映画

『夏目アラタの結婚』公開初日舞台挨拶

公開初日舞台挨拶
日付:9月6日(金)
会場:新宿ピカデリー
登壇:柳楽優弥、黒島結菜、中川大志、丸山礼、市村正親、堤幸彦監督

柳楽がブーケトスを終えた後、「盛り上がってくれたようで、いい思い出になりました!」と感謝の言葉を述べ。会場の満席に「最高の初日を迎えられて、本当に嬉しい」と語り、大きな拍手に包まれていました。

黒島は、初めてのブーケトスに緊張した様子で「どこに投げたらいいのかわからなくて、目をつぶって投げました」と照れ笑いしながらも、「楽しくて素晴らしい経験になりました」と共感を示しました。

中川は「風の抵抗を考えて投げ方や角度を変えた」と語り、丸山は「実生活ではまだブーケトスをしたことがないので、リアル結婚式の練習になりました」とコメント。市村も「ある方からの視線をずっと感じたので、その方に向けて投げました」と、初めての体験に心を弾ませていました。

柳楽と黒島は、アクリル板越しにスリリングなやり取りを繰り広げる共演を果たしました。黒島は、表情が激しく変わる死刑囚という難役に挑み、「毎日撮影でへとへとになりながら取り組んでいた」と撮影の大変さを明かし。そんな時、柳楽から高級鰻弁当の差し入れがあったそうです。黒島は「法廷のシーンでは100人以上のエキストラさんがいたんですが、柳楽さんはその全員分も準備してくださって、本当に素晴らしい気遣いだと思いました」と柳楽の行動に感動したことを語り、鰻弁当のおかげで元気を取り戻し、「今日も頑張ろうと思えました。ありがとうございました」と感謝の言葉を述べました。

柳楽は「鰻が大好き」と語り、「現場に差し入れを入れると士気が上がり、自分も気分が上がる」と振り返って、自身のモチベーションアップにもつながっていたと明かしました。一方、鰻弁当を食べられなかった丸山は、「法廷シーンにいなかったから残念」と冗談を言い、「残り香だけいただきます」と、場内を笑わせました。

また、真珠の無罪を信じる弁護士を演じた中川が黒島に「衣装で一番のお気に入りは?」と尋ねると、黒島は「意外にも制服がまだ似合うと思いました」と微笑み。これに対して中川が「制服、とても似合っていましたよね」と賛同すると、会場からも拍手が。黒島は「これが最後かもしれないと思うと、嬉しいけれどもっと大人にならないといけない気もして複雑です」と制服姿への複雑な思いを語り、観客にその心境を明かしました。

今回の作品で特に気に入った点について、柳楽は「『卒業』などのクラシック映画に見られるような、映画だからこそ描けるファンタジーの要素が好きでした」と述べ、さらに法廷シーンについても「マーロン・ブランドやジェームズ・ディーンが活躍した時代の映画にあるようなファンタジーが表現されていて、自分もその挑戦に参加したいという思いで臨みました」と振り返りました。

真珠の担当弁護士を演じた中川は、黒島との共演について「法廷のシーンはかなり見せ所ですし、大変な撮影でしたね。台本で10ページぐらいのシーンを通しで撮影したので緊張感がありました」と述懐。アラタが勤める児童相談所の先輩という役どころの丸山は、映画初出演ながら「黒島さんは同い歳ということもあってライバル視していた部分もある」と言って会場をざわつかせつつ、「ガタガタの歯のマウスピースを何カ月も付けて練習していた話を聞いて、絶え間ない努力をする女優さんなんだと思いました」と黒島に対する尊敬の思いを口にした。

裁判長を演じた市村は、劇中のあるシーンで、黒島の演技が印象的だったことに触れ、特に彼女のジャンプがマイク・ニコルズ監督の名作『卒業』を思い起こさせたと述べ。「黒島さんのあのジャンプを見て、裁判長として感動し、心が跳ね上がった」と称賛の言葉を贈りました。

さらに、堤はこの映画の撮影において初めての試みを経験したと語っています。彼は実際に東京拘置所の前で早朝にロケを行い、建物内部の取材も行ったと述べ、その現実的なロケーションが映画制作に大きく貢献したと話しています。

舞台挨拶では、佐藤二朗が演じた死刑囚アイテムコレクター・藤田信吾についても話題が挙がりました。柳楽は、14歳の頃から佐藤と共演しており、彼にとっては「親戚の二朗さん」のような存在だと懐かしそうに振り返り、今回の共演も楽しかったと語りました。

一方、黒島は「直接のセリフのやり取りはなかったものの、法廷シーンで佐藤さんが後ろでブツブツつぶやいている姿が印象的だった」と述べ、完成した映像を観た際に「不気味さが一番際立っているキャラクターで、すごく好きです」と感想を語りました。

黒島は、公開初日に観客が作品を楽しんでくれた様子に自信を感じ、「皆さんにいろんな人におススメしていただき、もっと多くの方に観ていただきたいです」と観客に向けてメッセージを送りました。続いて柳楽は、「この作品の魅力は、1960年代前後のマーロン・ブランドやジェームズ・ディーンが出演したクラシック映画のように、“映画だからこそ描けるファンタジー”がある点だと思います」「『どういった挑戦になるのだろう』という好奇心で参加した作品が、満席で拍手をいただき、最高の初日を迎えることができました」と語り、作品への感謝を表現しました。イベントは大盛況のうちに幕を下ろしました。

夏目アラタの結婚

「夏目アラタの結婚」作品情報

公開日 2024年9月6日公開予定
キャスト 監督:堤幸彦
原作:乃木坂太郎「夏目アラタの結婚」(小学館ビッグコミックスペリオール刊)
出演:柳楽優弥 黒島結菜 中川大志 丸山礼 立川志らく 福士誠治 今野浩喜 市村正親
配給 ワーナー・ブラザース映画
制作国 日本(2024)
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/natsume-arata/
公式X @natsume_arata
Instagram @natsume_arata

(C)乃木坂太郎/小学館 (C)2024 映画「夏目アラタの結婚」製作委員会

(取材編集作成 酒井 修)