主演に高良健吾を迎え、罪の真実と正義の在り方を問う本格ノワールミステリーが誕生する。
1月16日(火)、映画『罪と悪』のキャストや監督が登壇する完成披露舞台挨拶が実施された。
さまざまな思惑が絡み合う骨太なミステリーを、監督の故郷である福井県で全編撮り上げた本作。主演の高良と齊藤監督は、これまでも何本も現場を共にしており、まだプロットもない段階から監督の本作への想いは聞いていたという高良。その高良に「ライバル意識は全くなくて、リスペクトだけがある」と言わしめる共演の大東駿介、石田卓也。若き頃よりオーディション会場でよく会っていた3人がどのように作品を作り上げたのか、福井オールロケの撮影の裏側や撮影エピソード、作品に込められた思いまでたっぷり話した。
観客の拍手につつまれ登壇したキャスト・監督。高良が「とても思い入れのある『罪と悪』の舞台挨拶ができて嬉しいです。この4人で立てることができて嬉しいです」と、大東が「この映画を皆さんに観ていただけるのは嬉しいですし、楽しんでいただければと思います」と、石田が「今日は寒い中、足を運んでくださりありがとうございます。僕たちがつくりあげたこの作品を観ていただけることが本当に嬉しくあります。楽しんでいただければと思います」と、監督が「都会の片隅で書き上げた脚本に、素晴らしい仲間たちが一緒に映画をつくるといってくれて、感無量の中、ようやく完成した作品を皆さんに観ていただけるのがうれしいです。4人で立っているこの姿は脚本を書いていた時は全く想像ついていなかった世界と景色なので、この後映画で繰り広げられる世界を皆さん楽しんでいただければと思います」とそれぞれ挨拶をした。
一昨年の夏、福井でのオールロケで行われた撮影から、1年半の時を経て観客に届けられる、今の心境を尋ねられると、高良は「(撮影は)一昨年なんですけど、皆でこの作品、役というのに必死に向き合って、答えが見つからない時はこのふたりの顔を見て、自分が困ったときに目の前にいる人から何かをもらって答えを導き出すというのはなかなかないので、作品が完成して、ここに立てて、感無量です。本当に嬉しいです」と、齊藤監督も「誰にも求められないまま、オリジナル脚本を書き初めて、オリジナル脚本でデビューというのがずっとやりたかったので、いろいろなスタッフや仲間たち助けてくれてここまで来られたので、皆さんの顔をみるだけで本当に感無量です」とそれぞれ感慨深い様子で話した。
監督の地元でもある福井での撮影の話になると、「雄大な土地に背中を押されたよね」という大東に、「福井の方たちにも助けられましたよね」と高良。そんなキャストに「みんな初めてなのに、福井での撮影に新鮮な気持ちで臨んでくれて、出会ってくれた土地にも人にも感銘受けてくれてよかった」と嬉しい様子の監督。大東は「移住するなら福井、って言ってますよ。撮影で出会った福井の地元の人と食べ歩いてましたね(笑)。いまでも交流ありますよ!」とさらに福井への愛をアピール。高良も「散歩してましたね。僕地方行ったら散歩するのが好きで2〜3時間歩いてましたね。卓ちゃんとも“ああいう時期あったね〜”って話しながらずっと歩いてましたね」と石田とのエピソードを披露し、石田も「僕も散歩したり、永平寺だったり、苔が綺麗な神社だったり、定番の恐竜スポットも行きました。ちゃんと仕事もしましたよ!」と観光もがっつり楽しんだエピソードも明かした。
荒んだ家庭環境に育ち、現在は地元の不良たちを集めて闇の仕事も請け負う会社を経営する社長<春>を演じます。春と同じく罪を背負いながらも、過去の秘密を隠し大人になった幼馴染には、警察官の家庭に育ち自らも捜査一課の刑事となるが、父の死をきっかけにこの街に戻ってくる<晃>を、テレビ、映画、舞台など幅広く活躍する大東駿介が演じ、家業の農業を継ぎ現在は引きこもりになってしまった双子の弟・直哉の面倒も見ている<朔>を石田卓也が演じます。また、街を牛耳る白山會の傘下である清水組 組長・清水を村上淳が、その白山會の会長・笠原を佐藤浩市が、晃と同じ警察署の先輩刑事・佐藤を椎名桔平が演じ、豪華実力派俳優が集結しました監督・脚本を務めた齊藤勇起監督は井筒和幸監督作品を中心に、岩井俊二監督・武正晴監督・廣木隆一監督作品等での助監督を経て、完全オリジナルの脚本で挑む本作で初監督を務めます。
ストーリー
何者かに殺された13歳の少年、正樹。彼の遺体は町の中心のある橋の下で発見された。
同級生の春・晃・朔は、正樹を殺した犯人と確信した男の家に押しかけ、もみあいになる。
そして、男は1人の少年に殺される。彼は家に火を放ち、事件は幕を閉じたはずだったー。
時が過ぎ、刑事になった晃は父の死をきっかけに町に戻り、朔と再会する。
ほどなく、ある少年の死体が橋の下で見つかる。20年前と同じようにー。
晃は少年の殺害事件の捜査の中で、春と再会し、それぞれが心の奥にしまっていた過去の事件の扉が再び開き始める。
かつての事件の真相は、そして罪と向き合うということとはー。
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『罪と悪』作品情報
(C)2023「罪と悪」製作委員会