映画

『ミッシング』公開御礼舞台挨拶

映画『ミッシング』公開御礼舞台挨拶
日時:5月30日(木)
場所:丸の内ピカデリー
登壇:石原さとみ、青木崇高、有田麗未

映画の公開から29日(水)までに、既に約23万人の動員を達成し、絶賛の声が相次いでいる本作。司会者から「周囲からの感想は届いていますか?」と質問されると、石原は「これまでにないほど多くの感想をいただいています。友達の友達や家族の同僚など、知り合いを通じて伝えられることも多く、反応がとても熱いです。また、同業の俳優さんや女優さんからも長文のメッセージをいただき、とても嬉しいです」と、その反響の大きさに驚いている様子を語りました。

石原さとみ

青木も多くのメッセージを受け取っているとのことで、「皆さん、とにかく感動したと言ってくれますが、具体的な感想はまだまとまっていないようです。それでも『見られてよかった』というメッセージが多く、とても嬉しいです」と笑顔で答えました。

青木崇高

また、本作の公式サイトで実施している“感想投稿キャンペーン”には、「365日24時間、(子供に)つきっきりなんて無理だし、2秒目を離しただけでいなくなる。自分の命と引き換えに(失踪した子供が)見つかるものなら、すぐにでも死ねるよな親なんて。何かに当たりたいのに当たれない。狂ってしまえば楽なのに、それすらもできない石原さとみの抑制された演技は素晴らしかった」といった感想が寄せられています。これについて石原は、「自分の命よりも大切だという思いがとても伝わってきました。非常に胸が苦しくなりました」と感慨深げに語りました。

青木はまた、石原への賛辞を贈り、「この作品に向き合うこと自体が非常に大変なことだったと思います。実生活で母としての喜びが高まっている時期に、このような重いストーリーに取り組むのは、相当な覚悟が必要だったでしょう。その覚悟に対して、心から拍手を送りたいです」と、その挑戦と努力を称えました。

青木崇高/石原さとみ

本作は、ヨーロッパ、アジア、北米などの5カ国で開催される映画祭に招待され、上映が決定しています。監督の吉田恵輔氏は現在、ドイツ・フランクフルトで開催中の「ニッポン・コネクション・フェスティバル」に参加中です。そんな中、「海外のお客様の反応も気になりますね?」との質問に対し、青木は「文化や歴史は違えど、母と子の関係は普遍的なものですからね」と述べました。

青木は、「どの場面で感情が動かされたのか、海外の映画祭での反応を監督からぜひ聞きたいです」と、海外での受け止められ方に強い興味を示していました。

中盤に差し掛かった頃、劇中で石原さとみと青木の娘・美羽を演じた有田麗未がサプライズで登場しました。

有田は撮影中の思い出について「公園で遊んだことと、待ち時間にトランプやしりとりをしたことが楽しかったです!」と笑顔で振り返りました。それに対し石原は「走り過ぎてバテてたね(笑)」と、その時の青木の様子を明かし、3人が本気で遊んでいた微笑ましいエピソードを共有しました。

さらに、有田から石原と青木へのプレゼントがありました。劇中でも印象的に登場する有田が描いたお父さんとお母さんの似顔絵にちなみ、有田は改めて石原と青木にそれぞれの似顔絵をプレゼントしました。

石原の絵には、似顔絵のほかにリボンや花火などがカラフルに描かれていました。有田は「お母さんに髪の毛を結んでもらったことや、海の前で瓶の中に石を入れて遊んだことが楽しかったからそれも描きました。花火をしたこともすごく楽しかったので、大きく描きました」と説明しました。石原はそれを聞いて、「あの時間は本当に楽しかったね!」と涙ぐみながら満面の笑みを浮かべていました。

青木崇高/有田麗未/石原さとみ

次に青木の絵が紹介されました。絵にはカメや魚、貝、カブトムシが描かれており、有田は「お父さんは海(漁港)で働いているから海の絵をいっぱい描きました。カブトムシ公園で遊んだからカブトムシの絵も描きました!」と説明しました。青木は「そっくりじゃん!」と似顔絵を絶賛し、「これはたまらないですね」としみじみと絵を眺めていました。

 

また、劇中に登場する絵はすべて有田が実際に描いたもので、司会者から「絵を描くことは好きですか?」と質問されると、有田は「大好きです!」と笑顔で答えました。「演技することは好きですか?」という質問には、「セリフを覚えることが好きです!だから映画をあと3回くらい見て全員のセリフを覚えようと思います!」と、大人顔負けの意欲を見せました。

青木崇高/有田麗未/石原さとみ

最後に青木が、劇中で美羽が見せるリップロールを有田に促し実際に披露すると、「上手にできているね!」と優しい笑顔で称賛した。

最後の挨拶では、有田は、「今日は皆さんが来てくれて本当にありがとうございます。お母さんとお父さんみたいに素敵な俳優になれるように頑張ります!」と大きな声で宣言した。

有田麗未

青木は、「平日の劇場の入りが週末を超えているというニュースを見ました。これは非常に珍しい現象で、皆さんの口コミの力によるものだと思います。『観る価値がある』という声が広がっていることがとても嬉しいです」と、鑑賞した観客への感謝を述べました。さらに、「作品の中心で母親役をしっかりと体現してくれた石原さんに、本当に感謝しています」と、石原への感謝の気持ちでメッセージを締めくくりました。

最後に石原は、「この作品には全キャストのエネルギーが詰まっています。観る前よりも、観た後の方が確実に心に何かが生まれると感じます。また、SNSの力は負の側面だけでなく、前進する力も持っていることを改めて感じます。皆さんには、その力を使って温かい言葉を発信していただければと思います。」と締めくくりました。

物語・・・
とある街で起きた幼女の失踪事件。あらゆる手を尽くすも、見つからないまま 3 ヶ月が過ぎていた。
娘・美羽の帰りを待ち続けるも少しずつ世間の関心が薄れていくことに焦る母・沙織里は、夫・豊との温度差から、夫婦喧嘩が絶えない。
唯一取材を続けてくれる地元テレビ局の記者・砂田を頼る日々だった。
そんな中、娘の失踪時、沙織里が推しのアイドルのライブに足を運んでいたことが知られると、ネット上で“育児放棄の母”と誹謗中傷の標的となってしまう。
世の中に溢れる欺瞞や好奇の目に晒され続けたことで沙織里の言動は次第に過剰になり、いつしかメディアが求める“悲劇の母”を演じてしまうほど、心を失くしていく。
一方、砂田には局上層部の意向で視聴率獲得の為に、沙織里や、沙織里の弟・圭吾に対する世間の関心を煽るような取材の指示が下ってしまう。
それでも沙織里は「ただただ、娘に会いたい」という一心で、世の中にすがり続ける。
その先にある、光に———。
映画『ミッシング』

「ミッシング」作品情報

公開日 2024年5月17日より全国公開中
キャスト 監督:吉田恵輔
出演:石原さとみ 青木崇高 森優作 小野花梨 細川岳 有田麗未 小松和重 カトウシンスケ 山本直寛 柳憂怜 美保純 中村倫也
製作 井原多美 菅井敦 小林敏之 高橋雅美 古賀奏一郎
企画:河村光庸 プロデューサー:大瀧亮 長井龍 古賀奏一郎 アソシエイトプロデューサー:行実良 小楠雄士
撮影:志田貴之 照明:疋田淳 録音:田中博信 装飾:吉村昌悟 衣装:篠塚奈美 ヘアメイク:有路涼子
配給 ワーナー・ブラザース映画
制作国 日本(2024)
上映時間 118分
公式サイト https://wwws.warnerbros.co.jp/missing/
公式 X @kokoromissing
 Instagram @kokoromissing

(C)2024「missing」Film Partners

(取材編集作成 酒井 修)