俳優生活60年を誇る平泉成が満を持しての初主演を飾る映画『明日を綴る写真館』がついに完成!
5月23日には都内で完成披露試写会が実施され、主演の平泉さんのほか、佐野晶哉さん(A ぇ! group)、佐藤浩市さん、市⽑良枝さん、そして秋山純監督が参加。
およそ500人の観客が集う中、客席から登壇し、大歓声に包まれて舞台挨拶がスタートしました。
さびれた写真館を営むカメラマン・鮫島を演じた平泉さんにとって、本作が意外にも映画初主演作です。満員の客席を前にして、「さびれた写真館の亭主がこんなに派手な洋服を着てきました!」と笑わせながらも、次のように感慨深げに語りました。
「もう感無量です。昔から継続は力なりと言いますが、俳優を60年やって、今年で80歳で初めて主役をやらせていただきました。しかもこんなに素敵な映画で、今日は夢のようです。」
鮫島の写真に心を奪われ、華々しいキャリアを捨てて弟子入りする太一役の佐野さんは、「僕は勝手に成さんの孫だと思っています!」とニコニコ顔で宣言しました。そして、「成さんとは現場から仲良くさせてもらって、成さんの庭のバラ園の写真やお孫さんとの旅行の写真を見せてくださったり、成さんの初主演映画ということで集まった俳優陣の面々も本当に豪華です。愛に溢れた現場だからこそ素敵な温かい作品になりました。成さん、本当におめでとうございます」と座長を祝福しました。
さらに、平泉さんが「今日もLINEのやり取りをしました」と明かすと、佐野さんは嬉しそうに「メル友です!」と報告しました。
人生の“想い残し”を抱えて鮫島写真館を訪れる牧役の佐藤さん。今回の出演のきっかけは酒の席だったそうで、「我々の若い頃は飲み屋で仕事が決まることがあった。今回もグラスを傾ける中で秋山監督から話を聞いて『俺も行くよ!』で決まりました。現場では成さんが嬉しそうな顔をして迎えてくれて、来て良かったなと思った」としみじみ振り返りました。
桜役の市村さんは、実は一人で抱えている“想い残し”がある鮫島の妻を演じています。彼女は、平泉成さんの演技について次のようにコメントしました。
「成さんがカメラを覗くときの顔が色っぽくてカッコよくて、その背中を若者たちが見つめる目がキラキラしていて、どちらもカッコよかったです。」
黒木瞳さんからのコメントと秋山監督の思い
仕事の都合で登壇が叶わなかった出演者の黒木瞳さん(太一の母・冴絵役)からは、以下のようなコメントが寄せられました。
「魅力あふれる監督のもとで、平泉成さんの初主演映画をお撮りになるということで、是非参加させていただきたいと申し上げました。写真家としてのバトンを若者に渡していく作品、写真は被写体ではなく撮る人の心が見えるというテーマに私は心が震えました。」
平泉さんとは監督デビュー作からの仲という秋山監督も、自身の思いを語りました。
「成さんから主役をやらないというポリシーがあることを聞いたときに、いつか自分がそんな成さんの主演作を作りたいと思った。そして今回、成さんから『お前が言うならばやるよ』と二つ返事を貰えてとても光栄です。」
このように、平泉成さんの初主演映画が実現した背景には、監督と俳優の信頼関係があったことがわかります。
平泉さん、佐野さんの魅力について語る
平泉さんは佐野さんの魅力について聞かれると、「その前にCDデビューおめでとう」とAぇ! groupのデビューを祝福。佐野さんは「ありがとうございます!5月15日にCDデビューさせていただきました」と喜びを語りました。佐藤さんが「やっとCDデビューなの?俺より遅いんだ」とイジると、佐野さんも「浩市さんよりだいぶ後輩です!」と笑顔で応じました。
改めて平泉さんは佐野さんについて、「豊かな感性があり、自然に立っていられることが素直で柔らかい、俳優として一番大切なことです。芝居をしながら横顔を見ると結構かわいい顔をしている」と評価し、「藤沢周平の小説で時代劇をやってもらったら見てみたい」と提案。佐野さんは「挑戦してみたいです!」と乗り気で応じ、「成さんは取材の場で僕の話をたくさんしてくれる。本当に幸せです」と感激していました。
佐藤さんと佐野さんの共演エピソード
佐藤さんは今回が佐野さんとの2回目の共演で、「彼の役は自分の置き場所が見えにくいが、その時代の浮遊感と合致していて興味深かった」と評価。佐野さんは「ヨッシ!」とガッツポーズを見せました。市村さんも「ふとしたニュアンスから語りかける様子がカッコ良かった。凄く色っぽくて見ていて幸せでした」と絶賛し、佐野さんは「べた褒めじゃないですか!嬉しすぎる」と喜びを噛み締めていました。
キャスト陣の「初挑戦したいもの」
イベントでは「初挑戦したいもの」についても話題に。秋山監督は「この映画が大ヒットして成さんに100歳までやっていただきたい」と期待を述べ、平泉さんは「ホッホッホ」と笑いました。市村さんは「死ぬまでに楽器を一つやりたい」と言い、佐藤さんは「役の上で新しいことを経験させてもらっている」と語りました。佐野さんは「グループを超えていつか浩市さんの曲を作曲したい」と意気込みました。
平泉さんは「盆踊りくらいしかリズムが取れないので、ジャズダンスを覚えてみたい」と願望を明かすと、佐野さんは「僕が書いた曲を浩市さんが歌い、市村さんが楽器を演奏し、それに合わせて成さんが踊る。これを映画の続編の劇伴にしましょう!」とアイデアを出しました。
映画の魅力を語るキャストたち
クランクイン時に平泉さんと俳優業について話し込んだ佐野さんは、「成さんから80歳を過ぎても芝居をしてほしいという熱い言葉をいただきました。デビューのタイミングで素敵なご縁をいただき、感謝しています。『明日を綴る写真館』は観た人の明日を後押しできる作品です」とアピール。平泉さんも「秋山監督の情熱と愛情が温かい映画を作ってくれました。ハンカチを握りしめてご覧ください」と呼びかけました。
映画『明日を綴る写真館』
年の差58歳。素直になれないふたりが紡ぐ、美しくて優しい感動作。映画『明日を綴る写真館』は6月7日(金)より全国公開です。
映画概要
【明日を綴る写真館】
6月7日(金) 全国公開!
平泉 成
佐野晶哉(Aぇ! group)
嘉島 陸 咲貴 田中洸希 吉田 林田岬優
佐藤浩市 吉瀬美智子 高橋克典 田中 健 美保 純 赤井英和
黒木 瞳 / 市毛良枝
原作:あるた梨沙『明日を綴る写真館』(BRIDGE COMICS / KADOKAWA 刊)
企画・監督・プロデュース:秋山 純
脚本:中井由梨子
企画協力:PPM
製作:ジュン・秋山クリエイティブ
配給:アスミック・エース
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