映画

新潟国際アニメーション映画祭 コンペ作品決定!&審査員決定

3月15日(土)に開幕する「第3回新潟国際アニメーション映画祭」。その目玉となる長編コンペティション部門にノミネートされた12作品と、同部門の審査員3名が発表された。

ロトスコープを駆使した日仏合作『化け猫あんずちゃん』
ロトスコープを駆使した日仏合作『化け猫あんずちゃん』
世界で初の長編アニメーション中心の映画祭として、またアジア最大のアニメーション映画祭として2023年にスタートした「新潟国際アニメーション映画祭」。長編コンペティション部門では、世界のアニメーションのトレンドを先取りした作品がラインナップ。第1回では村上春樹の短編小説を原作としたピエール・フォルデ監督の『めくらやなぎと眠る女』(22)が、第2回では、カナダのジョエル・ヴォードロイユ監督による『アダムが変わるとき』がグランプリに輝いた。そして第3回となる今年は、28の国と地域から、第1回と第2回を大きく上回る69作品のエントリーがあり、そのなかから12作品がオフィシャル作品に選出。日本からは、ファンタジア国際映画祭で長編アニメーション映画賞と観客賞の2冠に輝いた久野遥子と山下敦弘の共同監督による『化け猫あんずちゃん』(24)、藤本タツキの同名短編を原作に、興行収入20億円を超える大ヒットを記録した『ルックバック』(24)の2作品がノミネート。

【写真を見る】28の国と地域から69作品がエントリー!ロトスコープからストップモーションまで、多様な作品がラインナップ【写真を見る】28の国と地域から69作品がエントリー!ロトスコープからストップモーションまで、多様な作品がラインナップ[c] Arenamedia Pty Ltd.
他にも『メアリー&マックス』(09)のアダム・エリオット監督の久々の最新作となるクレイアニメーション『メモワール・オブ・ア・スネイル』や、アヌシー国際アニメーション映画祭で高評価を集めたクリスティーナ・ドゥフコバ監督の『リビング・ラージ』など、最新技術を取り入れた作品からストップモーションで制作された作品など多彩なアニメーションが勢ぞろい。

また、第1回では押井守監督が、第2回ではカートゥーン・サルーンのノラ・トゥーミー監督が務めた審査員長には、『しわ』(11)や『ブニュエルと亀甲のラビリンス』(19)などでアヌシー国際アニメーション映画祭など数々の受賞をしたマニュエル・クリソボルが決定。さらに南カルフォルニア大学映画芸術学部で教鞭をとるアニメーション作家のクリスティン・パヌシュカと、「リラックマ」などのコマ撮りアニメーションのプロデューサーである松本紀子の2名も審査員を務める。

コンペティション以外の部門のプログラムや上映スケジュール、ならびにチケット情報などの最新情報は、随時映画祭の公式サイトにて発表。「第3回新潟国際アニメーション映画祭」は3月15日から3月20日(木・祝)までの6日間。是非とも“アニメーション首都”新潟で、新たなアニメーション映画の傑作と出会ってみてはいかがだろうか。

<第3回新潟国際アニメーション映画祭【長編コンペティション部門】ノミネート作品>

『バレンティス』監督:ジョヴァンニ・コロンブ(イタリア/2024年/72分)
『クラリスの夢』監督:グート・ビカーリョ、フェルナンド・グティエレス(ブラジル/2023年/83分)
『化け猫あんずちゃん』監督:久野遥子/山下敦弘(日本・フランス/2024年/92分)
『リビング・ラージ』監督:クリスティーナ・ドゥフコバ(チェコ/2024年/112分)
『ルックバック』監督:押山清高(日本/2024年/58分)
『メモワール・オブ・ア・スネイル(原題)』監督:アダム・エリオット(オーストラリア/2024年/94分)
『オリビアと雲』監督:トマス・ピシャルド・エスパイヤット(ドミニカ共和国/2024年/81分)
『ペーパーカット:インディー作家の僕の人生』監督:エリック・パワー(アメリカ/2024年/87分)
『ペリカン・ブルー』監督:ラースロ・チャキ(ハンガリー/2023年/80分)
『口蹄疫から生きのびた豚』監督:ホ・ボムウク(韓国/2024年/105分)
『ワールズ・ディバイド』監督:デンバー・ジャクソン(カナダ/2024年/116分)
『ボサノヴァ~撃たれたピアニスト』監督:フェルナンド・トルエバ/ハビエル・マリスカル(スペイン・フランス・オランダ・ポルトガル/2023年/103分)