アジア全域版アカデミー賞「第18回アジア・フィルム・アワード」(以下AFA)の授賞式が3月16日、香港・西九龍(ウエストカオルーン)文化地区の戯曲センター(Xiqu Centre)で行われ、最優秀作品賞に「All We Imagine as Light」が輝いた。なお、日本勢では「敵」の吉田大八監督が最優秀監督賞、「HAPPYEND」の栗原颯人が最優秀新人俳優賞を受賞した。
「All We Imagine as Light」は、インドの大都会ムンバイでたまたまルームメートとなった世代の異なる女性2人の物語。第77回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に出品され、グランプリを受賞している。監督は、「何も知らない夜」で山形ドキュメンタリー映画祭大賞を獲得したパヤル・カパーリヤー監督。本作が長編第2作となった。



栗原は、新人俳優賞の受賞に驚きを隠せず。「HAPPYEND」のメガホンをとった空音央監督と喜びを分かち合い、やがてステージに登壇すると「I’m so happy to be here. Thanks to the AFA. (以降は日本語)すべてのキャストの皆さん、すべてのスタッフの皆さんに感謝と愛を伝えたいです。本当にありがとうございます」とコメント。バックヤードでのインタビューでは「まさか自分がいただけるとは思ってもいなくて……信じられないという感情でいっぱいです。初めての俳優としての作品でこのような賞をいただけるのは本当に嬉しいです」と胸中を吐露していた。

特別功労賞を授与された役所広司は、まずは「大家好(ダージャーハオ)」と挨拶。「昨年、『PERFECT DAYS』という映画で(主演男優)賞をいただきながら、この授賞式に参加出来なかったことを申し訳なく思っています。そして今年、この「特別功労賞」……。歴代の受賞者の方々のお名前を見ると、この賞の重みを感じます。この重みが励ましてくれます。残された俳優人生の中で、少しでもアジアの映画界に貢献できるように、頑張ります」と語っていた。

バックヤードのインタビューでは、「この先、僕の俳優人生はそんなに長くはないと思うので、残された時間でどれだけこの賞に恩返しができるかということを考えています」と語った役所。また、香港では最優秀主演男優賞を獲得したラウ・チンワンと役所の雰囲気が似ているとされており、そんな2人の貴重な2ショット撮影も実現していた。


Kōki,は「今、胸が高鳴っています」と英語で語り始めた。

授賞式およびレッドカーペットの模様は、アーカイブ(https://www.youtube.com/watch?v=gKpRvovMq2c)にて視聴可能。受賞結果は、以下の通り。