映画

知っておくとより楽しめる「ラ・ボエーム」のトリビア

オペラの最高傑作「ラ・ボエーム」を大胆なアレンジをもって現代のニューヨークの街を
舞台にミュージカルとして描く『ラ・ボエーム ニューヨーク愛の歌』が、10 月 6 日
(金)より TOHO シネマズ シャンテほかにて全国ロードショーいたします。
この度、知っておくとより楽しめる「ラ・ボエーム」のトリビアをご紹介いたします。
格差、貧困、マイノリティ――
苦境を前に声の限り命を燃やす、若者たちの青春賛歌
オペラ最高傑作として長く愛され続けているジャコモ・プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」。パリでギリギリの生活を送りながらも 創作に情熱を注ぐ若き芸術家たちの青春の日々。彼らの揺れ動く心情をドラマティックに歌い上げ、1896 年のトリノでの初演 以来、世界中のオペラファンを魅了し続けてきた。その影響は多岐におよび、大人気ブロードウェイミュージカル「RENT(レント)」 の原作となったことでも広く知られている。
このオペラ最高傑作「ラ・ボエーム」の設定を<1830 年代のパリ>から<現代のニューヨーク>に置き換え、メインキャラクター にアジア人を据えるなどの大胆なアレンジのもと、これまでにないまったく新しいミュージカル映画として生まれ変わった本作。 格差、貧困、マイノリティ、さまざまな生きづらさを抱えながらも、夢と情熱で青春の日々を謳歌しようとする若き芸術家たちの 姿を、現役の新進オペラシンガーたちによる圧倒的な歌唱と独創的な映像美で情感豊かに魅せる。どんな苦境にも前を向き、儚 くも情熱的な日々を懸命に生きる若者たちの青春群像劇は、パンデミックという底知れぬ不安を経験し、その影響でひろがった 格差や貧困の余波に身を置く私たちに、今だからこそ響く、圧巻の歌声と感動を届けてくれるに違いない。
知っておくとより楽しい!「ラ・ボエーム」のトリビア
オペラ最高傑作として長く愛され続けているジャコモ・プッチーニ作曲の「ラ・ボエーム」。その設定を<1830 年代のパリ>から <現代のニューヨーク>に置き換え、メインキャラクターにアジア人を据えるなど大胆なアレンジのもと、これまでにないまった く新しいミュージカル映画として生まれ変わったのが、『ラ・ボエーム ニューヨーク愛の歌』である。そこで今回は、映画のもとと なったオペラ「ラ・ボエーム」 の知っておくとより物語を楽しむことのできるトリビアをいくつかご紹介いたします。ぜひこれらの トリビアに注目しながらお楽しみください!

①原作とオペラではお針子ミミの人物像が異なる
プッチーニのオペラでは、一途なミミと奔放なムゼッタが対照的なキャラクターとして描かれていますが、「ラ・ボエーム」の原作 となったアンリ・ミュルジェの小説「ボヘミアン生活の情景」では、ミミは気性が激しく、奔放な人物として書かれています。プッチ ーニは、原作の挿話に登場するフランシーヌという肺病で亡くなってしまった儚い女性をミックスさせ、原作とは異なるオリジナ ルなミミを生み出しました。ちなみに、ミミとロドルフォがロウソクの消えた部屋で一緒にカギを探して恋に落ちるオペラの有名 なシーンは、原作ではフランシーヌとジョンという青年の出会いの場面で書かれています。
②ミミの名前は本名ではなく、実はあだ名
本作でも、「私の名前はミミ。でも本当の名前はルチア」と歌われていますが、ではなぜルチアからミミというあだ名になったの でしょうか?ミミはフランス語の「mignonne(ミニョンヌ)」=「かわいい」という言葉の省略形です。ただし、この「ミミ(かわい い)」は通常は赤ちゃんや子猫、子犬などに用いられることが多く、本作のミミの場合は、日本語で言ういわゆる「かわいこちゃん」 という意味が含まれています。ちなみに、ムゼッタも本名ではなくあだ名。ムゼッタはフランス語の「musette(ミュゼット)」から きており、バグパイプに似たフランスの民族楽器のことで、ムゼッタがうるさい娘であることから名づけられています。
③ロウソクに灯した火が貴重な時代だった
ロドルフォとミミの出会いは、ミミがロウソクの火をもらいにロドルフォの部屋を訪ねたことがきっかけでしたが、オペラ「ラ・ボ エーム」の設定である 1830 年代のパリでは、マッチが誕生して間もない頃で、まだマッチは一般に普及しておらず、火打石を使 っていたためロウソクに火を灯すのも一苦労。そこでミミはわざわざ隣の部屋まで火をもらいに来たのでした。しかし、設定を現 代に置き換えた本作では、ロドルフォがポケットからライターを取り出してサッとミミのロウソクに火をつけてあげます。オペラ版 の「ラ・ボエーム」を知っている人は思わずクスリと笑ってしまう場面でもあります。

『ラ・ボエーム ニューヨーク愛の歌』作品情報

公開日 2023年10月6日公開予定
キャスト 監督:レイン・レトマー
出演:ビジョー・チャン シャン・ズウェン ラリサ・マルティネス ルイス・アレハンドロ・オロスコ 井上秀則 アンソニー・ロス・コスタンツォ イ・ヤン
配給 フラニー&Co.=シネメディア=リュミエール
制作国 香港=アメリカ(2022)
上映時間 96分
公式サイト https://la-boheme.jp/

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