劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』公開記念舞台挨拶

日時：10月27日（日）
会場：丸の内ピカデリー　スクリーン１
登壇：雨宮 天、伊藤美来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美、櫻木優平監督
僕が見たかった青空（安納蒼衣、金澤亜美、早﨑すずき、八木仁愛、柳堀花怜、吉本此那）

劇場アニメ『がんばっていきまっしょい』の公開記念舞台挨拶が10月27日（日）に丸の内ピカデリーで行われ、雨宮天（村上悦子／悦ネエ役）、伊藤美来（佐伯姫／ヒメ役）、高橋李依（高橋梨衣奈／リー役）、鬼頭明里（兵頭妙子／ダッコ役）、長谷川育美（井本真優美／イモッチ役）、櫻木優平監督、主題歌を担当した僕が見たかった青空の安納蒼衣、金澤亜美、早﨑すずき、八木仁愛、柳堀花怜、吉本此那が登壇した。

原作は、1995年に「坊っちゃん文学賞」大賞を受賞した傑作青春小説「がんばっていきまっしょい」（敷村良子）。自然豊かな愛媛県松山市を舞台に、ボート部に青春をかけた女子高校生たちの成長や、等身大の心のゆらぎを瑞々しく描く物語は、1998年に田中麗奈主演で実写映画化されロングランヒットを遂げ、2005年にも鈴木杏、錦戸亮主演でドラマ化された。劇場アニメーションとして新たに誕生した本作では、主人公・村上悦子役の雨宮天をはじめ、ボートに青春を捧げる部員たち演じる伊藤美来、高橋李依、鬼頭明里、長谷川育美という豪華な声優陣が揃う。監督を櫻木優平、脚本を大知慶一郎、キャラクターデザインを西田亜沙子が担当する。

メインキャスト5人が揃った今回の舞台挨拶。10月25日の公開から3日目となった本作でのお気に入りポイントについては「いっぱいあって迷うんですけど、監督にお伝えするとするならば悦ネエのヒメの関係性が好き」という雨宮は、劇中シーンの2人のやり取りを振り返り、櫻木監督には「監督、ありがとう」と感謝の気持ちを口にすると、MCからは「昨日も舞台挨拶を5回やって、それくらいの感じになっているんですか？」とツッコミが入ると、雨宮は「今はじめてタメ口聞いちゃいました」と返し、笑いを誘った。また、櫻木監督自身も2人の関係性については「最初に気を付けて作っていた部分」と明かした。

そのヒメ役の伊藤は「ボートに乗っているシーンはリアルに自分が乗っているかのような気持ちだったり、疾走感があって風を切っているような気持ちになれる描写」とお気に入りポイントを挙げ、「キラキラしたこの海を見てみたい、松山に行ってみたいという気持ちに強くなれる印象的なところ」とコメント。既に実写化されている本作をアニメ化するにあたって、櫻木監督は「どういうアイデンティティを持たせるかについて考えました」と描写について語った。

「緩急を感じて」という高橋は「ダッコとイモッチが入ってくるときのコミカルな空気」などを挙げ、「心地よいリズム感は見ていて楽しい」と話すと、櫻木監督は「会話のテンポ感は重要」と語った。

鬼頭は本作について「想像させてくれる、余白を残しているところが素晴らしいところ。想像を掻き立てるような一言だったり、シチュエーションが出てくる」と本作で描かれていない部分の魅力を語った。

さらに「キャラクターたちの掛け合いが素敵」という長谷川は「5人が揃ったときは、いろんなところで『尺がタイトで』という話もしたんですけど、リアルに女子高生が5人は話していたら被っていく。待って話す感覚はないのでリアルに表れている。JKらしさみたいな空気感が出ている」と会話のテンポ感について魅力を語った。今回のイベントには、本作の主題歌『空色の水しぶき』と挿入歌『マイフレンズ』を担当した、僕が見たかった青空から安納蒼衣、金澤亜美、早﨑すずき、八木仁愛、柳堀花怜、吉本此那の6人が登壇。声優陣の呼びかけてをきっかけに登場した6人は、自己紹介とともにそれぞれの惜しキャラを紹介。

早﨑がダッコ、金澤がヒメ、八木が悦ネエ、安納がリー、吉本が悦ネエ、柳堀がヒメとそれぞれ紹介したが、ここで「ちょっと待ってください、打ち合わせたのかというくらい一人ずつ…」と話すイモッチ役の長谷川は「吉本さん話が違うぞと」とツッコミが入り、MCから“リアルいもっち”と呼ばれていることが明かされると、吉本は「惜しを決めてと言われたときにイモッチも入っていたんですけど、悦ネエを選んじゃって」と釈明し、長谷川は「なるほど、2番手なのか…」と悔しがり、笑いを誘った。

僕が見たかった青空は、本作で初めて映画の主題歌を担当し、さらに舞台挨拶に登壇するのも初となったが、これまでにも本作の活動で会っているという雨宮と僕青メンバーだが、雨宮は「ラジオに来ていただいたり、特典になっているドラマに参加していただいたり、順調に親交を深めています」とコメント。

そんな雨宮は柳堀のことを“ぽりぽり”、金澤のことを“ちゅんちゅん”と呼んでいることを明かし、さらに柳堀は「私たちも雨宮さんのことを“てんてん”と呼ばせていただいて」と明かした。仲の良さをうかがわせるエピソードについて、雨宮は、特典収録の際に「せっかくだからあだ名付けない？となって」と振り返った。

さらに、そのあだ名の由来についてもともと僕青として活動する際に“ぽりぽり”と呼ばれていると話す柳堀。金澤の“ちゅんちゅん”について、名付けた柳堀は「金澤亜美はすずめみたいな子なんです。すずめはチュンチュンって言ったりするから“ちゅんちゅん”って呼んでいます」と説明し、雨宮は「私も乗かって私も“てんてん”になっちゃいました」と笑顔を見せ、笑いを誘った。

本作では主題歌の「空色の水しぶき」、挿入歌の「マイフレンズ」が使われている僕が見たかった青空。早﨑は「いいところで流れ始めて、私たちの曲とともにみなさんの名前がずらっと流れているのも感動しちゃいました」と笑顔を見せた。

そんな主題歌が収録される僕が見たかった青空 4th SINGLE「好きすぎてUp and down」の初回盤 Type-Cのジャケットでは、『がんばっていきまっしょい』のビジュアルを僕青メンバーが再現したジャケットとなっているが、早﨑が悦ネエ、金澤がヒメ、八木がリー、安納がダッコ、吉本がイモッチで表現している。

本作では公開初日の10月25日から3週連続で週替わりの入場者プレゼントの配布が発表されており、配布されるイラストカードについている二次元コードを読み取ると、それぞれ週替わりの「オーディオドラマ」「ラジオ特別版」を聞くことができる。

このオーディオドラマではメインキャスト5人が初めて揃ったそうで、「アフレコが別々だったので初めて一緒の空間で録れて。でも違和感がなさ過ぎて。アフレコ一緒にやったっけ？みたいな」という雨宮は「イモッチとダッコの掛け合いが見られた」といい、長谷川は「ちゃんと喧嘩している」と劇中同様の掛け合いを見せていることを明かした。

また、「本編とまた違う5人の表情を見られる」という雨宮。高橋は「ニコニコしちゃってたよ。自分の出番がないところで、一人モノローグをしゃべっている人を見ると『やってるね！』ってなるよね」と笑顔を見せ、雨宮は「2週目はヒメがかわいくてたまらない」とアピールした。

さらに、3週目のオーディオドラマとラジオ特別版には僕青メンバーも参加しているが、収録では雨宮も一緒に参加したそうで「台本のめくり方も教えていただいて」と振り返る柳堀。セリフ量が多いという八木は「初めて役柄の名前をいただいてやって、『私、悦ネエと話しているんだ』と緊張してしまって。雨宮さんの声があまりにもいいから緊張しました」といい、「監督が容赦なくディレクションをしていて」というと、櫻木監督は「ちゃんとしたものを作らないといけない」と笑い、雨宮は「細かいディレクションにもみんな一生懸命応えていていいドラマになった」と自身を見せた。

イベントの最後には雨宮の「がんばっていきまっしょい！」の掛け声に、登壇者と観客が「しょい！」と続け、大盛り上がりの中で終了しました。