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『ビリオン×スクール』で異彩を放つ倉沢杏菜“承認欲求モンスター”から“VRおじさん”まで

毎話繰り広げられるアドリブ演技合戦が話題を呼んでいる、山田涼介主演のフジテレビ金9ドラマ『ビリオン×スクール』が、回を重ねるごとにファン層を拡大し続けている。
昨日8月2日(金)放送された第5話は、倉沢杏菜(くらさわ・あんな)演じる、0組1軍生徒の松下リナが、パパ活に手を伸ばし事件に巻き込まれてしまう注目回。

学校は夏休みが始まるなか、副担任の芹沢一花(木南晴夏)が、松下リナ(倉沢杏菜)のパパ活姿を目撃する。加賀美零(山田涼介)は“パパ活の現場データが取れるチャンスだ!”と、リナのバイト先を訪ねる。中年男性との写真を見せるも、「ご飯食べたりしてるだけ、やめる気ないから。」と突っぱねるリナ。加賀美がAI教師・ティーチ(安達祐実)にアドバイスを求めると、リナのSNSがブランド物などお金をかけた投稿で溢れており、“承認欲求モンスター”であることが判明。

「フォロワーを100倍にしてやる」と呼び出し、“いじめられっ子がいじめっ子に復習する動画”を撮るも全然バズらず、加賀美のコネを使って、なんとかフォロワー数を増やした。しかしリナの喜びもつかの間、家族からは動画を消すよう怒られ、雪美(大原梓)からも消すまで会わないと言われ、呆然とする。

落ち込むなか、バイト先の男2人から“パパ活詐欺”を持ちかけられ、中年男性とホテルへ入り脅そうとするも、実はその男性は刺青だらけで、、、奥の部屋からカメラを持ったチンピラ仲間たちが姿を現す。慌ててバイト男子2人は逃げていくが、リナは捕まってしまい、ベッドに押し倒されてしまう。しかし、芹沢が一人で助けに現れ、リナの手をひいて逃げ出す。路地裏まで逃げるも見つかってしまい、絶体絶命かと思われた瞬間、加賀美が登場し、あっという間にチンピラたちを倒していった。

加賀美が「よく頑張った。」と声をかけると、リナは緊張の糸が解け、その場に泣き崩れた。
視聴者からは「VRおじさんと全く違う役なのに演技うまっ」「時々目逸らす表情がすごい」「カメレオン俳優のホープじゃない?」「応援したいなこの女優さん」と、リナ演じる倉沢杏菜への反響で溢れた。

倉沢は、4月から放送されていたNHK夜ドラ『VRおじさんの初恋』で、野間口徹演じる主人公のVRアバター役を演じ、「女子高生の姿なのに野間口徹にしか見えない」と、その演技力に高い評価を得ていた。次回作に注目が集まっていたなかで決まった今作への出演だが、今作もオーディションで出演を勝ち取ったという。オーディションから倉沢を見ていた今作のプロデューサーを務める江花松樹氏は、オーディションの時の印象を「他の人のお芝居も楽しそうに見ているのが印象的だった。感受性と表現力の高さ、また人に好かれる快活さをもっているので、リナという明るく軽妙なキャラクターに合っていると思いました。」と話す。さらに連日の撮影で倉沢と向き合う中で受けた印象については「礼儀正しく、役に対しての深堀も熱心に行うとてもまじめな子だなと思います。」とコメントを寄せた。

倉沢杏菜は、2021年から22年にかけて開催されていた「レプロ30周年主役オーディション」がきっかけで芸能界入りを果たし、事務所の同期には、NHK朝ドラ「ブギウギ」で主人公の弟・花田六郎役を演じた黒崎煌代などがいる。 倉沢は今年に入り、前述のNHK夜ドラ「VRおじさんの初恋」に始まり、テレビドラマだけでなく、透き通った声を活かし、ラジオドラマで2本主演作品「端っこからのラブコール」(NHK FM)「BITS&BOBS TOKYO」(J-WAVE)にも出演。さらに今年11月には、作・演出に福原充則、作間龍斗らが出演する舞台「138億年未満」(本多劇場、サンケイホールブリーゼ)への出演も決定。初となる舞台出演だが、幼少期から習っていたクラシックバレエの経験から、舞台ならではの身体表現を存分に活かした姿が見られることも今から楽しみだ。