映画

『怪獣ヤロウ!』公開記念舞台挨拶

『怪獣ヤロウ!』の公開記念舞台挨拶が2月1日(土)にTOHOシネマズ日比谷で行われ、ぐんぴぃ、菅井友香、手塚とおる、三戸なつめ、八木順一朗監督が登壇した。

本作は、「変化するご当地映画」というテーマを描いた新たな物語である。物語の舞台は岐阜県関市。市役所の観光課に勤める山田一郎(ぐんぴぃ)は、地域活性化の一環として、市長からご当地映画の製作を命じられる。しかし、ありふれたご当地映画の制作に疑問を抱いた山田は、以前からの夢であった「怪獣映画」の製作を思い立つ。ところが、その構想は次第に市政を巻き込む騒動へと発展していく。山田が打ち出した前例のない計画とは何か。そして、関市の未来は彼の手に委ねられることとなる。

ぐんぴぃ

自身が演じた役柄については、(ぐんぴぃ)は「吉田は非常に真面目で、自分の中に『こうあるべき』という考えを持っている人物」と説明。また、「厳格な市長のもとで従順に振る舞いながらも、本当は自分なりの思いを抱えていた」と役の内面を振り返った。さらに、監督と意見を交わしながら撮影に臨んだことを明かし、じっくりと役作りに向き合えたと語った。

菅井友香

本作で劇映画に初出演した菅井は、観客を前に全国公開を記念した舞台挨拶に初めて立つことを明かし、「とても嬉しく、忘れられない一日になりそうです」と笑顔を見せた。

菅井は撮影を振り返り、「さまざまな衣装を着させていただきました。着ぐるみを着たり、今まで経験したことのないような角をつけたりして、まるで映画を通じて変身していくような感覚でした。自分自身の殻を破ることができ、とても楽しかったです」と語った。

三戸なつめ

三戸は、本作の舞台挨拶に初めて参加し、「監督がカウボーイの格好ではなかったのが少し残念ですが、久しぶりに皆さんにお会いできて嬉しいです」と喜びを語った。また、これまでぐんぴぃが舞台挨拶ではTシャツ姿が多かったことに触れ、「今日もTシャツかと思っていたら、可愛らしい服装で驚きました」と笑顔を見せた。

さらに、特に印象に残っているセリフとして「山田の『いただかせていただきます』というセリフが大好き」と明かし、撮影中もぐんぴぃと手塚の掛け合いを目の前で見ながら、笑いをこらえるのに苦労したと振り返った。

右側 手塚とおる

共演者の手塚は、「この作品でしか見られない菅井さんの姿がある」と強調。八木監督も、「普段の菅井さんのイメージをどれだけ覆せるかがポイントでした。まさかこんな姿になるとは、と思うところまで挑戦してもらいました」と、演出の意図を明かした。

菅井は、本作を通じて自身の殻を破りたいという思いがあったことを明かし、「これまでの自分や他人からどう見られるかを意識しすぎて、透明な壁のようなものが自分の中にできていました。この映画の撮影を通して、そうした壁を壊していきたいと感じていました。自分がどう思われるかよりも、どうしたいかという思いが伝わっていたら嬉しいです」と語った。

主演を務めたぐんぴぃは「監督に『役作りは必要ですか?』と尋ねたところ、『いつも通りのぐんぴぃでいいよ』と言われ、少し悔しかったです」と冗談交じりに振り返り、会場の笑いを誘った。また、「怪獣役も担当し、怪獣の動きの研究もしました」と明かした。さらに、「オファーを受けた時はドッキリではないかと思っていましたが、撮影のために岐阜県を訪れて『本当に映画なんだ』と実感しました。ただ、その後『パンツ一丁になってください』と言われた瞬間、やっぱりドッキリかと思いました」とユーモアを交えて語った。

市役所での撮影について、ぐんぴぃは「待ち時間が長いこともありました」と振り返り、その間に手塚が4時間にわたってペン回しを続けていたことを明かした。「3時間ほど経った頃に『ペン回しが好きなんですよ』と話していました」とエピソードを披露すると、手塚は「撮影場所が関市の実際の市役所だったので、周囲では職員の方々が働いていました。そんな中でスマホをいじるのは気が引けて…。でも、ペンを持っていれば仕事をしているように見えるかなと思って(笑)」と、撮影中の様子を語った。

また、撮影現場での食事についての話題では、「関市のご飯がとてもおいしくて、みんなでお弁当を食べるのも楽しい時間でした」と振り返る声が上がった。その中で、ぐんぴぃが「現場のお弁当を2つ、3つとこっそり食べていた」というエピソードが披露されると、手塚は「当時、自分はモンスターエナジーしか飲まないと決めていたので、『君が食べなさい』と言っていたんです。そういう関係でした」と語り、和やかな雰囲気を伝えた。

物語
岐阜県関市。市役所の観光課に務める山田一郎はある日、市長から〝ご当地映画〟の製作を命じられる。しかしどこにでもある〝凡庸なご当地映画〟に疑念を持った山田は、かねてからの夢だった〈怪獣映画〉の製作を思いつく!ダメな自分を変えるため!パッとしない故郷を変えるため!怪獣で、全部をぶっ壊す!!しかしその想いは、市政を巻き込んだ大事件へと発展していく…!果たして山田は、夢だった〈怪獣映画〉を完成させることができるのか!?怪獣映画への愛、映画全編に散りばめられた笑い、主人公の奮闘…映画に必要な全てが込められた怪獣エンタテインメントが爆誕!
怪獣ヤロウ!
怪獣ヤロウポスター改

Credit
ぐんぴぃ
菅井友香 手塚とおる 三戸なつめ
平山浩行 田中要次 麿赤兒 清水ミチコ
監督・脚本:八木順一朗
製作総指揮:太田光代 製作:小野寺嗣夫、中村優子、髙澤吉紀、福浦与一、松岡雄浩、磯野史訓、三上政高、飯田義典、渡辺章仁、和田絵美子
プロデューサー:和田有啓、佐藤雅彦 共同プロデューサー:田代蔦 音楽:ゲイリー芦屋 特技監修:中川和博 脚本協力:山崎太基

撮影:柴田晃宏 照明:高木伶 録音/整音:渡辺丈彦 美術:田中真也 特撮/小道具:武富洸斗 装飾:Frank Okay 衣装:谷村未来 ヘアメイクマネジメント:塚原ひろの ヘアメイク:柿原由佳 編集:瀧田隆一 音響効果:廣中桃李 VFXスーパーバイザー:太田貴寛 VFXプロデューサー:巻田勇輔 カラーグレーディング:根本恒 キャスティング:伊藤尚哉 助監督:安川徳寛 制作担当:長島紗知
特別協賛:貝印株式会社、株式会社ビクトリー、辻屋、株式会社フクタハウス、株式会社オザキ、株式会社大野ナイフ製作所、長村金属株式会社、片桐工業株式会社、株式会社KIKU KNIVES、協同印刷株式会社、協同組合岐阜関刃物会館、鈴木刃物工業、関牛乳株式会社、関信用金庫、青協建設、東海理研株式会社、株式会社マーゴグループ、有限会社三輪塗装、ローラーストーン
補助:岐阜県関市 関市映像作品撮影事業 制作プロダクション:エピスコープ 制作協力:東海制作
製作:チーム「怪獣ヤロウ!」
製作幹事:ファニーパンドラ、Atemo
配給:彩プロ 宣伝:murmur
企画・制作:ファニーパンドラ
2024年/日本/カラー/アメリカンビスタ/5.1ch/80分
©チーム「怪獣ヤロウ!」