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『リッチランド』予告編が解禁!

第二次世界大戦下のアメリカ、マンハッタン計画のもとで生まれた町の知られざる歴史と現在を描いたドキュメンタリー映画『リッチランド』が7月6日(土)よりシアター・イメージフォーラムにて公開となる。
平和で美しいアメリカの典型的な郊外の町、ワシントン州南部にあるリッチランド。のどかに暮らす人々が応援する地元高校のフットボール・チームのトレードマークは「キノコ雲」と「B29爆撃機」。そう、リッチランドは、1942年からのマンハッタン計画における核燃料生産拠点で働く人々とその家族が生活するために作られた町なのだ。長崎に落とされた「ファットマン」のプルトニウムはハンフォード・サイトで精製されたもの。「原爆は戦争の早期終結を促した」と町の歴史を誇りを口にする者が数多くいる一方で、多くの人々を殺戮した“原爆”に関与したことに逡巡する者もいる。
『オッペンハイマー』のその後、アメリカは“原爆”とどう向き合ってきたのか? その罪と痛みを背負うのは誰なのか? 近代アメリカの精神性、そして科学の進歩がもたらした、人類の“業”が重層的に浮かび上がる叙事詩的ドキュメンタリーが、世界中の映画祭での上映を経てついに日本で公開になる。
日本人の原爆史観を揺さぶる本作のエッセンスを凝縮した予告編がいよいよ解禁。

© 2023 KOMSOMOL FILMS LLC

その木の実はプルトニウム、わたしたちはその果実を食べた―

リッチランド高校の「キノコ雲」は町のいたるところで掲げられ、「原爆は戦争の早期終結を促した」と誇りを口にする人々。一方で「川の魚は食べない」と語る者たちは、核廃棄物による放射能汚染への不安を今も抱えながら暮らしている。

町の歴史を誇りに思う者がいる一方で、多くの人々を殺戮した“原爆”に関与したことに逡巡する者もいる。そしてまた「ハンフォード・サイト」自体、ネイティブアメリカンから“奪った”土地だったのだ。様々な声が行き交う中で、被爆3世であるアーティスト・川野ゆきよがリッチランドを訪れ、町の人々との対話を試みるのだが…。

リッチランドが生まれ、発展してきた歴史を紐解きながら、何気ない人々の日常の背景には常に「原爆」が横たわっていた町を描き出す。多くの犠牲のもとで、多くの命を奪い、存在そのものが人類の脅威となってしまった“原爆”。『オッペンハイマー』のその後、アメリカは“原爆”とどう向き合ってきたのか?その罪と痛みを背負うのは誰なのか?近代アメリカの精神性、そして科学の進歩がもたらした、人類の“業”が重層的に浮かび上がる叙事詩的ドキュメンタリー。

© 2023 KOMSOMOL FILMS LLC

【作品情報】

『リッチランド』
(2023/アメリカ/93分/カラー/5.1ch/DCP)
監督:アイリーン・ルスティック
撮影:ヘルキ・フランツェン/編集:アイリーン・ルスティック/音響デザイン:メイル・コスタ・コルバート/エグゼクティブ・プロデューサー:ドーン・ボンダー、ダニエル・J・チャルフェン、マーシー・ワイズマン/プロデューサー:アイリーン・ルスティック、サラ・アーシャンボー
製作:コムソモール・フィルムズ/宣伝:テレザ/配給:ノンデライコ
© 2023 KOMSOMOL FILMS LLC

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