今や人生100年時代と言われ、定年退職後・子育て後の人生が昔と比べて格段に長くなった現代。この時代の中、人生の最期のページを意識し始めた71歳の主人公が、一歩を踏み出してさまざまな人と交流し新たな挑戦をはじめ、自分の第二の青春を送ろうとする、オリジナル脚本で描く希望の物語・映画『ラストターン 福山健二71歳、二度目の青春』が5月10日(金)に公開する。
本日5月2日(木)、東京・一ツ橋ホールにて26年ぶりの映画主演となった岩城滉一、そして妻役の宮崎美子が登壇し、舞台挨拶を行った。
ゴールデンウイーク後半スタート前日の夕方とあって、客席は満席! 割れんばかりの拍手の中、岩城滉一と宮崎美子が登壇した。岩城はホワイト・ジーンズ、宮崎はライト・グリーンのワンピースという爽やかな装い。岩城は満員の会場を前に「こういうのだってマネージャーから聞いてなかったから、こんなんでいいんじゃないのって来ちゃった!」と開口一番会場の笑いを誘った。
撮影は一昨年、まだコロナの影響が残る時期だったそうだが「去年撮ったんだと思ったら、一昨年だったんですね。なんかもう朝何食べたんだか覚えてなくてですね……今日来ている人も変わんないと思うけどね!」と岩城節で会場を沸かせ、「久しぶりに気持ちを楽にできる映画かなと思ってやってみました。こんなたくさんの方に観ていただけるのはありがたい」と来場者に感謝を述べた。
岩城はバイク・レースの参加などワイルドなイメージが強く、本作のような物静かで不器用な男性像からは真逆のようにも思えるが、実は「映画と同じような生活をしている」とのこと。本作のオファーが来た際には妻の結城アンナさんからも「こういうお話だったら、年齢に合った役でいいんじゃない?」と背中を押してくれたそう。「そのまま出ていって、今の自分を見せればいいだけと思って受けました」と振り返った。結城さんも本作の公開を楽しみにしているそうだ。
宮崎は「岩城さんはずっとかっこいい方じゃないですか。それがちょっとくたびれたような、疲れちゃってるような役をどんなふうにされるのかなってドキドキしながら楽しみにしていたんです。でも自然体で本当にそのままだなと思いました」と語った。
劇中、二人の幸せな時間の象徴のように挿入される料理シーンについて、岩城は「僕らの時代は“男子厨房に入らず”と父親も厳しかったので、僕自身、料理は全くダメでしたけれど、この映画をやってから家で女房の手伝いで春巻きを作ったんです。そしたら女房がSNSにアップして『岩城さん料理やるんだ!』なんて言われる」と苦笑い。そして「でもね、男が料理するのは恥ずかしいことじゃなくてね。男性は、本当に女房に逝かれると厳しいよ! 女房大切にしたほうがいい!」と力説していた。
最後のメッセージとして宮崎は「ほんのちょっと、一歩じゃなくても半歩でも、自分から進み出せばあたらしい世界が開ける。希望の映画だと思っています。どうぞごゆっくりお楽しみください。と優しい笑顔で語り、岩城は「(描かれているお話は)これから行く道。皆さんにもきっとこれから近い未来か遠い未来か分かりませんけども、必ず行かなきゃいけない時が来る。この映画を観て、“あの時の映画、こうだったな”と思い出してくれるだけでも嬉しいかなと思います」と語った。
フォトセッションでも岩城と宮崎は息の合った仲の良さを見せ、会場からは感嘆の声が聞こえていた。
『ラストターン』作品情報
公開日 | 2024年5月10日公開予定 |
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キャスト | 監督:久万真路 出演:岩城滉一 高月彩良 淵上泰史 西尾まり 三浦誠己 田山涼成 宮崎美子 |
配給 | イオンエンターテイメント |
制作国 | 日本(2024) |
上映時間 | 98分 |
公式サイト | https://lastturn-movie.com/ |
(C)2023『ラストターン』製作委員会