公開記念舞台挨拶
日時:12月28日(土)
会場:新宿ピカデリー
登壇:のん、田中圭、滝藤賢一、若村麻由美、堤幸彦監督
柚木麻子の同名小説を実写化した本作では、新人賞を受賞したにもかかわらず未だ単行本も出ない不遇な新人作家が、文豪に愛された「山の上ホテル」で“文壇下剋上”を仕掛けるさまが描かれる。のんが新人作家の相田大樹こと中島加代子、田中が加代子の担当編集者・遠藤道雄、滝藤が大御所作家・東十条宗典、若村が東十条を親身に支える妻を演じた。


1日だけの撮影だったという若村麻由美は、のんと滝藤の掛け合いを振り返り、「お二人のやり取りを見ている中で、私の役柄の堪忍袋の尾が切れるという場面がありました(笑)。とても楽しい撮影でした」と語った。
女優ののんは、あるシーンで約800万円の白い着物を着用して撮影に臨んだことについて、「その状態で鍋を食べなければならず、とても緊張しました。一度、醤油がこちらに倒れてきたことがありましたが、危機一髪で回避できて本当にほっとしました」と振り返った。

一方、堤監督は作品のビジュアルについて、「文豪のイメージを具体化するために、木造の豪邸に住んでいるべきだと考えました。その家を探すのにかなり苦労しましたが、理想にぴったりの家が見つかり、意図した通りの映像を撮影することができました」と手応えを語った。
年末のイベントでは、出演者それぞれが今年を振り返り、来年の抱負を語った。
イベントでは、2024年についての質問に対し、のんは「今年は本当に詰め込んだ1年で、まるで水分が抜けていくような充実した日々でした。今は海に飛び込みたいような気分です」と振り返った。一方、田中は「今年はいろいろなことに挑戦できた一年だったが、振り返ると記憶が曖昧で、どれも今年のこととは思えないほどだった」と述懐。考え直してみると『あれも今年だったのか』と思うことが多く、結果として充実していた1年でした」と語った。
さらに、2025年に向けての抱負について、のんは「来年はたくさん水分を取り、心身を潤していきたいと思います。また、映画『私にふさわしいホテル』を多くの方に観ていただきたいです。この映画が年始にご覧いただく方にご利益をもたらし、それが広がっていくことを願っています」と笑顔で述べた。田中は「日々笑って過ごすことが楽しい人生の鍵だと思います。私もたくさん水分を摂り、潤いのある日々を送りたいです」と意気込みを語った。
滝藤は「のんびりとゆったりしたペースで過ごすことができ、満たされた一年だった」と笑顔でコメント。来年に向けては「今年は家族旅行が実現できなかったので、来年こそは行きたい」と願いを語った。
若村は、「元日の震災から始まり、様々な思いを抱えながら能登を支援する一年だった」と振り返り、「何が一番大切なのかを繰り返し考えた結果、今この瞬間を存分に味わうことの大切さに行き着いた」と真剣な表情で語った。
堤監督は、来年11月に70歳を迎えることに触れ、「70代の10年間は、自分の思いを作品に込めて表現していく。この作品を皮切りに、より大胆に挑戦していきたい」と意欲を示した。

イベントでは、のんが劇中のシーンで登場する「文豪コール」を再現し、手にしたシャンパンを振りながら、観客の手拍子に合わせて「逍遥、四迷に鴎外、露伴…」と日本の文豪たちの名前を唱え、会場を大いに盛り上げた。
のんは「覚えるのは大変でしたが、今ではすっかり身についています」と自信をのぞかせた。
イベントの締めくくりに、のんは「登場人物の一人ひとりがとても個性的なので、ぜひお気に入りのキャラクターを見つけてください。主人公・加代子が日々のストレスを吹き飛ばしてくれる作品なので、ぜひ劇場で楽しんでいただけたらうれしいです」と観客にメッセージを送り、イベントは終了しました。

『私にふさわしいホテル』作品情報
公開日 | 2024年12月27日公開予定 |
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キャスト | 監督:堤幸彦 原作:柚木麻子『私にふさわしいホテル』(新潮文庫刊) 出演:のん 田中圭 滝藤賢一 田中みな実 服部樹咲 高石あかり 橋本愛 橘ケンチ 光石研 若村麻由美 |
脚本 | 川尻恵太 |
音楽 | 野崎良太(Jazztronik) |
配給 | 日活=KDDI |
制作国 | 日本(2024) |
上映時間 | 99分 |
公式サイト | https://watahote-movie.com/ |
公式X: | @wands_movie |
Instagram: | @wands_movie |
(C)2024「私にふさわしいホテル」製作委員会