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映画『ナミビアの砂漠』ジャパンプレミア舞台挨拶

登壇者:河合優実、金子大地、山中瑶子監督

第回カンヌ国際映画祭国際映画批評家連盟賞に輝いた映画『ナミビアの砂漠』。そのジャパンプレミアが月日に都内映画館で実施され、主演の河合優実、共演の金子大地、寛一郎、そして山中瑶子監督が出席した。

河合は「本当に皆さんにこの映画を見てもらえることを楽しみにしていました。この日を迎えられて、作品を皆さんに届けられることを嬉しく思います」と挨拶しました。

河合優実

山中監督は「監督を目指していた頃に影響を受けた作品が受賞してきた賞なので、受賞したことが未だに実感できていません。ですが、今日こうして多くの方々に作品を見てもらえることで、実感できると思います」と照れながら話しました。

山中瑶子監督

映画祭には、キャスト全員が参加し。寛一郎は「受賞の際、グループには大量のメッセージが飛び交っていて、時差があったので眠かったんですが、非常に素晴らしいことです」と笑いを誘いながらも祝福しました。

寛一郎

河合は「カンヌにみんなで行けたことで、撮影前よりも仲が深まったと思います。上映では観客の皆さんの反応がダイレクトに伝わってきて、自分たちが面白いと思って作った作品が海外でも伝わるんだと感じて嬉しかったです」と語り。海外の映画祭に初参加した金子は「もう最高でした 初めての海外映画祭で、とても贅沢な体験でした。完全に浮かれていました」と当時の様子で語りました。

また、河合は映画館で観た山中監督の『あみこ』に共感し、女優になることを夢見て、キャスティングをお願いする手紙を山中監督に渡していたというエピソードも披露されました。河合は「そこから数年間、山中監督とはお会いすることがなかったけれど、今回一緒に映画を作ることができました。当時の自分に伝えたら驚くだろうと思います」と感慨深げに語りました。山中監督も「この数年間で河合さんのことを映画などで見かけるようになり、その約束はまだ効いているのかなと思っていました。脚本を書く前の段階から河合さんの存在に背中を押されていたので、“感無量”という言葉を初めて使いたいです」と語り、河合も「良かったです、どちらかが忘れているとかではなくて相思相愛で」と笑顔を見せました。

金子大地

カナの恋人役を演じた金子は「自分がどの役を演じるのかわからない段階で台本を読んでいたとき、勝手に退屈な男・ホンダをやるものだと思っていました。ホンダには人間味があり、共感できる部分があったからです」と述べ。カナの同棲相手演じた寛一郎は「映画をご覧になる前だとわからないと思いますが、金子が『共感できる』という言葉に周囲のキャストが思わず笑いを漏らすと、寛一郎はまた、自身の役であるホンダについて「ホンダの退屈な男という設定は、僕自身に由来するのではないかと思います。ホンダから退屈さが感じられるのは、僕自身の影響があるのではないかと思っています」と話し、「おそらく観終わったあとに、金子さんの『共感できる』という発言が非常に面白く感じられると思います」とコメントし、観客の期待を高めた。

また、カナの役柄には河合本人の資質が反映している部分もあるようです。河合は「あまり人の話を聞いていないところ」と自身の性格を指摘しました。これに対して山中監督は「脚本を書く前にヒントを得たくて、何度かお話をさせてもらったとき、『自分の嫌なところはありますか?』と尋ねたら『たまに人の話を聞いていない』と言っていました。でも、周りの人は河合さんが聞いていないことに気付かないのではないでしょうか?」と語りかけ。河合も「そうですね。あたかも聞いているかのように振る舞って、実は聞いていないことがたまにあります」と認めました。

「退屈」と評されるホンダについて、寛一郎は「脚本には『退屈な男』とは書かれていません。でも、退屈さのようなものが現れたのは、自分に原因があるのかもしれません。これは自分を卑下しているわけではありません」とコメントした。これに対し、山中監督は「私も『退屈な男』だと思いながら脚本を書いていたわけではありません。寛一郎さんがホンダという役に非常に奥行きと立体感を加えてくれたと思います。恥をかくことを全く恐れない姿勢が素晴らしかった」と評価した。寛一郎が「僕は退屈ではないですよね?」と尋ねると、山中監督は「全然退屈じゃないと思います。もっと言えば、退屈でも構いませんけどね」と返答しました。

また金子は「カナとのやり取りでは、自分はハヤシなんですけど、本当にイラッとする瞬間もあった」と、ハヤシへの共感を告白。寛一郎が「本当に“いい具合に”男性も描いていて、監督すごい。どうやって考えたのか気になる」と聞くと、山中は「2時間を超えるような長編映画を作るのは初めてだったので、私だけの脳では書ききれなかった。若いスタッフとか、友人とか、全然知らないカップルとか、いろんな人に話を聞いて具体的にエピソードに反映している箇所もあります」と話した。

イベントの最後には、カナの「いじわるで、嘘つきで、暴力的。だけどみんなが夢中になる女性」という人物像にちなみ、俳優陣が自分自身を表すキャッチコピーを発表しました。金子は「陽気な小心者」、寛一郎は「天邪鬼で、わがままな、飽き性」と答えました。河合は「プロクラスティネーター」と答え、この聞き慣れない言葉に一同は戸惑いました。河合は「最近、家族から教えてもらった言葉です。先延ばし癖のある人を指すそうで、横文字でキャッチコピーっぽいので選びました」と説明しました。対し山中監督が「それなら私が一番当てはまるかもしれません。ずっと脚本を待たせてしまったので」と冗談を言い、会場の笑いを誘いました。

『ナミビアの砂漠』作品情報

公開日 2024年9月6日公開予定
キャスト 監督:山中瑶子
出演:河合優実 、金子大地、寛一郎
新谷ゆづみ、中島 歩、唐田えりか
渋谷采郁、澁谷麻美、倉田萌衣、伊島 空
堀部圭亮、渡辺真起子
プロデューサー 小西啓介、小川真司、山田真史、鈴木徳至
配給 ハピネットファントム・スタジオ
制作国 日本(2024)
年齢制限 PG-12
上映時間 137分
公式サイト https://happinet-phantom.com/namibia-movie/

(C)2024『ナミビアの砂漠』製作委員会