F1界の“帝王”と呼ばれた男、エンツォ・フェラーリの情熱と狂気に満ちた生き様を圧倒的熱量で描く衝撃の実話『フェラーリ』が7月5日(金)に公開される。この度、迫真の本編映像を交えながら、アダム・ドライバーとマイケル・マン監督が感じた “エンツォ・フェラーリ”の情熱と狂気、そして命がけの撮影秘話を明かす貴重な特別映像が公開された。
イーストウッド、スピルバーグ、スコセッシ、ジャームッシュ、そしてリドリー・スコットら、錚々たる巨匠たちから引く手あまたの俳優アダム・ドライバー。元海兵隊員という異例のキャリアを持ち、その強靭な精神力で様々なキャラクターを憑依させてきた。
今回もエンツォの人生を徹底的に調べ上げ「エンツォの原動力は敗北感や屈辱だ。僕もこの業界にコネが無かったが、演技への情熱や自信を頼りに突き進んでいった。彼の厳しさや野心、目前のことへの没頭感に共感した」と振り返る。自身の挫折とエンツォの挫折との意外な共通点を役作りにも活かす徹底した姿勢は本作でも健在だ。
マイケル・マン監督も撮影を振り返り「アダムの中にエンツォがいた。アダムはエンツォの心の状態や彼が周囲に抱く感情を再現していたよ」とその憑依ぶりと役者魂を絶賛。
さらに、役作りのため実際のレース場でフェラーリでの走行に挑戦したアダムは「高速で走りながらカーブの頂点を探る。少しのロスが記録に響くんだ。レースでの集中力を知り彼を理解した。ビジネスへの姿勢やレーサーとしての精神をね。1秒でも気を抜けば死に直面すると思った」と命がけの役作りを振り返りつつ「的外れでも自分の演技を知るために挑戦するのは大切だ。満足のいくシーンの決定権は監督にある。僕はタイミングを逃さず全力を尽くすだけだ」とまさにエンツォ・フェラーリのごとくストイック且つ命知らずな役者観を語る。
製作・監督は『ヒート』、『インサイダー』など数々の傑作を生みだし、『フォードvsフェラーリ』では製作総指揮を務めた巨匠マイケル・マン。主人公エンツォ・フェラーリにアダム・ドライバーをはじめペネロペ・クルス、シャイリーン・ウッドリー、パトリック・デンプシーなど豪華実力派俳優が集結。「壮大で濃密なドラマ(ギレルモ・デル・トロ)」、「名優たちの競演(アレハンドロ・G・イニャリトゥ)」、「傑作(ドゥニ・ヴィルヌーヴ)」と世界の名匠たちからも激賞を浴びる本作。構想30年、マイケル・マン監督のキャリア最大の野心作にして、真の映画が持つ凄みと興奮に満ちた超大作が日本上陸。
元レーサーにして、カーデザイナー、そして自ら立ち上げたフェラーリ社をイタリア屈指の自動車メーカーへと成長させたエンツォ・フェラーリ。だが、その私生活は謎に包まれ、1988年に亡くなってから現在まで、多くの毀誉褒貶に晒され続けている。本作は1957年、59歳だったエンツォの波乱と激動の1年を描く。 |