第72回ベルリン国際映画祭で金熊賞(最高賞)を受賞したカルラ・シモン監督『太陽と桃の歌』が12月13日(金)より全国ロードショー。今回、家族週間と農協記念日を祝して、家族の仲睦まじい姿や農園で働く日常を切り取った場面写真が一挙解禁された。
少女の特別な夏を描いた初の長編監督作『悲しみに、こんにちは』がベルリン国際映画祭で最優秀新人作品賞とジェネレーション部門グランプリを受賞したカルラ・シモン。長編2作目となる『太陽と桃の歌』はカタルーニャを舞台に、伝統的な家族経営の桃農園が、ソーラーパネルに取って代わられるという世界中で起こっている自然と人間の問題を描き、ベルリン国際映画祭に凱旋するや見事金熊賞に輝いた。世界各地で56の映画祭やアワードに受賞&ノミネートされた必見作が、遂に日本で公開となる。
日本では11月の第3日曜日前後1週間を「家族週間」とし、子どもや家族を社会で支えることの大切さを改めて理解する期間に定めている。さらに本日11月19日は農協記念日。農業生産力の増進はもちろん、農民の経済・社会的地位向上を目的とした記念日。そんな期間にあわせて今回解禁となる場面カットは、3世代にわたって桃農園を営む10人を越える大家族のソレ家が、家族総出で桃の収穫をし、休日はみんなで食卓を囲み遊ぶ、愛おしい日々を切り取った数々。
美味しい料理を家族みんなで囲むのは、カタルーニャの人々が大切にしている時間。スペインのソーセージ「ロンガニーサ」やカタツムリを焼き上げる郷土料理を囲み、庭のプールを楽しんだり寝室で思い思いにくつろぐ子どもたちの姿に、固い絆で結ばれたソレ家の生活が垣間見える。
この映画はそんな彼らがさらされる「ジェントリフィケーション」と呼ばれる環境プロジェクトが伝統的な農地に犠牲を強いる問題や、大手卸売業者の買い叩きによる農家の「適正価格」の訴えを美化することなく慈しむ視点で描いている。急激な時代の変化に晒される家族の絆を通して、世界の未来を問いかける──こんな時代を生きるための希望をくれる、今必見のヒューマンドラマだ。
『太陽と桃の歌』は12月13日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズ シャンテほかにてロードショー。
太陽と桃の歌
2024年12月13日(金)ヒューマントラストシネマ渋谷、TOHOシネマズ シャンテほかにてロードショー
監督・脚本:カルラ・シモン 『悲しみに、こんにちは』
出演:ジョゼ・アバッド、ジョルディ・ プジョル・ ドルセ、アンナ・ オティン
2022年/スペイン・イタリア /カタルーニャ語/カラー/ヴィスタ/5.1ch/121分/原題:ALCARRÀS/日本語字幕:草刈かおり
後援:スペイン大使館 インスティトゥト・セルバンテス東京
配給:東京テアトル
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