映画『陰陽師0』公開記念舞台挨拶
日時：４月20日（土）
場所：丸の内ピカデリー
登壇：山﨑賢人、染谷将太、奈緒、安藤政信、板垣李光人、佐藤嗣麻子監督
サプライズゲスト：山崎貴監督
俳優の山﨑賢人が主演する映画「陰陽師０」（佐藤嗣麻子監督）の公開記念舞台あいさつが２０日、都内で行われました。
今作は、安倍晴明生誕1100年を記念し、夢枕獏氏『陰陽師』シリーズ（文藝春秋）を映画化。学生時代の晴明（山崎賢人）が源博雅（染谷将太）から徽子女王（奈緒）を襲う怪奇現象の解決を頼まれ、平安京を巻き込む凶悪な陰謀と呪いが動き出す呪術エンターテインメントとして描かれています。
会場後方の扉からキャストと監督が登場！大きな歓声に応えるように、手を振りながらキャストと監督がステージ上に到着すると、
山﨑は「昨日初日を迎え、やっと観ていただけるので、嬉しく思っています」と喜びを込め、「本日はありがとうございます。撮影が２年前で、やっと伝えることができて嬉しい」と続けて挨拶。奈緒は「今日はありがとうございます。上映後ということで、観終わったあとのお顔を見てお話しできるのが嬉しいです。最後まで楽しんでください」
板垣は「この呪術エンターテイメントが世界に発信されると思うと、胸が高まります」とそれぞれの思いを語った。長年の念願叶っての映画化ということで、
平安時代に実在した呪術師陰陽師・安倍晴明が陰陽師になる前の学生時代を描いた作品。佐藤監督は３５年前に原作者・夢枕獏氏と映画化を約束したといい「３５年かかってやっと公開することができました」としみじみ語った。
染谷と山崎賢人は、晴明が青龍を召喚するシーンについて話しました。染谷は、現場が360°何もない空間であったため、グリーンバックの板1枚の中で2人で想像しながら演じたと述べ、山崎賢人もそのシーンについて試行錯誤があったことを明かしました。また、奈緒は、博雅と徽子女王の多難な恋模様について語りました。
奈緒は、幸せな瞬間もあったが、切ない気持ちになったと述べ、最後のほうで徽子女王から博雅に伝える言葉を口にするのが苦しかったと語りました。一方、板垣は、その節に帝が失礼だったと申し訳なさそうに笑いました。
山崎賢人と安藤は、寮のシーンでの出来事を振り返りました。山崎賢人は、自分のセリフが少なかったことに触れ、「安藤さんは長いセリフだったので、自分の短いセリフでミスが許されないという緊張感があった」と述べました。安藤は、監督から「ワンカットで全部見せるから」と言われていたことを明かし、「1テイク目が良かったのでOKだろうと思っていたが、監督からOKが出なかった。『監督、俺絶対今できてましたよ！』と思ったが、もう1回と言われたので受け入れた。しかし、そこから失敗が続き、2時間半かかった」と語りました。また、山崎貴が現場に来ていたことに触れ、「外で空気を吸っていたら、山崎（貴）さんが来て『嫁がすみませんでした』と。『俺が悪いんで』と言いましたよ」とエピソードを紹介しました。
安藤は衣装についても言及し、「他のキャストはきれいな服だったが、農民出身の貞文はボロボロの服という設定だった。みんなの服はきれいで美術もきれいなのに、自分だけ汚い服だった。『俺はどうせ汚い服だから』と話していたら、衣装さんから『馬鹿野郎！ 何言ってんだ！ お前の服が一番準備に時間が掛かったんだからな、わざわざ汚したんだぞ！』と言われた。『すいません汚いって言っちゃって』と謝ったが、すごくいいやり取りだった」と撮影当時のエピソードを語りました。
イベントの後半では、作品に関連した質問として、「自分の原点は？」という問いに、各自が「自分の原点」をフリップに書いて告白する形式でのクロストークでは
安倍晴明の原点を描く本作にちなみ、各自が「自分の原点」をフリップに書いて告白する場面がありました。山崎は「サッカー」と答え、「小学校から中3までやっていた。楽しみながら、一生懸命やるということはいまの仕事にも通じる。「サッカーです。個人プレーでもチームプレーでもあり、今の仕事につながっていると考えています。サッカーで培ったものが私の根底にあります」とコメントしました。彼はまた、「やるならプロになりたい」と打ち込んでいたことを回想し、「根っこの部分は、サッカーで培いました」と語りました。佐藤監督は山崎の足の速さに感心し、「足が恐ろしく速い」と称賛しましたが、山崎は「ボールを追いかけている時のほうが速かった。運動会とか短距離走の時も、ボールがないかなと思っていました」とにっこりと語りました。また、アクションシーンでもボールがあれば「もっと速く走れたかもしれない」と述べ、佐藤監督が「蹴鞠」と提案すると、山崎も「蹴鞠があったらもうちょいスピードアップしていたかもしれない」と応じ、と自信を見せました。
染谷はジャッキー・チェンを挙げ、「子どもの時にジャッキー・チェンを好きになって、映画も好きになったんです」と述べました。奈緒は福岡を挙げ、「地元がなかったらここにはいない」と述べました。
安藤は写真、スケートボード、音楽などのライフスタイルを挙げました。板垣は両親を挙げ、「気になったことは全部やらせてくれた」と述べました。各自がフリップを掲げる中、佐藤監督は「夢枕獏さん。獏先生がいなければ、この映画も存在しない」と念願がかなった喜びを噛み締めていました。
板垣は、自身の原点として「両親」と書かれたパネルを披露しました。両親が自分の好奇心を尊重してくれたことから、この仕事を始めるきっかけを与えてくれたと述べました。
MCから「鑑賞2回目で注目してほしいポイントは？」というテーマでは、佐藤監督が「お花が飛ぶシーンです。今日友達からメールが来て『お花のシーンを観た瞬間に涙がバーッと出て浄化された。悩んでいたことがなくなった』と。この映画にはそんなパワーがあるんだと思って、私ちょっと感動しちゃったんです」と感情を込めて話しました。
奈緒は晴明と博雅がお酒を飲むシーンは、思い返した時に心に残っています。人と人とがお酒を交わして、晴明が今後大変なこともあるけどこんな夜があったなって思い出せるような、素敵なシーンだと思います。
山崎は、「お手玉からネズミになるシーン」が思い出深いと述べました。染谷とのリハーサルを重ね、呪の説明をする重要なシーンであり、印象深いものとして残っています。
染谷は、火の龍が出現して爆発するシーンを挙げました。ヘリコプターを飛ばすことができないほどの爆風の中で演じ、その瞬間を思い出に残っています。
安藤は、炎に包まれながら学生3人で争うシーンが印象的であり、撮影現場での話し合いもあり、心に残っていると述べました。
板垣は「囲碁を打つ手」と回答し。「帝が囲碁を打つシーンがあって、そこで手元の寄り(のカット)があるんですけど、僕は自分の手がすごい好きなので、『撮ってくださって、ありがとうございます!』という感じ。手をぜひ見ていただきたい」とアピールしていました。
最後のフォトセッションの後にサプライズ登場した山崎貴監督が、佐藤監督に花束を渡し、「公開おめでとうございます」と祝福しました。彼らは今作に対する喜びを分かち合い、佐藤監督がこれまでの苦労が無駄ではなかったことを感動していました。
山崎貴監督は、作品に対する感想を述べました。彼は、佐藤監督と同じ専門学校出身であり、映画監督デビュー前の2000年には佐藤監督作品のVFXを手がけていたことを明かしました。当時はお金がなく、助け合いの気持ちで仕事をしていたと述べ、佐藤監督が映画製作が始まると急に厳しい人になったことを振り返りました。また、自身が監督を目指したきっかけについても触れ、「こんなつらい思いをするんだったら、自分の作品を作った方がいいと思って監督を目指しました。ある種、僕の原点」と述べ、笑いを誘いました。さらに、佐藤監督の作品については家庭内ではお互いの作品のことを一切ノータッチにしていると説明し、佐藤監督が長い間『陰陽師』を作りたくて苦労していたことを見てきたので、その思いが成就して感動したことを述べました。
最後に山崎賢人は「ミステリー、友情、恋愛といろんな視点から楽しんでもらいたいです。僕は劇中の“今を生きる”“今しかないんだ”とったメッセージが好きなんですが、今自分が見ているものをポジティブに受け取って生きていく、ということを感じてもらえたら」とアピールしてイベントを締めくくりました。
物語・・・
呪いや祟りから都を守る陰陽師の学校であり省庁――《陰陽寮》が政治の中心だった平安時代。
呪術の天才と呼ばれる若き安倍晴明は陰陽師を目指す学生とは真逆で、陰陽師になる意欲や興味が全くない人嫌いの変わり者。
ある日晴明は、貴族の源博雅から皇族の徽子女王を襲う怪奇現象の解決を頼まれる。衝突しながらも共に真相を追うが、ある学生の変死をきっかけに、平安京をも巻き込む凶悪な陰謀と呪いが動き出す――。史上最強の呪術エンターテイメントが幕を開ける！
『陰陽師0』作品情報
| 公開日 | 2024年4月19日公開予定 |
|---|---|
| キャスト | 監督：佐藤嗣麻子（『K-20 怪人二十面相・伝』『アンフェア』シリーズ） 原作：夢枕獏「陰陽師」シリーズ（文藝春秋） 出演：山崎賢人 染谷将太 奈緒 安藤政信 村上虹郎 板垣李光人 國村隼 北村一輝 小林薫 |
| 音楽 | 佐藤直紀 |
| 主題歌 | BUMP OF CHICKEN「邂逅」（TOY’S FACTORY） |
| 呪術監修 | 加門七海 |
| 配給 | ワーナー・ブラザース映画 |
| 制作国 | 日本（2024） |
| 上映時間 | 112分 |
| 公式サイト | https://wwws.warnerbros.co.jp/onmyoji0/ |
| 公式X | @onmyoji0_movie |
| @onmyoji0_movie |
(C)2024 映画「陰陽師 0」製作委員会
(取材編集作成 酒井 修）
