映画

日本絵本賞大賞「PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く」ファンワークス制作でショートアニメ配信!

“アニメ”と“えほん”を合わせたプロジェクト、“アニエホン”の第3弾「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」。

原作は、「植村直己冒険賞」受賞の極地冒険家・荻田泰永が文を、「世界で最も美しい本コンクール」銀賞受賞の井上奈奈が絵を担当した絵本「PIHOTEK 北極を風と歩く」。

北極をたった一人で歩く“僕”の一日を描いた絵本の世界感そのままに、頰を叩く風、空から降りる暗闇……など、北極を歩く“僕”を映像でも追体験できる、美しいショートアニメ。

アニエホン「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」より
アニエホン「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」より

原作の文を手がけた荻田泰永は、これまでに北極と南極を1万km以上踏破した現役の北極冒険家。

2000年よりカナダ北極圏やグリーンランド、北極海で主に単独徒歩での冒険を実施し、これまでに17回の北極行を経験。2018年には日本人初の南極点無補給単独徒歩到達に成功、2017年には第22回植村直己冒険賞も受賞している。

また原作の絵を担当した井上奈奈は、2018年絵本「くままでのおさらい」特装版がドイツライプツィヒにて開催された「世界で最も美しい本コンクール」にて銀賞を受賞した実力派。

本作のアニメーション制作を担当するのは『映画 すみっコぐらし』シリーズや『アグレッシブ烈子』(NETFLIX)などを手掛けるファンワークス。

NHK「みんなのうた」などで活躍するホッチカズヒロが監督を務め、奥行きや雄大な自然を表現する為、背景に3DCGを取り入れたシーンもあり、北極の地を生きる臨場感を繊細かつ優しい色彩で表現している。

さらに音楽は、羽深由理(はぶかゆり)が担当し、イヌイットに伝わる独特の発声法による歌と弦楽器を組み合わせ、幻想的な世界感を表した。

ショートver.とロングver.の2種類でアニメ化される本作は、2024年9月6日(金)正午12時より放送・配信が開始。

30秒のショートver.は全国のTVCMで放送され、WEB上ではディレクターズカット版となる2分のロングver.を公開。あわせて英語字幕版も公開される。

アニエホン「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」より
アニエホン「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」より
アニエホン「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」より
アニエホン「PIHOTEK ピヒュッティ 北極を風と歩く」より

原作絵本

原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」(荻田泰永・文、井上奈奈・絵)表紙原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」(荻田泰永・文、井上奈奈・絵)表紙

日本絵本賞大賞受賞! 造本装幀コンクール日本書籍出版理事長賞受賞!

「植村直己冒険賞」受賞の極地冒険家、荻田泰永×「世界で最も美しい本コンクール」銀賞受賞の井上奈奈による絵本。

北極をたった一人で歩く“僕”の一日を描く。頰を叩く風、北極での生き方を知る動物たち、空から降りる暗闇、そして……。北極を歩く“僕”を追体験できる、命と死を感じる美しい絵本。

「環境問題とは数字の問題ではない。命の問題だ。自分の命はもちろん、隣にいる大切な人の命であり、会ったこともない遠い土地の誰かの命であり、時代も異なる動物の命のことだ。─中略─北極を冒険することは、生きることだ。そして、死を感じることだ。その死とは、誰かの命であり、いつの日か自分の体も分解されて、空に舞い、風に吹かれて誰かの命にたどり着く。」(巻末エッセイより)

原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」 (講談社の創作絵本)より
原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」 (講談社の創作絵本)より
原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」 (講談社の創作絵本)より
原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」 (講談社の創作絵本)より
原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」 (講談社の創作絵本)より
原作「PIHOTEK 北極を風と歩く」 (講談社の創作絵本)より

「アニエホン『PIHOTEK(ピヒュッティ) 北極を風と歩く』」ディレクターズカット版

ホッチカズヒロ コメント

北極のどこまでも続く大自然をたった一人で風と歩いていく、詩的で、哲学的で、大冒険であり、また日々の繰り返しでもある。私はすぐ「ピヒュッティ」の北極の世界観に引き込まれてしまいました。その映像化に携わらせていただき大変光栄です。
特殊な印刷のきらめく描線、かわいらしい動物たちの登場する静かな前半と後半のページをめくると次々移り変わる展開と色彩。
その色の美しさを日々変化し続ける光の色彩と捉えさせていただき、北極のどこまでも続く壮大な風景をアニメーションの力で膨らませて表現させていただきました。
このアニメが絵本の魅力を伝える一助となれば幸いです。

羽深由理コメント

北極をたった一人で歩く、命と死を感じる美しい物語を音楽で表現することは難しく、非常にやりがいがありました。
中間部ではthroat singing(喉歌)の素材を用い、「夢うつつのあわい」の世界観を音楽で広げることを試みました。

荻田泰永コメント

私の心の中にあった心象風景の北極冒険を、井上 奈奈さんの素晴らしい表現で絵本として完成した時にも感動しましたが、まさかそれがアニメーションとして動き出すとは。
動物たち、空から降りてくる暗闇、あわいの世界、そして吹き渡る風。命、生と死、風に仮託したメッセージが、このアニメーションがきっかけとなって、世界に吹き渡っていくことができれば嬉しい限りです。冒険という行為は、冒険者自身を思いもよらない世界に連れて行ってくれます。
「PIHOTEK」がこれからどんな冒険をして行くのか、作者として楽しみです。

井上奈奈コメント

自身が生み出した世界がアニメーション化されるという幸福な機会に恵まれ、『PIHOTEK』を絵本にするために数えきれないほどのスケッチを重ねた日々を思い出しています。
雪の中、白い息を吐きながら一心不乱に進む主人公。ウサギたちが身を寄せ合い、暖をとる姿。全速力で駆ける狼と、必死に逃げるカリブー。アニメーションが完成し、絵本の「頁と頁の間の世界」が可視化されたようで胸が高鳴りました。
主人公がテントで眠ったあとの世界では、アニメーションならではの世界が表現されています。
「PIHOTEK 北極を風と歩く」というタイトルにふさわしく、この物語が世界中に旅を続けてくれますように。