西武リアルティソリューションズと住友商事は9月24日、「所沢駅西口土地区画整理事業」で開発した商業施設「エミテラス所沢」をオープンする。18日、メディア向け内覧会を開催した。
開発コンセプトは「TOKOROZAWA New Suburban Life」。所沢らしさを育み、「所沢スタイル」を創造・発信する拠点を開発した。都市と郊外の2つの魅力を享受できる暮らしを提供し、消費者心理がモノ消費からコト消費に移行する中で心地よさと興奮を体感できる集客空間を目指すという。初年度売上目標は300億円で、年間1200~1500万人の来場を想定した。
「マルチターゲット×マルチオケージョン」戦略により、西武鉄道沿線の居住者をはじめ、子育てファミリーからアクティブシニアまで幅広い世代に対応した142店舗を展開。周辺5km圏には大型商業施設が少なく、所沢市の消費は周辺へ流出傾向にあるという。そこで所沢駅前商業集積により流出を防ぎ、周辺からの流入を目論む。商業拠点性の向上にも寄与し、周辺施設との連携により街の魅力向上を図る。
1階の食品・日用品フロアの目玉として「こもれびフードホール」を導入。和洋中、地元フード、アジアンフードからデザート、新業態まで多彩な22店舗を擁し、テークアウトメニューも充実したオールデイダイニングがコンセプトのフードホールを用意した。
主な出店テナントは、「ダパイダン105」「丸亀製麺」「フレッシュネスバーガー」「サブウェイ」「ロックスハンバーグ」「ステラおばさんのクッキー」「GODIVA dessert」「果汁工房果琳」「チーズガーデン」など。
正面エントランスのある2階にはファッション・アパレル店舗を充実させ、フロア内には「ユニクロ」の大型店や「H&M」「ドットエスティ」「グラニフ」「リーバイスRストア」「ニューバランス」「LACOSTE」「TRIM」「金子眼鏡店」などがオープンする。
2階中央の吹き抜け空間「TOKOROZAWA e-CUBE」は、国内商業施設では最大級となる547インチの大型LEDビジョンやムービングライト、スピーカーなどの設備を持つ。スポーツやe-スポーツ、音楽、ライオンズ戦パブリックビューイング、地域交流イベントなどを実施することで、埼玉県西部の情報発信拠点を目指す空間だ。
日常的に「スポットライトオーケストラ」、「EmiTerrace DREAM HANABI」などのインタラクティブデジタルコンテンツが楽しめるほか、仕掛けのある環境映像やショップ情報、イベント情報を放映する。
ワントゥーテンが提供する新感覚・参加型デジタル花火ショー「Emi Terrace DREAM HANABI(エミテラス・ドリーム・ハナビ)」では、参加者が花火職人となり、スマートフォンからセンターコートのスクリーンに花火を打ち上げることができる。参加者は、お得な情報やクーポン券などを獲得可能だ。
<3階DAISO>
3階にはライフスタイルショップが多く出店し、大創産業が3業態オープン。「DAISO」と「Standard Products/THREEPPY」が少し離れた区画に位置する。スポーツ用品の「スポーツデポ」、家電専門店「ノジマ」、オフプライスストア「アエナ」、「ジュンク堂書店」も出店。ファミリー向けファッションも充実し、「ワークマン女子」の大型店や「アカチャンホンポ」もオープンする。
<4階そらくもひろば>
4階には、屋内外がシームレスにつながる広場「そらくもひろば」が誕生。屋外での散歩や休憩など、くつろぎのひとときを提供する。屋内の「なかひろば」には、「そらくもひろば」をイメージした未就学児用のプレイエリアを配置した。
<2000系運転用シミュレータ>
なお、この施設は、かつて西武鉄道の車両工場があった場所に建設されており、そのレガシーとして、1階エスカレーター横に電車車両の一部が展示されているなど、ユニークな展示もある(2000系運転用シミュレータ)。
外部には、当時利用されていた「引き込み線」や、かつて西武鉄道山口線で運行されていた、通称「おとぎ電車」の展示もある(※おとぎ電車はオープン後の設置予定)。