上映する

関連トークも“新潟”ならではのセレクト

さらに、近年の見るべき作品集・企画・制作中作品のプレゼンテーションを行う「世界の潮流」のラインナップも決定した。関連トークも“新潟”ならではのセレクトで、貴重な機会となる。

「大川博賞・蕗谷虹児賞」の受賞者、「世界の潮流」のラインナップは以下のとおり。

第2回新潟国際アニメーション映画祭 蕗谷虹児賞 受賞者

東地和生 (美術監督)
『アリスとテレスのまぼろし工場』 英題:maboroshi
監督:岡田麿里 作品時間:111分 © 新見伏製鐵保存会

プロフィール
情感豊かな描写で、郷愁に溢れた街並みや、秘めた物語を感じさせる海や空などを描き出し、リアリティと不思議が共存する独自の世界観を作り上げる。
主な参加作品は、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」(02)※美監補佐、『パプリカ』(06)※美監補佐、「オハヨウ」(07)、「RIDEBACK ライドバック」(09)、「Angel Beats! エンジェル・ビーツ」(10)、「花咲くいろは」(11)、「TARI TARI」(12)、「凪のあすから」(13)、「Charlotte(シャーロット)」(15)、『さよならの朝に約束の花をかざろう』(18)など。

本田雄 (作画監督)
『君たちはどう生きるか』 英題:The Boy and the Heron
監督:宮﨑 駿 作品時間:124分 © 2023 Studio Ghibli

プロフィール
1968年石川県生まれ。 アトリエ戯雅で動画デビュー後、ガイナックスのテレビシリーズ「ふしぎな海のナディア」(1990)で初めて作画監督を務める。その後マッドハウスで「千年女優」(2001)「電脳コイル」(2007)に参加、Production I.G等でも活動。カラーにて「ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q」(2012)の総作画監督、日本アニメ(ーター)見本市「西荻窪駅徒歩20分2LDK敷礼2ヶ月ペット不可」(2014)で原案・キャラクターデザインを務める。スタジオジブリ作品では「ゲド戦記」(2006)、「崖の上のポニョ」(2008)、三鷹の森ジブリ美術館オリジナル短編アニメーション作品「パン種とタマゴ姫」(2010)で原画、「毛虫のボロ」(2018)で作画監督を担当。
現在はスタジオジブリに所属。宮﨑駿監督の最新作「君たちはどう生きるか」(2023)にて作画監督を務めた。

丸尾みほ (脚本)
『かがみの孤城』 英題:Lonely Castle in the Mirror
監督:原 恵一 作品時間:116分 © 2022「かがみの孤城」製作委員会

プロフィール
1981年、『ドラえもん』でデビュー。『パーマン』『怪物くん』などの藤子不二雄作品や、『ドラゴンボール』『Zガンダム』『魔法使いサリー』『彩雲国物語』などを執筆。長編では、『ドラミちゃん アララ・少年山賊団!』『フランダースの犬』『カラフル』『百日紅』『バースデーワンダーランド』など。他、ノベライズや児童小説の執筆。

第2回新潟国際アニメーション映画祭 大川博賞受賞

アニメーション制作スタジオ CLAP

『映画大好きポンポさん』 英題:POMPO: THE CINEPHILE
©2020 杉谷庄吾【人間プラモ】/KADOKAWA/ 映画大好きポンポさん製作委員会

プロフィール
映画『この世界の片隅に』の制作プロデューサー松尾亮一郎が、劇場作品の企画・制作を中心に据えたスタジオとして設立。
代表作は『映画大好きポンポさん』(平尾隆之監督)『夏へのトンネル、さよならの出口』(田口智久監督)
現在は平尾隆之監督、新作オリジナル映画を鋭意制作中!

第2回新潟国際アニメーション映画祭 世界の潮流 ラインナップ

アニメーションの今を代表する作品を、いろいろな視点から世界中から集めて上映する【世界の潮流】部門。2024年は「新しい作り方」/「女性監督」/「アジア」/「新潟」他といったテーマを取り上げる。

<女性スタッフ映画> 
今年の審査委員長であるノラ・トゥーミー監督の『ブレッドウィナー』、スタッフの多くが女性の日本の『同級生』、東西の女性スタッフの映画づくりに注目。

『ブレッドウィナー』 英題:The Breadwinner
制作国:カナダ・アイルランド・ルクセンブルク 制作年:2017年 作品時間:94分
© 2017 Breadwinner Canada Inc./Cartoon Saloon (Breadwinner) Limited/ Melusine Productions S.A.
監督:ノラ・トゥーミー
ダブリンのバリーファーモット大学アニメーション学科を卒業後、1999年大学時代の仲間であるトム・ムーア、ポール・ヤングと共にカートゥーン・サルーンを設立した。2005年『ブレンダンとケルズの秘密』を、トム・ムーアと共同監督しアカデミー賞長編アニメーション賞にノミネートされた。長編単独監督作『ブレッドウィナー』で、再びアカデミー賞長編アニメ賞にノミネートされ、アニー賞インディペンデント長編映画賞を受賞。最新作はネットフリックス・オリジナルの「エルマーの冒険」

『同級生』 英題:Doukyusei
制作国:日本 制作年:2016年 作品時間:60分 ©中村明日美子/茜新社・アニプレックス
監督:中村章子
「輪るピングドラム」(2011年)でチーフディレクターを担当。「同級生」(2016年)で初監督。
関連トーク:『同級生』の魅力とその世界」矢野ほなみ(アニメーション作家)×須川亜紀子(横浜国立大学大学院教授)

<ワーク・イン・プログレス>
アニメーションはどう誕生するのか。国境を越えていま制作中・企画中の話題作のプロセスを見ることで、時代を先取り。

『小さなアメリ』
フランスのMaybe MoviesとIkki Filmsが現在、制作を進めている『小さなアメリ』の作品と制作過程を美術監督のエディ・ノエルが紹介。
本作は自分を神だと思っている2 歳半の日本生まれのベルギー人少女アメリを主人公とした手描きアニメーションで、2Dのアニメーションスタイルと美術が特徴。パリのゴブラン校で出会った2 人の監督は、レミ・シャイエ監督の長編『ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん』と『カラミティ』の主要スタッフも務めた。
登壇:エディ・ノエル(美術監督)

『海門回声』  英題:Chinese Queer ©切尸红人魔/森雨文化/Rooting
中国で描かれた切尸红人魔が原作の漫画「海門回声」のアニメーション化プロジェクトの紹介とパイロットフィルムの上映。「海門回声」はリアルな同性愛者たちの生活や心を痛快に描き大きな話題を呼んだ。中国作品としては唯一つフランス・アングレーム国際漫画祭においてノミネートされた。

登壇:王亦杰(Wang Yijie) (株式会社Rootingファウンダー、企画発起人)&翁銘(Sam Weng) (映画監督・企画発起人)

<新しい制作方法> 
近年さらに広がる様々なアニメーション制作手法、なかでも新しい表現手法・アイディアに挑戦する作品を集めた。

岩井澤 健治 アニメーションとしての映画表現
4万枚超を手描きしたアニメーション映画『音楽』で、世界的に注目を浴びた岩井澤健治監督がアニメーションとしての映画表現を語る。
トークでは岩井澤監督が取り組む最新プロジェクトも紹介。また2023年5月に第76回カンヌ国際映画祭アヌシー・アニメーションショーケースで上映された『ひな』パイロット・フィルムも上映。
『Hina is Beautiful』 英題:Hina is Beautiful
制作国:日本 監督:岩井澤健治 ©新井英樹/ロックンロール・マウンテン

『サマーゴースト』 英題:Summer Ghost
制作国:日本 制作年:2021年 作品時間:40分 ©サマーゴースト
監督: loundraw
「サマーゴーストって知ってる?」
ネットを通じて知り合った高校生、友也・あおい・涼。
都市伝説として囁かれる“通称:サマーゴースト”は若い女性の幽霊で、花火をすると姿を現すという。
自身が望む人生へ踏み出せない”友也”
居場所を見つけられない”あおい”
輝く未来が突然閉ざされた”涼”
彼等にはそれぞれ、サマーゴーストに会わなくてはならない理由があった。生と死が交錯する夏の夜、各々の想いが向かう先はー。

関連トーク:「FLAT STUDIOのクリエイティブ」 ゲスト:Loundraw (アニメ監督・イラストレーター)×石井龍(FLAT STUDIO代表)

『ニッツ・アイランド』 英題:Knit’s Island
制作国:フランス 制作年:2023年 作品時間:95分
監督:エキエム・バルビエ、ギレム・コース、カンタン・レルグアルク

サヴァイバルオンラインゲーム『DayZ』。映画スタッフがそのゲーム仮想空間を通じて様々なユーザーたちにロングインタビューを敢行。プレイをする理由を語るその様子をゲーム映像のままドキュメンタリーとした意欲作。
これは新たなアニメーション映画なのか、それとも全く別のものなのか。アニメーション映画祭の場にて、それを問う。

<コマ撮り>
長年、愛されてきたコマ撮りのなかで、これまでの概念を超えたダイナミックな表現の意欲作を紹介。

『JUNK HEAD』 英題:JUNK HEAD
制作国:日本 制作年:2017年 作品時間:99分 ©2021 MAGNET/YAMIKEN
監督:堀 貴秀
人類は遺伝子操作により長寿を得たが、代償として生殖能力を失った。さらに環境汚染、ウィルス感染により、世界は滅亡への道を歩んでいた。新たな命を生み出すカギは、地下で独自に進化した人工生命体マリガンに隠されていた。今、未来を救うために“主人公”が迷宮へと潜入する─!

<『JUNK WORLD』ワーク・イン・プログレス>
堀貴秀(監督)×伊藤有壱(アニメーションディレクター/東京藝術大学大学院教授)
現在、制作中の『JUNK HEAD』の続編となる『JUNK WORLD』の制作工程について話を伺います。

『マルセル 靴をはいた小さな貝』 英題:Marcel the Shell with Shoes On
制作国:アメリカ 制作年:2021年 作品時間:90分 © 2021 Marcel the Movie LLC. All rights reserved.
監督:ディーン・フライシャー・キャンプ
体長2.5センチ。名前はマルセル。おしゃべりで好奇心あふれる貝。祖母のコニーと一軒家でふたり暮らし。
ある日家に越してきた映像作家のディーンと出会い、初めて人間の世界を知ることに。
離れ離れの家族を見つける為YouTubeに動画をアップしたところ、SNS上で瞬く間にバズり、一躍全米の人気者になるのだが・・・!?

<アジアから世界へ> 
アジアは躍進する世界のアニメーションの原動力のひとつ。世界のカルチャーシーンを牽引するアジア作品が揃う。

『駒田蒸留所へようこそ』 英題:Komada -A Whisky Family
制作国:日本 制作年:2023年 作品時間:91分 © 2023 KOMA復活を願う会/DMM.com
監督:吉原正行
先代である父亡きあと、実家の「駒田蒸留所」を継いだ若き女性社長・駒田琉生(るい)は、経営難の蒸留所の立て直しとともに、バラバラになった家族と、災害の影響で製造できなくなった「家族の絆」とも呼べる幻のウイスキー”KOMA“の復活を目指し日々奮闘していた―。
そこに、職を転々としてきたニュースサイトの記者・髙橋光太郎(こうたろう)が取材にやってくるが・・・。

『時をかける少女』 英題:The Girl Who Leapt Through Time
制作国:日本 制作年:2006年 作品時間:98分 © 「時をかける少女」製作委員会2006
監督:細田守
高校2年生の夏、真琴は、医学部志望の功介、春に転校してきた千昭という二人の同級生と楽しく毎日を過ごしていた。ある日、真琴は、故障した自転車で遭遇した踏切事故の瞬間、時間を跳躍する不思議な体験をする。叔母の芳山和子に相談すると、それはタイムリープといい、年ごろの少女によくあることだと言う。真琴は、手に入れたその力をツイてない日常のささいな不満や欲望の解消に使い始めるようになった。突然おとずれたバラ色の日々。ところがタイムリープできる回数には限度があった。
タイムリープを繰り返し、残り回数が底をついたとき、真琴は自分の本当の気持ちを千昭に伝えるために、そして「かけがえのない時間」を取り戻すために最後のタイムリープをする。

『PIGSY』 英題:PIGSY
制作国:台湾 制作年:2023年 作品時間:95分
監督:Li-Wei CHIU
テクノロジーと人類が融合した遠い未来。そこでは世界最大の企業ニルヴァーナ・コーポレーションが、身分証明や支払いといった便利な機能を果たすだけでなく、すべての人の人生の記録を完全保存する「ニルヴァーナID」を新生児に埋め込んでいた。
そんな世界で少し怠け者で利己的なピグジーは、もっと良い人生を手に入れようと旅にでる。ピグジーはそこで偽りや策略に出会い、本当の幸せは思っているより近くにあることを知るのだった。

ゲスト:Li-Wei CHIU(邱立偉)(監督)

<新潟から世界へ>
新潟に拠点を持つアニメーションスタジオの力は、実は世界レベル。新潟で生まれた話題作。

『銀河英雄伝説 Die Neue These(8話)』 英題:Legend of the Galactic Heroes: Die Neue These
制作国:日本 制作年:2018年 作品時間:25分 ©田中芳樹/銀河英雄伝説 Die Neue These 製作委員会
監督:多田俊介
数千年後の未来、宇宙空間に進出した人類は、銀河帝国と、自由惑星同盟という“専制政治”と“民主主義”という2つの異なる政治体制を持つ二国に分かれた。 この二国家の抗争は実に150年に及び、際限なく広がる銀河を舞台に、絶えることなく戦闘が繰り返されてきた。
長らく戦争を続ける両国家。銀河帝国は門閥貴族社会による腐敗が、自由惑星同盟では民主主義の弊害とも言える衆愚政治が両国家を蝕んでいた。そして、宇宙暦8世紀末、ふたりの天才の登場によって歴史は動く。「常勝の天才」ラインハルト・フォン・ローエングラムと、「不敗の魔術師」と呼ばれるヤン・ウェンリーである。ふたりは帝国軍と同盟軍を率い、何度となく激突する。
※本作品の8話は作画を新潟スタジオで行いました
ゲスト:Production I.G新潟スタジオ

『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』
英題:Sylvanian Families The Movie A gift from Freya
制作国:日本 制作年:2023年 作品時間:66分 ©2023 EPOCH/劇場版シルバニアファミリー製作委員会
監督:小中和哉
今年もシルバニア村に、年に一度の星祭りがやって来る。みんながワクワク待っているなか、ショコラウサギの女の子フレアはお悩み中。祭りの日はお母さんのテリーの誕生日なのに、プレゼントをどうするか、ちっとも思いつかない。そのうえ、フレアは祭りのメインイベント“今年の木”を選ぶ責任重大な役に指名される。果たして、フレアが最後にたどりついた、みんなを幸せにする最高の贈り物とは?
関連トーク:『劇場版 シルバニアファミリー フレアからのおくりもの』
ゲスト:小中和哉(監督)×板野一郎(アニメーター・演出・監督)MC:氷川竜介

開催情報

第2回新潟国際アニメーション映画祭
2024年3月15日(金)~20日(水)開催

英語表記:Niigata International Animation Film Festival
主催:新潟国際アニメーション映画祭実行委員会
企画制作:ユーロスペース+ジェンコ

公式サイト https://niaff.net

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