1954 年に15歳で漫画家デビュー以来数多くの作品を描き、更に自身が昔から制作したかったアニメという世界を通じ、表現のフィールドを広げファンを魅了してきた松本零士。壮大な宇宙を背景に、永遠の命に憧れ機械の体を手に入れる旅に出た鉄郎と謎の美女メーテルの旅路を描いた「銀河鉄道999」は、1977年の連載が開始されるや否や、瞬く間にテレビアニメ化・劇場版アニメ化が決まり 主題歌「銀河鉄道 999」(ゴダイゴ)と共に“999ブーム”が全国を席巻。さらに同時期に連載・アニメ化された『宇宙海賊キャプテンハーロック』は国内にとどまらずフランスではTV アニメ「キャプテンハーロック」が最高視聴率 70%を記録、2012 年にはフランス及び世界の芸術と文学分野で貢献した人物を対象とした藝術文学勲章シュヴァリエを受章。作品がアートとして高く評価されました。描かれた壮大な世界観は、時代を超え、今なお多くのファンを魅了し続けています。
この度、「銀河鉄道999」50周年プロジェクト として、世代と国境を越え多くのファンを魅了する松本零士の初めての大規模展覧会「松本零士展 創作の旅路」の開催が決定。漫画とアニメいうふたつのフィールドで独自の世界観を表現し続け、世代・国境を越えた多くの人々の心に残る「共通言語」としての作品を生み出した松本零士の創作世界を、国際的な評価が高く漫画とアニメともに代表作とも言える「銀河鉄道 999」を軸に、松本零士という創造者・アーティストの価値と魅力を展観。アニメ展でも回顧展でもないアーティスト松本零士の創造と表現力によって描かれた、ロマンと哲学そして価値を、未来へと伝えていきます。
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■「松本零士展 創作の旅路」開催決定!
本展は、初期作品を含む300点以上の原画、初公開の資料や貴重な思い出の品々を通して、マンガとアニメ というふたつのフィールドで独自の世界観を表現し続けた松本零士のアーティストとしての技術と力、70年を超える創作活動で未来に託したメッセージを読み解きます。「セクサロイド」(1968年)、「男おいどん」(1971年)などなど多く作品を世に送り出し、その貴重な作品や資料を、アート視点、テクニック視点、ストーリーテラー視点など多面的に検証。更にそれらの表現によりメッセージされた松本零士の「作家」としての哲学と、それが生まれた背景を重ね合わせ、松本零士という創造者・アーティストの価値と魅力を展観していきます。
【企画協力:零時社からのコメント】
父、松本零士が星の海に旅立って早2年、このたび関係各社様のご尽力により、 原画展を開催する運びとなりました。あんなに大切にしていたペンの1本でさえ持たずに旅に出てしまった松本ですが、遺された、まさに星の数ほどの原画1枚1枚には、その時々の松本がたしかに息づいています。
机に向かい一心不乱にペンを動かす、そんな父の横顔を見ながら私は育ちました。幼い頃は仕事ばかりの父に淋しい思いもしましたが、今、遺された原画を通して、あの頃の父に、少年の日の父に会えた奇跡を、嬉しく幸せに思っております。
「遠く時の輪の接するところで再び巡り会える」松本が常々申していた言葉ですが、それは未来に限らず、過去にも存在しているのかもしれません。本展覧会を通じて、ご来場された皆様おひとりおひとりが、それぞれ思い思いの「時の輪の接するところ」にて松本に出逢っていただけましたら幸いです。
【開催概要】
展覧会名:「銀河鉄道 999」50 周年プロジェクト
松本零士展 創作の旅路
「The Galaxy Express 999」50th Anniversary Project
Leiji Matsumoto Exhibition-Journey of Creation」
公 式 サ イ ト:https://leiji-m-exh.jp
公式 SNS(X):@leiji_m_ex(https://x.com/leiji_m_ex)
1.東京会場
会 期:2025年6月20日(金)~9月7日(日)
会 場:東京シティビュー(東京都港区六本木 6-10-1 六本木ヒルズ森タワー52 階)
主 催:東京シティビュー
特別協力:零時社
企画制作:東映、東映アニメーション
監 修:表 智之(北九州市漫画ミュージアム)
後 援:J-WAVE、TOKYO MX
問い合わせ:東京シティビュー TEL:03-6406-6652(受付時間10:00~20:00)
2.北九州会場
会 期:2025年9月27日(土)〜2026年1月12日(月・祝)
会 場:北九州市漫画ミュージアム企画展示室(あるあるCity5階)
問い合わせ:漫画ミュージアムTEL:093-512-5077(受付時間11:00~19:00)
代表メールアドレス:manga@city.kitakyushu.lg.jp
※その他の詳細情報は、順次公開予定です。
2月13日は故・松本零士の命日。親友・ちばてつやと『銀河鉄道999』や『宇宙戦艦ヤマト』に影響を受け宇宙飛行士になった山崎直子の対談が実現。若き日の松本零士のエピソードや、ちばの漫画への思い、山崎の宇宙への思いや松本が残した影響など、改めて松本零士の魅力を語った秘蔵映像を公開いたします。
■映画『キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN HARLOCK-』
YouTubeにて特別限定配信決定!
【配信概要】
配信作品:特別映像「松本零士に想いをよせて」
配信日 :2025年2月13日(木)
配信場所:東映アニメーション公式YouTubeチャンネル
総製作費3,000万ドルという巨費を投じた、松本零士ワールドの魂『キャプテンハーロック』のフル3DCG劇場映画。『アップルシード』の荒牧伸志監督や、『亡国のイージス』などで知られる福井晴敏をはじめとする、世界で活躍するトップクリエイターが集結。単なる過去作品のリメイクではなく、“リブート(再誕)”として現代によみがえった。『タイタニック』『アバター』のジェームズ・キャメロンが絶賛し、世界78以上の国と地域から上映オファーが殺到した超大作が、ついにYouTube配信決定!
【配信概要】
配信作品:映画『キャプテンハーロック -SPACE PIRATE CAPTAIN
HARLOCK-』(2013年公開)
配信日時:2025年2月15日(土)20:00~プレミア公開
※プレミア公開終了後、アーカイブとして2025年3月1日
(土)20:00まで視聴可能
配信場所:YouTube「東映アニメーションミュージアムチャンネル」
https://www.youtube.com/c/ToeiAnimation60th
※視聴ページは配信前日の2025年2月14日(金)18:00に、
上記YouTube、公式X
(twitter.com/toeianime_MC)より告知します。
ストーリー:
破壊の化身か、最後の救世主か――
広域指名手配犯・宇宙海賊キャプテンハーロック。大戦中の英雄にして政府に叛旗を翻す、全宇宙の敵。政府より下ったハーロック暗殺命令を受けた青年ヤマは海賊船アルカディア号に乗組員を装い潜入するが、ハーロックに近づくにつれ、彼の目的とアルカディア号の正体、そして地球に隠された真実を知ることになる。滅び行く世界の中、残された可能性に賭けようと戦うハーロックと仲間たち。だが真実を闇に覆う政府は密かに開かれた未来を閉ざそうとしていた。
終焉の時代、人類の未来を賭けた戦いが今、始まる。
*50周年プロジェクトについて
松本零士の代表作である『宇宙海賊キャプテンハーロック』『銀河鉄道 999』が、1977年の漫画連載開始から 2027年に 50 周年を迎えます。これを記念していくつものプロジェクトが動いており、今回の展覧会はその50周年プロジェクトの第一弾です。今、万感の想いをこめて、50周年プロジェクト、発進します!
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*松本零士氏プロフィール
本名・松本晟(まつもと あきら)。1938 年1月 25日に福岡県久留米市で生まれ、戦後東京に出るまでを同県北九州市の小倉で過ごす。6歳の頃から絵を描き始め、9歳で運命的な本(『新寶島』『月世界紳士』いずれも著者は手塚治虫)との出会いをきっかけに漫画を描き始める。15 歳の時に投稿作『蜜蜂の冒険』が「漫画少年」の第一回漫画新人王で新人王を受賞して掲載された。これが商業誌デビューとなる。18歳の時に手塚治虫の手伝いを1度したことはあるが、誰かのアシスタントについて師事することは無く、独学で漫画の画法を身に付けていく。実質的な漫画家デビューは 1957年「少女」掲載の『黒い花びら』。しばらくは少女漫画誌での執筆が続く。
1968年代に入り青年漫画誌が誕生し始めたころ「漫画ゴラク dokuhon」に『セクサロイド』を発表。以降、青年漫画誌での執筆が増え、少年・青年漫画のジャンルで活躍するようになった。
1970年代にはアニメーション作品に関わることも増え、多くの作品がアニメーションとしてテレビ放送や劇場公開され、SF漫画・アニメブームの火付け役となり、作品は日本を飛び出し世界中に広まった。
活動の範囲は、漫画の執筆だけにとどまらず、(公社)日本漫画家協会の常務理事(2000年~2018 年)として漫画家の地位向上等に取り組む傍ら、(公財)日本宇宙少年団の理事長(1994年〜2021年)として、宇宙・科学をテーマとした青少年教育活動にも力を注ぐなど、多くの団体で要職にあずかり精力的に各地を飛びまわっていた。2023年2月 13 日星の海に旅立つ(享年85)。
代表作:『男おいどん』『ガンフロンティア』『漫画 宇宙戦艦ヤマト』『クイーンエメラルダス』『ザ・コクピットシリーズ』『宇宙海賊キャプテンハーロック』『銀河鉄道 999』『新竹取物語 1000年女王』ほか。