映画

『青春18×2 君へと続く道』舞台挨拶

◆日時:3月27日(水)
◆会場:TOHOシネマズ六本木ヒルズ
◆登壇者:清原果耶、シュー・グァンハン、藤井道人監督

3月27日、TOHOシネマズ六本木ヒルズにて開催され、W主演を務めたシュー・グァンハンと清原果耶、藤井道人監督が登壇し、撮影を振り返った。

映画上映後、観客からは大きな歓声がわき起こり、会場は一気に華やかな雰囲気に包まれた。

そんな熱狂的な歓迎ぶりにグァンハンも日本語で思わず「めっちゃすごい」と感激の表情を見せ、清原が「映画はいかがでしたか?」と問いかけると、会場からはたくさんの拍手が。

藤井監督も「この話をいただいてから5年くらい経つんですが、ちょうど主人公のジミーと同い年の36歳のときにこの映画を撮って、今は37歳になりました。なんだか長い時間でしたが、あっという間でしたし、その時間がなかったらこの映画はこういう形にはならなかったんだろうなと思うと、全てのことに必然性を感じて。感慨深いですね」と語った。

藤井監督と清原は本作で3度目のタッグを組み。本作は初の国際的な映画になり、藤井監督は「15歳、18歳、21歳。3年おきに大切な作品を任せています。一緒に海を渡って世界を見れる。心強いなという思いと、何年も一緒に作品をやってきた仲間として“アミ役、どう思う?”という感じでオファーしたのを覚えています」と語り、その信頼から藤井監督にとって清原は仲間、グァンハンは弟のような存在だという。

そんな信頼関係を築いた上で「僕への“いじり癖”が強くなっている」と藤井監督から指摘されたグァンハンは「お兄さんというよりも大の親友という感じ。映画を撮っている時はシリアスにしているけれど、本当の藤井監督はそうじゃない。映画を撮っていない時はメチャクチャやんちゃ。ジミーの若い時にそっくりです!」と暴露。藤井監督の顔を覗き込み、「今回の来日の2日間で日本の観客のみなさんと会えるのは新鮮な体験でした。隣の2人はパートナーです」と、撮影やプロモーションを通じて芽生えた絆に触れる場面もあった。

そしてお気に入りのシーンについて尋ねられると、グァンハンは、「全部好きなんですが、日本での撮影と台南での撮影は少し違っていて。日本での撮影は、ある種、ドキュメンタリー映画のようにジミーの旅を記録をしていったんです。一方、台南での撮影は大勢の友だちと一緒に映画を撮っているような形で撮っていきました。藤井監督はそうやって異なる手法で映画を撮っていったのですが、どちらも興味深かったです」とコメント。

そして清原は「ジミーとアミが一緒にランタンを飛ばすシーンが、画の力も含めてすごく印象的だったなと思っています。ジミーの心の変化と、アミが守り続けて大事にしているものが交差するようなシーンだったので、大好きなシーンです」と撮影での思いを語り対してグァンハンは「まったく同感です!ただ実は、その場面の撮影は大変だったんです。その日は大雨が降って、風も吹いて、ランタンがなかなか上がらなかったんですけど、なんとか最終的にはうまくいきました」と語ると、藤井監督も「あそこは大好きなシーンなんですが、大変だった思い出が多すぎて。一番大変だったかもしれないですね」としみじみ。

さらに藤井監督のお気に入りのシーンは、ジミーとアミが電車の中でイヤホンを片耳ずつ使ってMr.Childrenの曲を聴くシーンとのことで、「もし自分の映像のポケットがあるとしたらずっと入れておきたいシーン」とお気に入りの場面を語り

また、清原が「アミという子は、はつらつとしていて明るい女の子。藤井監督の中で、わたしに挑戦してほしいのはこういう女の子なのかと思って。だからアミちゃんとして生ききらないと。わたしが頑張らないといけないんだなと、強い責任感を持ったことを覚えています」と劇中の役柄について語り、「撮影からちょうど1年くらいたっていますが、まだアミの気持ちとか、この時はどうだったなという感情などが、記憶としてわたしの体内に残りすぎていて。初号試写でジミーの旅を観ながら、ジミーはそこでそんな顔をしていたんだねとか、いろいろと思ってたら爆泣きしてしまいました。わたしはひとりでずっと泣いていて。プロデューサーさんたちにどうですかと言われても『もう無理です……』とか言いながら泣きまくっていて。全然客観的に見られなかったですね」と微笑んで当時の状況を語った。

本作の撮影でグァンハンは「今回の日本での1カ月の撮影は、僕にとっては単なる撮影ではなく、まさに旅そのものでした」と語り、隣にいる藤井監督、そして清原の姿を見ながら、「皆さん、パートナーですからね」とニッコリ。そしてグァンハンは今回の日本でのプロモーションも振り返りながら、「日本の皆さんは本当に親切で。特に隣にいるこの2人はパートナーなので。この2日はとても楽しく過ごすことができました」と語った。

清原も「グァンハンさんは、台湾で34回も舞台挨拶をされたそうなんです。それに比べたら…と、わたしにできることは何でもやらせてください、という思いで昨日、今日と頑張っていました。この作品が多くの方に届けばいいなと思っているので、この先も公開まで頑張りたいと思います」と力強いコメントを残した。

最後に藤井監督が「今日観てくださった皆さんは、もう一度観ていただくと思うことや発見があると思いますので。僕たちも本当に旅をするように、ひとつひとつ丁寧につくりあげた大切な映画となりました。公開までもう少しですが、皆さんのお力でぜひこの映画を広めていただければ」とアピールし、清原も「この作品が皆さまにとって大事な存在になっていくことをただひたすら願っております。そこから足取り軽く、未来へと進んでいけますように、この作品がたくさんの方に届けばいいなと思っております」と思いを届けた。

そして最後にグァンハンが、「今回の映画は僕にとって旅をするようなものでしたし、とても楽しかった。そしてたくさんのことを学びました。この映画は純愛ラブストーリーですが、よく観るとこの映画の中には大人の魂が宿っているんです。ですから皆さんも映画をご覧になる時は大人になって。帰る時には青春を持ち帰ってください」と呼びかけ、「ただし持ち帰るだけでは駄目ですよ。まわりの親戚、友だち、誰でもいいですからどんどん宣伝してください。5月3日公開ですからね。皆さん忘れることなく、よろしくお願いしますね」とグァンハンのコメントに会場は大きな拍手と黄色い声でいっぱいになった。

舞台挨拶のラストでは、劇中でも登場するランタン祭りをイメージして用意された、ランタン型の紙を手に持つ観客と共に写真撮影が実施され、舞台挨拶を締めくくりました。

公開日 2024年5月3日公開予定
キャスト 監督:藤井道人
原作:ジミー・ライ「青春 18×2 日本慢車流浪記」
出演:シュー・グァンハン 清原果耶 ジョセフ・チャン 道枝駿佑 黒木華 松重豊 黒木瞳
主題歌 Mr.Children「記憶の旅人」(TOY’S FACTORY)
配給 ハピネットファントム・スタジオ
制作国 日本=台湾(2024)
上映時間 123分
公式サイト https://happinet-phantom.com/seishun18x2

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