映画

『ニューノーマル』初日イベントに主演チェ・ジウとチョン・ボムシク監督が登壇

初日記念プレミアムイベント
日時:8月16日(金)
会場:新宿ピカデリー
登壇:チェ・ジウ、チョン・ボムシク監督

本作は、韓国ソウルを舞台に、6人の男女の絡み合う奇妙な運命が日常を一転させ、身近な出会いの裏に潜む恐怖と絶望を描いた予測不可能な新時代の体験型スリラー。監督は本国で驚異的な大ヒットを記録した『コンジアム』のチョン・ボムシク。

ドラマ『冬のソナタ』や『天国の階段』などで“韓流”のトップスターとして愛され、“韓流”ブームに貢献した韓国を代表する俳優チェ・ジウは、本作では、笑うことのできない女性“ヒョンジョン”役に挑戦し、今までにない冷ややかなイメージの中に意外なエネルギーを秘め、新たな一面を披露している。

昨年10月に韓国で公開された「ニューノーマル」は、10カ月を経て日本での公開が決まり、チェ・ジウが日本のファンのために先々週に来日を決断しました。台風7号が関東に接近する中での来日でしたが、司会者から「美しさが変わらない」と称賛されると、チェ・ジウは日本語で「本当ですか?」と返答し、客席を沸かせました。また、「こんにちは。本当に、久しぶりです」などと日本語で挨拶し、再び日本の観客との再会を楽しみにしていることを示しました。

チェ・ジウが今回演じたのは、ソウルのマンションで一人暮らしをする女性ヒョンジョンという役柄で、彼女が住むマンションでは女性を狙った連続殺人事件が多発しています。これまで「冬のソナタ」や「天国の階段」といったロマンス作品で知られている彼女ですが、今作ではそれとは正反対の冷ややかな女性を演じています。

最初に台本を読んだ際、彼女は「なぜこの作品が私に?」と疑問を抱いたそうです。結婚や出産によるブランクもあり、演技への不安を感じていたと述べていますが、「新たな一面をお見せできそう」という期待感から出演を決意したと語りました。出演の理由については「シナリオが本当に面白く、単に怖いだけでなく奇抜さがある」と説明し、一方で「この役を私が演じられるか不安だった」と初めての役柄への挑戦に対する心情も明かしました。

出演を決めた最大の理由は、韓国ホラー歴代興行収入第2位を記録した「コンジアム」の監督であり、Kホラーの巨匠と称されるチョン・ボムシク監督の最新作であることでした。チェ・ジウは「監督の前作を見て、彼が韓国で評価された作品を撮られた方であることから、100%信じて出演を決めました」と述べ、監督に対する信頼を示しました。

チェ・ジウに加えて、イ・ユミ、チェ・ミンホ(SHINee)、ピョ・ジフン(Block B)、ハ・ダイン、チョン・ドンウォンなどがキャスティングされており、これらの俳優たちも従来のイメージを打ち破る役柄を演じています。これについて、監督は次のように説明しています。「キャスティングにあたっては、3つの条件がありました。『キャラクターに合った俳優であること』、『彼らがこれまでに演じたことのないタイプの役であること』、そして『6人が一緒に集まったときに、“この組み合わせは何だ?とても新鮮だ”と感じもらえること』です。この3つの条件に合う俳優に声をかけたところ、皆さんが快く出演を引き受けてくださいました」と語りました。撮影中のエピソードについて尋ねられると、チェ・ジウは「コロナ禍の暑い夏に撮影が行われました。特にエレベーターのシーンでは、コロナ禍ということもあり、早く撮影を終えてすぐに撤収しなければならない状況でした」と語りました。アクションシーンも含まれており、非常に大変な撮影だったとのことです。それにもかかわらず「時間が限られていたにもかかわらず、皆さんが緊張していたおかげで、急いで撮影したにもかかわらず、息がピッタリ合っていました」と撮影の様子を振り返りました。

チョン・ボムシク監督は、シーンに満足できたかどうかを問われると「とても満足しています」と笑顔で答えていました。

本作が日常に潜む恐怖を描いたスリラーであることに関連し、最近の日常でゾッとした体験について質問されると、チェ・ジウは「ニュースを見ると、信じられないような事件や恐ろしい出来事が多く報じられていて、ニュースを見るのが怖くなることがあります。こうした恐ろしいことが実際に起きることは望ましくありませんし、自分自身も、ここにいる皆さんも、そんな経験をしないことを願っています」と語りました。

一方で、チョン・ボムシク監督は映画内で描かれるニュースについて「実際に韓国で起きた事件を基にしています」と明かし、「現代は、人と人との間で様々な犯罪が発生する時代です。以前は、人と人の間に安全な“壁”があると信じていましたが、この映画を見ると、その壁が崩れてしまったと感じるかもしれません。安全でない時代、これが“ニューノーマル”なのかもしれません。この映画は、最近私が感じた恐怖をもとに作った作品です」と語り、観客の不安をさらに煽りました。

また、この日は、X(旧Twitter)で寄せられたファンからの質問にも答えました。ヒョンジョンという女性を演じる上で何を参考にし、どのように役作りをしたのかという質問に対して、チェ・ジウは「監督から1931年の古典映画『M』を薦められました。この映画を見て、監督がヒョンジョンをどのように作り上げたいのか理解できました。映画の中で細かい説明はありませんでしたが、監督と一緒に考えながら役を作り上げていきました」と明かしました。

さらに、監督には「女優として、そして一人の人間としてのチェ・ジウさんはどんな人で、どんな魅力を持っているのか?」という質問がありました。監督は「チェ・ジウさんは成熟した素晴らしい俳優であり、今でも常に新しい一面を見せてくれる、可能性に満ちた女優です。人間性という点でも、トップ女優としてオーラとカリスマ性を兼ね備えていますが、現場や日常ではとても気さくな方です。チェ・ジウさんが現場にいると、私が何も言わなくてもスタッフが自発的に動いてくれるので、撮影がスムーズに進みます。だから大変な撮影の日には冗談で『今日はチェ・ジウさんは来ないのかなぁ』と言っていました(笑)」と語り、会場は笑いに包まれました。


『ニューノーマル』作品情報

公開日 2024年8月16日
キャスト 監督:チョン・ボムシク
出演:チェ・ジウ イ・ユミ チェ・ミンホ ピョ・ジフン ハ・ダイン チョン・ドンウォン
配給 AMG エンタテインメント(提供:AMGエンタテインメント=ストリームメディアコーポレーション)
制作国 韓国(2023)
上映時間 113分
公式サイト https://newnormal-movie.jp/

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