『死に損なった男』完成披露舞台挨拶

完成披露試写会
日時：2025年1月23日（木）
場所：新宿バルト９

登壇者：水川かたまり、正名僕蔵、唐田えりか、喜矢武豊、堀未央奈、田中征爾（監督）　

映画『死に損なった男』は、駅のホームから飛び込もうとしたものの命を取り留めた構成作家の男が、幽霊から「娘につきまとっている男を殺してほしい」と頼まれるというユニークなストーリーを描いた作品です。本作で主人公・関谷一平を演じたのは水川。

イベント当日には、関谷に取り憑く幽霊・森口友宏役の正名僕蔵、森口の娘・綾役の唐田えりか、綾に執拗に付きまとう元夫・若松克敏役の喜矢武豊（ゴールデンボンバー）、一平の同僚・竹下希役の堀未央奈、そして監督の田中征爾が登壇し、作品への思いやエピソードを語りました。

また、唐田は水川について「役柄が水川さんそのもののようで、本当に自然体でした。水川さんがいると、想像していなかったタイミングでクスッと笑えてしまったり、どんなシーンも面白くする力を感じました。さすが芸人さんだと思いました」と絶賛。その一方で、水川本人は「まったく意図していないんです。僕が真剣に演じているシーンで唐田さんがフッとなるので、そこでまた“キッザニア感”を覚えました」と謙遜しつつ振り返りました。

DV夫役を演じた喜屋武は、役作りについて「監督から『悪役としてではなく、普通の人間として演じてほしい』と言われました」と述べ、役柄の人物像について丁寧な指導を受けたことを振り返りました。

一方、堀は「舌打ちをするシーンがあったのですが、これまで人生で舌打ちをしたことがありませんでした。ずっとやってみたいと思っていたのですが、今回“合法的”にできて良かったです。とても気持ちよかったです！」と笑顔で語り、演技を通じて新しい経験ができた喜びを明かしました。

監督の田中は、水川の演技について「衣装合わせの際に初めてお会いしたのですが、立ち稽古を始めると、まだ何の説明もしていないのに、水川さんが役に完全にハマっていて驚きました。プロデューサー陣もその姿に感動し、この映画は成功するという確信を得ました」とその存在感を高く評価しました。

これに対し、水川は「『この人、映画について何も知らないし、不安そうだから、良い言葉をかけて自信を持たせようとしているのでは？』と思っていました。本物の監督なのかも半信半疑だった時期なので、まだ完全には信用していませんでした」と冗談交じりに振り返り、初主演ならではの戸惑いをユーモラスに表現しました。

映画の内容にちなんで「憑りついてみたい人」についての話題が挙がると、水川は「大谷翔平選手です。近くでバッティングを見られるから」と答え、一方、喜矢武は「イーロン・マスクに憑りつきたいです。ノウハウを盗んでお金持ちになりたい」と、それぞれユニークな理由で旬な人物を挙げました。

続いて映画のヒットを祈願するおみくじ企画が行われました。おみくじBOXを前に、正名が「これで『ドッキリ』って出たらどうする？」と冗談を飛ばすと、水川は「お客さんからクリームパイを投げられたり、BOXが爆発するかもしれない……でも、それはさすがに笑えないですね」と冗談混じりに警戒する様子を見せました。

イベントの最後には、映画の大ヒットを祈願し、水川がバズーカ砲を発射するパフォーマンスが行われました。シルバーとブルーのテープが華やかに舞い散る中、田中監督は「公開はもう少し先になりますが、ぜひ映画を楽しんでください！」と観客に向けてメッセージを送りました。

さらに、主演の水川も「全員が全身全霊で取り組んだ作品です。多くの方に観ていただきたいので、ぜひお友達にも勧めてください。映画を観たら感想をシェアして拡散してもらえると嬉しいです」と呼びかけ、作品への反響を期待している様子を見せました。

イントロダクション

「キングオブコント」2021優勝の経歴を持つ空気階段・水川かたまりが映画初主演に挑んだ本作。監督は2019年長編映画デビュー作『メランコリック』が国内外の映画祭で絶賛され数々の賞を受賞した気鋭監督・田中征爾。オリジナル脚本による予測不能な展開と、天才×天才の化学反応に映画ファンならずとも期待が高まる。
そして、共演者には個性豊かなキャストが集結。水川演じる“死に損なった男”関谷一平に取り憑き、娘に付きまとう男の殺害を依頼する幽霊の森口友宏には、「真犯人フラグ」(21-22)、「PICU 小児集中治療室」(22)など人気ドラマへの出演も多く、エキセントリックなキャラクターから冷静沈着な人物まで幅広く演じ分ける実力派俳優・正名僕蔵。森口の娘で関谷が辿る数奇な運命の中心的存在となる森口 綾を演じるのは、先日Netflixで配信開始となった話題沸騰中のドラマ「極悪女王」に出演する唐田えりか。綾に執拗に付きまとい、ついには命を狙われることになる若松克敏を演じるのは、ヴィジュアル系エアーバンド、ゴールデンボンバーのギター担当であり、俳優やタレントとしても活躍中の喜矢武豊。関谷が構成作家として働く芸人事務所「金子プロ」の同僚・竹下希を演じたのは、元乃木坂46にして卒業後は女優・タレント・モデルとマルチに才能を発揮する堀未央奈。同じく関谷と同じ事務所の後輩にして売れっ子作家として活躍する沢本五郎には、昨年カンヌ国際映画祭にて脚本賞を受賞した『怪物』に出演していた森岡 龍。個性豊かな実力派俳優たちが集結し、“死に損なった男”の運命を翻弄する。