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映画『彼方のうた』

2021年には、杉田協士監督の『春原さんのうた』が第32回マルセイユ国際映画祭でグランプリなど3つの賞を受賞し、その後も世界中の主要な映画祭で高い評価を受けました。この杉田協士監督による待望の4作目『彼方のうた』(英題:Following the Sound)が、第80回ヴェネツィア国際映画祭のヴェニス・デイズ部門で公式上映され、上映後の質疑応答セッションには監督の杉田協士、主演の小川あん、共演の中村優子、そして新たに出演情報が発表される荒木知佳が出席しました。

ヴェネツィア国際映画祭は世界最古の映画祭の1つであり、ベルリン国際映画祭、カンヌ国際映画祭と並ぶ世界三大映画祭の一つとして知られています。この映画祭では、革新性、探求心、オリジナリティ、インディペンデント精神などが評価されるヴェニス・デイズ部門に本作が出品され、杉田監督にとっては初のヴェネツィア国際映画祭への正式出品となりました。

上映後の質疑応答セッションで、杉田監督はこれまでの作品に「歌」や「音」という要素を取り入れていることに触れ、「わたしも含めてここに来ているみんな、その人だけがこの世界に生きていて聴こえている歌や音があるんじゃないか、という思いがなぜか昔からあります」と語りました。また、彼は自身の作品制作を「歌う」と表現し、「この世界に聴こえている歌や聴き取った音を“歌う”という行為で表現している人がいますが、わたしに関しては、その“歌う”という行為が、代わりに映画をつくること。私だけに聴こえているかもしれない歌を映画にしているという感覚があり、“歌”や“音”をタイトルに入れています」と説明しました。

【ストーリー】

書店員の春(25歳)は、駅前のベンチに座る雪子(45歳)に声をかけて道を尋ねるふりをしました。春は雪子の顔から漂う悲しみを見逃せず、心の中でそれに対処しようとしていました。一方、春は剛(45歳)の行動を密かに追跡し、彼らの状況を探っていく日々を送っていました。春には、かつて自分が子供だった頃、街で雪子や剛と出会った経験がありました。春の行動に気づいた剛が春の働く書店に現れたことで、再び関係性が動き出しました。また、春自身も雪子に声をかけることで、それぞれのつながりが展開していきます。春は、二人との日々の中で、自身が抱える母親に対する思いや、悲しみに向き合っていくことになります。

【スタッフ】
脚本・監督:杉田協士 プロデューサー:川村岬、槻舘南菜子、髭野純、杉田協士 アソシエイト・プロデューサー:笹木喜絵、田中佐知彦 撮影:飯岡幸子 音響:黄永昌 照明:秋山恵二郎、平谷里紗 衣裳:小里幸子、阿部勇希 ヘアメイク:齋藤恵理子 編集:大川景子 カラリスト:田巻源太 音楽:スカンク/ SKANK スチール:小財美香子 宣伝:平井万里子 国際広報:グロリア・ゼルビナーティ 製作:ねこじゃらし 制作プロダクション・配給:イハフィルムズ

Web3時代の動画配信プラットフォーム「Roadstead」にて独占配信予定

『彼方のうた』公式SNS https://twitter.com/kanata_no_uta

Roadstead公式サイト https://roadstead.io

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