フィリピン映画界の鬼才ブリランテ・メンドーサ監督最新作『FEAST -狂宴-』が3月1日(金)より全国公開。このたび、本作をいち早く鑑賞した著名人から絶賛コメントが到着した。また、新ビジュアルも解禁された。
本作は『ローサは密告された』『キナタイ マニラ・アンダーグラウンド』など、フィリピン社会の暗部をえぐり、社会問題や社会的リアリズムを通してそこで強くたくましく生きる庶民の姿をリアルに描いてきた、フィリピンを代表する社会派監督ブリランテ・メンドーサの最新作。フィリピンの田舎町で巻き起こった交通死亡事故から始まる当事者家族同士の心の機微と赦しをテーマに描く。映画的常識に挑むメンドーサ監督からの挑戦であり、野心作とも言える一作だ。
このたび解禁された新ビジュアルでは、豪華な料理が並ぶ食卓の様子が切り取られている。一見すると家族で料理を囲む和やかな場面のようだが、よく見ると食卓に座っているのは加害者家族のみで、被害者遺族たちは給仕係となり食事をサーブし、被害者の妻は真犯人の息子を見つめている…。さらに、一席多く用意されて空席となったイスが誰かの不在を強く感じさせ、「宴が、はじまる――」というコピーと共に不穏さを醸し出すビジュアルとなっている。
さらに、一足先に本作を鑑賞した映画インフルエンサーの人間食べ食べカエル、CDB、芸人のジャガモンド斉藤、作家・ジャーナリストの佐々木俊尚、映画評論家の小野寺系ら著名人から絶賛コメントが到着した。「映画の既成概念が根底からひっくり返される」「こんな着地が待ち受けているとは」「後味の悪さが消えない」など予想を裏切る展開に驚きと困惑の声が寄せられている。コメント全文・一覧は以下のとおり。
『FEAST -狂宴-』は3月1日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開。
著名人コメント(五十音順・敬称略)
映画の既成概念と、弱者の味方を騙る偽善が、根底からひっくり返される作品だ。
「泣ける映画」に観客が詰めかけるいまだからこそ、
“美しい感動”が狂気とも凶器ともなる瞬間を味わうことに、価値がある。
―小野寺系(映画評論家)
富裕と貧困、加害者と被害者。
素晴らしい料理の数々が優しげに描かれる中で、
本作は最後の最後に「断罪か、それとも癒やしか?」を強烈に突きつけてくる。
それを決めるのは、観客であるあなた自身だーーと。
―佐々木俊尚(作家・ジャーナリスト)
神を信じ、人を愛する男がもし罪を犯してしまったら。
日本と違う司法制度や習慣の中、
被害者の遺族と加害者の家族がそれぞれ背負う十字架の狭間で
「世界一神様を信じる国」フィリピンの奥深さと奇蹟に打たれる映画。
―CDB(映画ライター)
予想していたより平穏な空気が漂う不思議な映画。
もっと劇的で混沌としたドラマを期待してしまうものだけれど、
変わることのない世の中を淡々と描くことがむしろ胸糞悪さを強調している気がする。
あの食事シーン、嫌だったなぁ…。
―ジャガモンド斉藤(映画紹介人/お笑いコンビ)
被害者と加害者が支え合う美しい物語…なのか?
貧者には選択肢がない。施しを受けるしかない。
憎むことすらしないのは博愛精神か、それとも…
汝の敵を愛せよ――その後味の悪さが消えない。
―SYO(物書き)
轢き逃げ事件の被害者家族と加害者家族が共に生活。
加害者側の無意識に傲慢な態度によって、高まる不穏とフラストレーション。
これも償いの形?遺族の腹のうちは?まさか、こんな着地が待ち受けているとは思いもしなかった。
―人間食べ食べカエル(人喰いツイッタラー)
加害者家族と被害者遺族の緊迫した共同生活は何度も予想外の方向へと進む。
彼らの奇妙な行動は極めて人間的であり宗教的であると理解できる。
しかしどうしても考えてしまう。「これが贖罪であり、赦しなのだろうか」と。
―ビニールタッキー(映画宣伝ウォッチャー)
ココ・マーティンの引き込まれる演技に魅了されました。悲しい物語からも温かいフィリピンの家族愛が伝わってきます。2つの家族の愛と苦悩が描かれており、心に深く響く作品です。
―Fumiya(フィリピンタレント)