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『化け猫あんずちゃん』ヒット祈願イベント

『化け猫あんずちゃん』ヒット祈願イベント
日程:7月8日(月)
場所:今戸神社
登壇者:森山未來、五藤希愛、市川実和子
久野遥子監督、山下敦弘監督
近藤慶一(シンエイ動画プロデューサー)、エマニュエル=アラン・レナール、ピエール・ボサロン(MIYU Productions プロデューサー)

熱狂的ファンを持ついましろたかし氏による漫画「化け猫あんずちゃん」がアニメーション映画 化!久野遥子・山下敦弘が W 監督を務め、俳優の森山未來が主人公の化け猫の声と動きを担当し、第 77 回カンヌ国 際映画祭「監督週間」にて公式上映され、アヌシー国際アニメーション映画祭 2024 ⻑編コンペティション部門への正式出 品された、世界中から注目を集める映画『化け猫あんずちゃん』。
この度、7 月 8 日に招き猫発祥の地ともいわれる今戸神社にて本作の公開直前大ヒット祈願イベントを実施。キャラクターの声と動きを担当した森山未來、五藤希愛、市川実和子、そして久野遥子監督、山下敦弘監督が出席した。
本殿で祈祷を受けた後、キャスト・監督らが登場し、本作の見どころや撮影、制作の裏側、公開に向けた意気込みなどを語り、本作を製作したシンエイ動画と、フランスの MIYU Productions のスタッフも出席し、日仏合作で贈られる本作の魅力をアピールした。

2020年のパイロット版制作から「化け猫あんずちゃん」に関わってきた森山は、山下監督と近藤プロデューサーとのつながりについて、自身が主演を務めた映画「苦役列車」での共演がきっかけであり、「いろんなご縁があって面白そうだと思って、軽い気持ちで始めました」と振り返りました。そして、「まさかこんなに大きな映画になって、猫に縁のある神社でみんなで集まってお披露目できるとは思っていなかったので面白いものですね」と笑いました。

「化け猫あんずちゃん」はフランスのスタジオ・Miyu Productionsが背景を担当し、“日仏合作”作品となりました。レイナールプロデューサーは、制作に携わることになった理由について、久野監督による短編アニメ「Airy Me」の存在がきっかけだったと明かしました。レイナールプロデューサーは「初めて観たときに小さな宝石を見つけた気分でした。会社として日本とも作品を作ってきましたが、日本と仕事をするのであればぜひ久野監督と仕事がしたいと思っていました。シンエイ動画さんがこの作品を準備していたので、ぜひ関わらせていただきたいと思い、とても光栄で、今でも幸せに思っています」と語りました。

撮影の様子について、市川は「現場ではすごく……稽古中のような格好でした」と苦笑いしながら話し、森山も「僕は猫耳のカチューシャとしっぽ、ベージュのTシャツに短パンで出演しました。作品の衣装を伊賀大介さんが担当していることをすっかり忘れるくらいでした。通常は音を録る機材がフレームに入ってはいけないのですが、今回は音を録ることが優先でしたし、照明部もいない。自主制作映画のような感じがすごくありましたね」と振り返りました。完成した作品を観て、市川は「あんずちゃんが点と線で描かれたキャラクターなのに、未來くんをリアルに感じるような現実感がありました」と驚きを語りました。

現場での印象的なシーンについて、森山と市川、山下監督は柚季が夏祭り会場で鬼に囲まれるシーンを挙げました。山下監督は「たくさんのキャストが来ていて、猫耳を付けたり傘を背負ったりしていました。コスプレとしては中途半端でみすぼらしいのに、みんな汗だくで真剣にやっていました。かなりシュールな現場でした」と笑い、市川も「でもすっごくかわいいんですよ」とコメントしました。

五藤は2022年夏に行われた撮影を振り返り、「すごく暑かったです。森山さんとは初日から一緒でしたが、あんずちゃんが木に登るシーンが印象的でした。本番で本当に高い木に森山さんが猫のようにスススっと登っていったのがすごかったです」と述べました。

久野監督は作画について「皆さんの演技が素晴らしいので、アニメになってもその良さが失われないように気をつけました。演技が面白い部分は、アニメにしてもそのまま面白くなります。あんずちゃんと貧乏神の対決シーンも暑い日で、皆さんが汗をかいているだけで迫力がありましたので、アニメでもその汗を描きました」とコメントしました。キャストとキャラクターが似ていることについて、森山が「貧乏神役の水澤紳吾さんなんかそのままです。あと閻魔大王役の宇野祥平も」と語ると、山下監督は「森山さんだけですよ、原型ないのは」とツッコミを入れました。

話題は「化け猫あんずちゃん」が「第77回カンヌ国際映画祭」の“監督週間”と「アヌシー国際アニメーション映画祭2024」の長編コンペティション部門に選出されたことに移りました。山下監督は「正直なぜカンヌに呼ばれたかわかりませんが、カンヌはメッセージ性の強い作品が多いので、その中で映画祭を癒すポジションだったのかと思います。温かく迎えられました」と回想。久野監督も「激しい作品を観た後に癒されると言われました。妖怪や地獄が登場するので、宗教観の違いも面白がってもらえたのかと思います」と分析しました。

監督たちから出た“癒し”という言葉を受け、森山は「国内だけでなく海外でもこれから癒しの波が広がっていくと思うので、楽しみにしてください」と挨拶。五藤は「この作品は子供だけでなく大人の方も楽しめる作品です。ロトスコープを使ったかわいいデザインですが、現実味のある、今までに見たことのない感動するアニメーションになっていますので、劇場で多くの人に観てもらいたい」と作品をアピールし、登壇者たちから称賛を浴びました。

2024年7月19日(金)全国公開

監督:久野遥子・山下敦弘
原作:いましろたかし『化け猫あんずちゃん』(講談社 KCデラックス 刊)
キャスト(声・動き):森山未來 五藤希愛
青木崇高 市川実和子 鈴木慶一 水澤紳吾 吉岡睦雄 澤部 渡 宇野祥平
制作プロダクション:シンエイ動画×Miyu Productions
脚本:いまおかしんじ 音楽:鈴木慶一 編集:小島俊彦
キャラクターデザイン:久野遥子 作画監督:石舘波子 中内友紀恵
美術監督& 色彩設計:Julien De Man コンポジット開発:Guillaume Cassuto
撮影監督:牧野真人 CG監督:飯塚智香 音響監督:滝野ますみ
実写撮影協力:マッチポイント
撮影:池内義浩 録音:弥栄裕樹 スタイリスト:伊賀大介
主題歌:「またたび」佐藤千亜妃(A.S.A.B)
プロデューサー:近藤慶一 Emmanuel-Alain Raynal Pierre Baussaron 根岸洋之
製作:化け猫あんずちゃん製作委員会
配給:TOHO NEXT

公式サイト:
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@ghostcat_anzu