映画

企画上映「メキシコ映画の大回顧」

映画大国であるアメリカ合衆国と隣接するメキシコは、社会・文化・政治的背景を色濃く反映させながら、独自の映画文化を築いてきた国だ。企画上映「メキシコ映画の大回顧」は、国立映画アーカイブでは初、また国内では過去最大規模のメキシコ映画特集となり、日本未公開作品を多数含む29プログラム・35作品を一挙に上映する。

メキシコ映画の黄金期を代表する作品

『マリア・カンデラリア』1944年 エミリオ・フェルナンデス ©FILMOTECA UNAM『マリア・カンデラリア』1944年 エミリオ・フェルナンデス ©FILMOTECA UNAM’S COLLECTION
注目は、1940年代以降のメキシコ映画黄金期を彩る作品群。第1回カンヌ映画祭でパルムドールを受賞したエミリオ・フェルナンデスの『マリア・カンデラリア』や『エナモラーダ』、メロドラマの名手ロベルト・ガバルドンの『マカリオ』や『犯罪者の手』など、メキシコの巨匠監督たちが手掛けた名作映画を揃える。

ルイス・ブニュエルの映画『忘れられた人々』も

『忘れられた人々』1950年 ルイス・ブニュエル ©FILMOTECA UNAM『忘れられた人々』1950年 ルイス・ブニュエル ©FILMOTECA UNAM’S COLLECTION
また、世界的に重要な記録物の保存などを目的にユネスコが行う事業「世界の記憶」に登録される、ルイス・ブニュエルの映画『忘れられた人々』も上映。本編と併せて1996年に発見された約3分のオリジナルエンディングを目にできる貴重な機会となっている。

ホラー作品やプロレスものなど多彩なジャンルで

『エル・サント対吸血鬼女』1962年 アルフォンソ・コロナ・ブレイク ©Claro video『エル・サント対吸血鬼女』1962年 アルフォンソ・コロナ・ブレイク ©Claro video
このほか、ギレルモ・デル・トロがお気に入りの一作として挙げているカルト・ホラー『アルカルダ 鮮血の女修道院』や、死後の世界を探求する医師の姿を描いたゴシック・ホラー『死後の世界の謎』、妖美な映像で魔女の復讐を描いた『魔女の鏡』といった各時代のホラー作品や、レスラーを主人公としたプロレスものの映画『エル・サント対吸血鬼女』、農場を舞台にした『あぶない二人』など、多彩なジャンルのメキシコ映画がラインナップする。

詳細

「メキシコ映画の大回顧」
会期:2025年1月7日(火)~2月9日(日)
※月曜休館
会場:国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZU[2階]
住所:東京都中央区京橋3-7-6
チケット:一般 1,300円、65歳以上 1,100円、高校・大学生 700円、小・中学生・障碍者手帳所持者(付添者は原則1名まで)・国立映画アーカイブのキャンパスメンバーズ 500円

※一部作品は福岡・京都にも巡回予定
■福岡市総合図書館 映像ホール・シネラ
会期:2025年1月29日(水)~2月22日(土)
■京都文化博物館フィルムシアター
会期:2025年2月26日(水)~3月9日(日)

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