映画

『ロイヤルホテル』に松本穂香、井桁弘恵、小川紗良ら著名人から絶賛コメント到着

本作は、オーストラリアの荒野にたたずむ「ロイヤルホテル」という名のさびれたパブを舞台に、ワーキング・ホリデーに来た女性2人に襲い掛かる身の毛もよだつ悪夢を描いた新感覚のフェミニスト・スリラー。2016年に『Hotel Coolgardie(原題)』としてドキュメンタリー映画化された、オーストラリアに実在するパブがモデルとなっている。このドキュメンタリーは、フィンランドの女性バックパッカー2人が住み込みで働く中でハラスメントを受ける様子を詳細に記録。本作を手掛けた監督のキティ・グリーンは審査員を務めたある映画祭でこのドキュメンタリー映画を目にし、そこからインスピレーションを受け『アシスタント』(19)の主演ジュリア・ガーナーやスタッフを再集結して作り上げた。

このたび主演を務めたジュリア・ガーナーのインタビュー映像が到着。今作で、キティ・グリーン監督と二回目のタッグを組んだことについて前作の『アシスタント』に出演した経験から、脚本を読む前から乗り気だったという。「傑作になると確信していた。脚本を読んでみて、再確認し二つ返事で受けた。監督とのタッグが組めることがうれしくてすぐに返事をした」と笑顔で語っている。また、グリーン監督のことを「すばらしい芸術家であり優しい人でもある」と絶賛。さらに、本作のアクションシーンはスタント無しで行ったと明かしており、「スタントが好きなの」と回答した。

さらに先んじて本作を鑑賞した各界の著名人からの絶賛コメントが到着。ホラー映画好きの俳優、松本穂香は「世の中の縮図のような映画でした。優しい人が我慢をし、平気で傷つけてくる人がいる」とコメント。本作が“旅行先”で起きた出来事にちなみ、旅行好きだという俳優・モデルの井桁弘恵からは「いわゆるスリラー映画ではない、我慢の先にある正義が導く結末に彼女たちの強さを感じました」と女性たちの決意を示す新時代のエンディングについて触れた。

ほか、小川紗良(文筆家・映像作家・俳優)、伊藤さとり(映画パーソナリティ)、小野寺系(映画評論家)、北村紗衣(英文学者)、河野真太郎(ジェンダー研究・文化研究)からもコメントが到着。コメント全文・一覧は以下にて。

AYUMI TAKAHASHIによるイラスト

また、Google、L’Occitane、Nike、Coca-Cola、Starbucksなど世界中のブランドとコラボレーションし、さまざまな作品を手掛けるイラストレーター・クリエーティブディレクターのAYUMI TAKAHASHIからイラストが寄せられた。迫りくる男性たちを背に、主人公二人の決意が見える表情を描いた力強いものとなっている。

『ロイヤルホテル』は7月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開。

著名人コメント一覧(順不同・敬称略)

松本穂香(俳優)
世の中の縮図のような映画でした。
優しい人が我慢をし、平気で傷つけてくる人がいる。
誰も守ってはくれないし、守られたいわけでもない。
自分自身で警戒心と誇りを持って生きていかないと、簡単に壊されてしまう世の中。
現実は残酷だけど、自分で選択することは出来るはず。
自分の意思をどれだけ持って生きるかが大切なのだと思います。

井桁弘恵(俳優・モデル)
対照的な2人の女性が無秩序の『ロイヤルホテル』という閉鎖的な空間の中で徐々に崩壊していく様子が生々しく、衝撃的。
ただ、いわゆるスリラー映画ではない、我慢の先にある正義が導く結末に彼女たちの強さを感じました。

小川紗良(文筆家・映像作家・俳優)
彼女たちを、あまり怒らせない方がいい。貧困、性差、異邦人……。
あらゆる面で弱い立場にある彼女たちの、うんざりするような日々のなかで、とんでもない底力を見てしまった。
女ふたり、バディものの問題作。

伊藤さとり(映画パーソナリティ)
ハラスメントとはなんなのか。
その全てが詰まった本作は、出口の見えないサイコサスペンスのよう。
緊張が続く状況下で、選択により運命が左右する命懸けの脱出ゲームを食い入るように見守った。
不快に感じるか否かで、自身の加害性が露わになる踏み絵的映画だ。

小野寺系(映画評論家)
未来に希望をもって社会に飛び出していく若者たち。
だが、経験を積んだ女性ほど失望や、燃えるような怒りをおぼえるようになっていく……。
本作は、女性たちにとっての“現実”の日々を追体験させることで、いったい“何”が彼女たちを蝕んだのか、その真相へと観客を導いてくれる。

北村紗衣(英文学者)
若者たちが旅先で大変なトラブルに巻き込まれる…というスリラーはたくさんありますが、この映画は今まで見た中でもそれを一番と言っていいくらいリアルに描いた作品だと思います。
『マッドマックス』シリーズみたいな映画がオーストラリアで作られる背景には何があるのか…ということを女性の視点から描いた作品でもあります。

河野真太郎(ジェンダー研究・文化研究)
この映画は『テルマ&ルイーズ』を裏返して、もう一度裏返す。
二人が働くロイヤルホテルは、いまだに女性をモノ扱いする現代の職場の縮図。
そこからテルマとルイーズのように激走できない二人もまた、現代女性のリアルな姿。
だがそれで終わると思ったら大間違い。
前作『アシスタント』の結末を乗り越えて、二人が向かう未来は?

作品情報

ロイヤルホテル
2024年7月26日(金)よりヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国順次公開

STORY
ハンナ(ジュリア・ガーナー)とリブ(ジェシカ・ヘンウィック)の親友2人。旅行で訪れたオーストラリアでお金に困り、荒れ果てた田舎にある古いパブ「ロイヤルホテル」に滞在し、バーテンダーとしてワーキング・ホリデーをすることに。単なる接客バイトかと思いきや、彼女たちを待ち受けていたのは、飲んだくれの店長(ヒューゴ・ウィーヴィング)や荒々しい客たちが起こすパワハラやセクハラ、女性差別の連続だった。楽観的なリブは次第に店に溶け込んでいくが、真面目なハンナは孤立し精神的に追い込まれ、2人の友情は徐々に崩壊していく……。

監督・脚本:キティ・グリーン『アシスタント』  脚本:オスカー・レディング  プロデューサー:リズ・ワッツ、エミール・シャーマン、イアン・カニング  撮影:マイケル・レイサム『アシスタント』  作曲:ジェド・パーマー『アップグレード』  出演:ジュリア・ガーナー『アシスタント』、ジェシカ・ヘンウィック『マトリックス レザレクションズ』、ヒューゴ・ウィーヴィング『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズ、トビー・ウォレス『ベイビーティース』、ハーバート・ノードラム『わたしは最悪。

2023年/オーストラリア/91分/2.39:1/英語/原題:The Royal Hotel/カラー/5.1ch/ 字幕:田沼令子 配給・宣伝:アンプラグド

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公式サイト https://unpfilm.com/royalhotel