映画

『ハピネス』完成披露試写会 舞台挨拶

◆実施日: 4月30日(火)  18:00~18:30
◆会場:港区・ニッショーホール
◆登壇者(敬称略):窪塚愛流(国木田雪夫役)、蒔田彩珠(山岸由茉役)、橋本愛(国木田月子役)、山崎まさよし(山岸英生役)、篠原哲雄(監督)

写真左から 山崎まさよし、蒔田彩珠、窪塚愛流、橋本愛、篠原哲雄
窪塚愛流

映画は、余命1週間と宣告されながらも、残りわずかな日々を全力で輝かせようとする高校2年生の由茉(演:蒔田)と、彼女の夢を支える恋人・雪夫(演:窪塚)のラブストーリーです。観客席からの拍手と喝采に迎えられ、満席の観客の歓声を前に、窪塚は感慨深い表情で述べました。「撮影時19歳の僕が、全てを注ぎ込んだ作品です。ようやく皆さまに届けられて嬉しい」と述べ、蒔田も「『ハピネス』を皆さまにやっと観て頂けると思うととてもうれしい」と観客席を見渡しました。作品について橋本は「もともと嶽本野ばらさんの原作が大好きで、とても思い入れのある作品。雪夫たちの背中を押す気持ちで演じました」と出演の喜びを語り、笑顔を見せました。山崎は「娘がいるので感情移入がすごかったし、撮影の時に涙が止まらなかった」と作品の魅力を語りました。

蒔田彩珠

窪塚は、作品の見どころについて尋ねられると、「全部見どころですが、特に雪夫と由茉が公園を歩く序盤のシーンが素敵だと思います。2人の過去はあまり描かれないんですが、この場面を観ると、彼らの付き合い方や過去の出来事を感じることができます」と述べ、蒔田は「ロリータファッションですね。会場にもロリータファッションを着ている方がちらほらいらっしゃいますね」と笑顔でコメントしました。

橋本愛

橋本は「由茉ちゃんがあと7日しかない人生と向き合い、ロリータファッションに挑戦する勇気が芽生える。その強さがとても美しいと思っています。雪夫くんもそういったテイストのお洋服を着るんですが、そのときのお二人が超かわいくて、尊くて、お似合いでした」と述べました。一方、篠原監督は、「とても静かな映画ですが、キャラクターそれぞれの感情のピークとなるようなポイントがあるんです。それぞれ表現の仕方が違うので見つけてみてほしいです」と説明しました。

次にMCから撮影を振り返ってのエピソードについては、の質問に対して

蒔田彩珠、窪塚愛流

窪塚は「本番前のテストでは、食べるシーンで実際に口にすることは少ないんですが、篠原監督は『食べて!』と言ってくれました。実際においしかったので苦ではありませんでしたが、本番ではかなりお腹がいっぱいでした」と説明しました。蒔田も、「ロリータファッションの衣装はコルセットのように身体を締め付けるので、カレーを食べるときに苦しくて座ったり立ったりが難しかったです」と笑いながら苦労した点を明かしました。これを聞いた山崎は「撮影が終わっても、お二人はまだまだ食欲旺盛でしたね。若さっていいなと思いました」と柔らかい表情で述べました。監督は「なんでも本当にやったほうがいい。嘘に見えるといやでしょ?」と笑顔で語りかけていました。

窪塚愛流、橋本愛

また、橋本は「監督から『ゴム段をやってほしい』と言われたので、小さい頃に経験がなかったので資料映像を観ました。ロリータファッションの月子さんはスカートとヒールを履いているので、普通に跳ぶとスカートがゴムに引っかかってしまい、美しい姿勢が保ちにくいです。そのため、その格好でもかわいく跳ぶ練習をしました」と裏話を明かしました。篠原は、「カレーを美味しそうに食べることがテーマだったので、テストでも本気で食べてもらって、おかげで良いカットが撮れました。カレーもゴム段も、できるだけ自然に見せるように心がけました」と語りました。

本作にかけた思いのの質問に対して

蒔田彩珠、窪塚愛流、橋本愛

窪塚は「重要なシーンがあり、台本との共存が日々の課題でした。通常、自分の役柄を掘り下げることが主でしたが、この作品では由茉の心情に重点を置く時間がありました。他人を思いやることの素晴らしさを再認識しました。この映画には、私の全てを注ぎ込んでいます」と述べました。蒔田も「由茉と雪夫が最後の7日間をどのように幸せに過ごせるか、それを映像としてどう表現できるかを考えながら演じていました」と続けました。

続いて、雪夫と由茉のように、自分の人生を変えるような、奇跡の出会いの経験はありますか?

篠原哲雄

篠原は、”僕の長編デビュー作の主演は山ちゃん(山崎)なんです。僕の映画人生はそこから活路が開けた。彼と出会えたことが奇跡だなと思っています。照れくさいですが、こういう場だから言えます”と述べ、会場からは拍手が起こりました。

山崎まさよし

山崎は「レコード会社のオーディション。そこにいたスタッフと最終選考に残り出会えたことが奇跡でした」と歌手としての経験を語った。橋本は「最近初めて、近しい人が亡くなった経験をしました。心はまだ追いつかないけれど、これだけ悲しいくらい大切な人がいる人生って絶対に幸せだよなと思っています」と打ち明けました。蒔田さんは、「ペットショップで出会った猫。唯一無二の存在です」と、愛猫について愛おしそうに語りました。窪塚さんは、「14歳のときに妹が生まれたんです。妹からの手紙を財布に入れていつも元気をもらっています。『ハピネス』を見て蒔田さんに嫉妬したようです」と告白し、妹からの手紙には「“アル(愛流)にふさわしいのは私”」と書かれていることを明かしました。

最後に蒔田は、「この映画は死に向き合うというよりも、生きることに向き合う映画になっています」と述べ、窪塚も「台本を読んだときに、ストーリーは少し寂しいのに、題名は『ハピネス』なのはなぜか。その矛盾について考えてきました。今やっと自分の中で考えがまとまったんですが、僕からはこういうふうに観てくださいとは掲げません。観て思ったことをただ大切にして、それぞれの人生を豊かにしていただけたら」と観客へ語りかけ、イベントを締めくくりました。

「わたしね、あと1週間で死んじゃうの――。」恋人の突然の告白からはじまった“ふたりの7日間”は、
悲しいけれど、幸福と愛に満ちあふれた、かけがえのない奇跡だった――。残り少ない日々を命の限り輝かせようとする少女と、そんな彼女の夢を全力で支えようと奔走する少年とが繰り広げる純度100%のラブストーリー『ハピネス』。
医者から余命1週間を告げられた高校生の由茉と、突然の告白に戸惑いながらも、彼女との幸せな日々を一緒に作り上げることに協力する雪夫。
残された日々を悲しみに暮れるより笑顔で幸せに過ごしたい、自分らしく生きて、やりたいことに挑戦する、そして何よりも愛する人とずっと一緒にいたい。
そんな由茉の願いを叶えるために雪夫は悲しみや不安を胸に閉じ込め、彼女に寄り添うことを決意する。そんな2人の奇跡のような7日間を描いた<ハピネス:幸福>に包まれた物語。
主演は、ドラマ「最高の教師1年後、私は生徒に■された」や映画『愛のゆくえ』などで注目の窪塚愛流と、映画『朝が来る』やドラマ「おかえりモネ」の蒔田彩珠。
由茉の両親に山崎まさよし・吉田羊、雪夫の姉に橋本愛ら豪華俳優陣が集結。
映画『下妻物語』の作者・嶽本野ばらによる同名小説を人間ドラマの名手・篠原哲雄監督と脚本家・川いづみが若き恋人たちの命のきらめきを余すところなくスクリーンに映し出している。
ハピネス

『ハピネス』作品情報

公開日 2024年5月17日公開予定
キャスト 監督:篠原哲雄 脚本:川﨑いづみ
原作:嶽本野ばら「ハピネス」(小学館文庫刊)
出演:窪塚愛流 蒔田彩珠 橋本愛 山崎まさよし 吉田羊
主題歌 三月のパンタシア「僕らの幸福論」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
制作 光和インターナショナル
配給 バンダイナムコフィルムワークス
制作国 日本(2024)
上映時間 118分
公式サイト https://happiness-movie.jp/

(C)嶽本野ばら/小学館/「ハピネス」製作委員会

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